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インテリジェンスと保守自由主義 江崎道朗

インテリジェンスを使いこなすために政治家、そして有権者は
何をどう理解したらいいのかというのがこの本のテーマである。
軍隊と同様、インテリジェンス機関もまた国民の理解と支持の
もとに運用されるべきである。インテリジェンス機関は巨大な
力を持つことになるため、その暴走を食い止め、コントロール
することが世界各国の共通の課題になっている。現に旧ソ連と
その衛星国ではインテリジェンス機関が共産党の手足となり
国民の自由と人権が弾圧された。それは中国や北朝鮮でも同様
である。

スパイ防止法を作り、CIAのようなインテリジェンス機関を
創設すれば、それで万事が良くなるという話ではない。
この対外インテリジェンス機関をどう使いこなし、収集・分析
した情報をいかに国策に生かしていくかが重要なのである。

インテリジェンスとは国策や政策に役立てるために国家ないし
国家機関に準ずる組織が集めた情報内容である。そういうものを
入手するための活動自体を指し、そのような活動をする機関、
組織つまり情報機関を指す。各国がインテリジェンス機関創設
のきっかけとなったのが1917年のロシア革命と1919年に創設
されたコミンテルンという国際共産主義運動である。

世界共産化を目指し各国の共産主義者を集めて結成されたのが
コミンテルンである。世界共産化とは全世界の資本主義国家を
転覆、崩壊させて共産党一党独裁政権を樹立することです。
レーニンは敗戦革命という大戦略を考えた。資本主義国家間の
矛盾対立を煽って複数の資本主義国家が戦争をするように
仕向けるとともに、その戦争によって自国を敗戦に追い込み
その混乱に乗じて共産党と労働組合が権力を掌握するという
革命戦略である。そのコミンテルンの重点対象国が日本と
米国であった。加えてドイツとイギリスの対立を煽った。

フランスの内乱から亡国へ。敗戦革命の手法はこうである。
①軍事を忌避するマスコミ。戦前のフランスのマスコミは娯楽
 ばかりを扱い、軍事や政治についてはほとんど報道しなかった。
②楽観主義と間違った平和主義の横行。自国の平和が脅かされ
 ようが、外国の侵略を受けようがとにかく平和が大切だと
 無条件屈服論が横行した。
③外国の宣伝に踊らされる。ドイツのスパイ組織がドイツの圧倒
 的な軍事力には軍拡しても無駄だと敗北主義に誘導された。
④国内対立の激化。政治家同士が感情的な対立が激化して対外
 政策が混乱した。
⑤政治家の世論への迎合。危機を危機として国民に訴える勇気の
 ある政治家がいなかった。国防費の増加の必要性など重要な
 見解を主張しなかった。
⑥議会機能の喪失。議会制民主主義が成立するためには少数政党
 は多数政党の決定を尊重する。多数政党は反対党から信頼される
 ように公平に行動することが必要になる。フランスではソ連の
 指示を受けて共産党と社会党が手を組み保守系政党の意見を
 認めようとはしなかった。

⑦政府の混乱と防衛体制の不備。ナチスドイツとフランスが戦争
 状態に入ってもフランス政府首脳は右往左往するばかりで防衛
 体制強化も放置し、ドイツに攻め込まれ占領された。

コミンテルンの工作には3つある。
①スパイ工作
国家の機密情報を盗む。政府要人をスパイにする等。
②サボタージュ工作(破壊)
政府要人の殺害、鉄道、水道、電力等インフラの破壊。
③影響力工作
世論誘導やプロパガンダにより自国に有利な考えを
一般国民に浸透させていくことである。
この3つを組み合わせながら間接侵略を仕掛けてくるのに
対してどのように対抗するか考え実行するのがインテリジェンス
機関の仕事である。

国境を越えて労働者同士が団結して資本家階級による戦争を
阻止すれば、悲惨な世界大戦は阻止できたとソ連は宣伝。
平和を欲するなら愛国心を否定して労働者は団結せよ。
異常なほど国家を否定するプロパガンダはコミンテルンより
始まりました。

そして国際共産主義による3つの秘密工作の危機は現在進行形
だということである。

現在日本には内閣情報調査室、公安調査庁、警察庁警備局、外務省
国際情報統括官組織、防衛省、海上保安庁、財務省、金融庁、経産省
それぞれのインテリジェンス機関があって、この情報を集約、分析し
国策に生かす政府機関を国家安全保障会議になる。
総理大臣が議長、総務大臣、財右大臣、経済産業大臣、国土交通大臣
防衛大臣、内閣官房長官及び国家公安委員会委員長などがメンバー
である。新設された国家安全保障会議のもとには各省庁からい
インテリジェンスなどを担当する官僚が集められた国家安全保障局
が新設されている。国家安全保障局において各省庁の情報を集め
省庁横断で情報を分析し、安全保障に関わる国家戦略を総理主導の
国家安全保障会議で決定する。各省庁はその国家戦略のもとで政策を
実行していく流れである。こうして戦後初めて国家安全保障戦略をが
策定された。明確な国家戦略のもと、各国のインテリジェンス機関
や各省庁から情報を集め、分析し、国家戦略を構築していく態勢が
がようやく安倍政権のもとで少しずつ整いつつある。

国家安全保障戦略において主として4つの成果があった。
①平和安全法制や防衛装備移転三原則により米国以外の国とも積極的
に防衛協力ができるようになった。日本の幹部自衛官と相手国の
軍幹部との連携が進んでおり自衛官外交の成果が出ている。
②海洋、宇宙、サイバーなどの分野で組織、分野の横断的な取り組み
を積極的に進めてきた。宇宙軍も創設された。③安全保障上の政策
課題について的確な情報集約が行われ、重大な案件に関して国家
安全保障会議のもとで総合的な政策判断が下せるようになった。
④国家安全保障戦略のもとインド太平洋戦略というなの総合的な
アジア太平洋対策が進められてきている。

インテリジェンスを本当に生かすためには軍事力と経済力が必要
になる。DIMEとはディプロマシー(外交)、インフォメーション
(情報)、ミリタリー(軍)、エコノミー(経済)のことである。
総理大臣によるDIMEの総合判断がシビリアンコントロールの
本体である。

戦後長らく国家機能を失っていた日本は安倍内閣によってようやく
普通の国としての機能を回復させつつある。対外インテリジェンス
機関の創設やスパイ防止法、予算規模の拡大など課題は多い。
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サクッとわかるビジネス教養 地政学 奥山真司

地政学とは国際政治を冷酷に見る視点やアプローチである。
国際政治を劇とすれば地政学は舞台装置です。劇の裏側で
そのシステム全体の構造を決めているのは舞台装置である。
その裏にある各国の思惑を理解するには地政学の考え方を
身につける必要がある。

地政学における国際情勢については、ある国やエリアを
誰がどうやって支配するのかが非常に重要なポイントで
ある。地政学的に支配するのに最も効率よく、効果的な
のが道と要所を手に入れることである。戦略的な物資が
通る要所だけを見張れば物流をコントロールすることが
できる。

地政学とは国の地理的な条件をもとに他国との関係性や
国際社会での行動を考えるアプローチである。国の行動
には地理的な要素が深く関わっている。自国を優位な状況
に置きながら、相手国をコントロールするために視点を
得られる。相手をコントロールするための重要な考え方は
バランス・オブ・パワーとチョークポイントである。
バランスオブパワーとは勢力均衡であり、1位の国が勢力
を増した2位の国に対して3位の国と協力しながら挟み
込んで国力を削ぐというもの。チョークポイントは国家
の命綱であるルートを支配することである。マラッカ海峡
ホルムズ海峡、喜望峰、スエズ運河、ボスポラス海峡
ジブラルタル海峡、イギリス海峡、パナマ運河、マゼラン
海峡である。

ランドパワーとはユーラシア大陸にある大陸国家である。
シーパワーとは国境の多くを海に囲まれた海洋国家である。
ランドパワーの代表国はロシア、中国、ドイツ、フランス
シーパワーの代表国は米国、英国、日本がある。
また大きな紛争はハートランドのランドパワーとリムランド
のシーパワーの衝突である。リムランドはユーラシア大陸の
海岸線に沿った沿岸部で経済活動が盛んなエリアである。
朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争。

コントロールに必要な拠点の重要性。エリアをコントロール
するにはその付近に拠点を作り、レーダー監視をしたり、軍隊
を駐屯するなどして影響力を保持する。
米海軍横須賀基地、沖縄米軍基地、ディエゴ・ガルシア島米軍
基地、ラムシュタイン米軍基地、ジプチ共和国などにある基地
である。

地政学の視点での日本
歴史的には①ランドパワー(江戸)②シー&ランドパワー(明治
昭和初期)③シーパワー(戦後)国土は攻めにくい自然環境&
自給できる国土により独立を守る。長らく中国と朝鮮半島の
ランドパワー勢力と対立。韓国がある現在は例外的な時代。

北方領土は返還後も日本にメリットはほぼない。
ロシアにとっては北極海ルートを支配できる。アメリカの動向
の監視、米国の勢力を遠ざけるメリットがある。
北極海ルートの防衛が難しくなる。米国の勢力が国土の間近に
迫ることになることから、北方領土返還は難しい。

沖縄米軍基地はICBMを沖縄に配備すると、世界の多くの主要
都市が射程に入り、ミサイルを配備するにはロンドンに次ぐ
絶好の位置なのである。基地設備、社会資本や安定性など拠点
に必要な要素を完璧に備える。

地政学で考えるアメリカの特徴。周囲に拮抗した勢力はなく
巨大な孤立した大きな島だからこそ巨大なシーパワー国家に
なることができた。戦略はヨーロッパ、中東、アジアの三大
戦略地域に関わりユーラシア大陸をコントロールしている。
米国は台頭する中国をシーパワー勢力の結集で中国の侵出を
阻止しようとしている。インド太平洋戦略は中国一帯一路構想
に対抗するブルードットネットワークというインフラ開発
プロジェクトを評価格付けするものを計画している。
参加国は米国、日本、豪州など。自由で開かれたインド、
太平洋構想はアメリカ、日本、インド、オーストラリアの
安全保障体制である。

米国は重要性が低下する中東から手を引きたいのが本音である。
中東の大国イランの台頭を抑えることが重要課題である。
イラク、サウジ、UAE,オマーン、ヨルダン、シリア、アフガン
などイランを包囲するように派兵している。

ロシアの侵出ルートの最前線にトルコとポーランドがある。
トルコは海のルート。ポーランドが陸のルートである。

ロシアはバルト海ルート、ヨーロッパ陸ルート、黒海ルート
インド・アフガニスタンルート、シベリア・ウラジオストック
ルートの五大南下ルートである。それに加えて北極海ルート
が加わった。これがロシアの侵出ルートである。
広大な領土を守るために周辺を協力関係の国で固めてバッファー
ゾーンをつくるのが戦略である。ロシアにとってソ連崩壊後
の独立国は本来は自分のものだが失った領土という認識がある。

中国は国土の広さのせいで周辺国から攻められる恐怖心を持って
いる。漢民族のほかに50以上の少数民族がいる。治安維持費が
国防費を上回っている。シーパワー国家を目指している。
中国は2000年代までに周辺国との国境線固めたことによって
国外へ勢力を展開させる体制が整った。海を制するには拠点を
押さえるのが常識ですが、中国は海に線を引き面でとろうと
する。第一列島線、第二列島線という概念がそれである。
現在の中国はランドパワーとシーパワー両方を手に入れること
を目指している。そのための一帯一路構想である。
しかしランドとシー両方を両立し存続できた国家はない。
また国内で過剰になった製品を国外で売って利益を得たいと
いう狙いや13億の国民に国外で仕事を与える意図もある。
中国はゆくゆくは中国を中心とする大帝国を再建することである。

危うい国日本 百田尚樹・江崎道朗

2019年12月に発生した武漢ウイルスによる被害は世界各国に
広がった。このウイルスショックは様々な課題を日本に突き
つけた。日本政府が中国・韓国からの入国を実質的に全面的
に止めたのは3月5日だった。これはあまりにも遅かった。
日本政府は武漢・湖北省からの入国を制限し、近隣の浙江省
に滞在歴のある外国人の入国も拒絶するようにしましたが
諸外国の多くは中国全土からの入国拒否である。
2月初旬時点では新型肺炎の実態はよくわかっていなかった
し、WHOもさほど深刻には考えていなかった。何よりも中国
が情報を隠蔽していた。

この日本政府の後手後手の問題の本質は対外インテリジェンス
機関を持たないことによるところが大きい。中国政府とWHO
の発表を信じるしかなかった。WHO事務局長のテドロス氏と
中国の関係を調べていればこのような対応にはならなかった。
中国の発表、報道が事実がどうか確認していく術、インテリ
ジェンスを日本政府が持っていなかった。中国国内で本当は
何が起きているのか、日本はヒューミントを使って中国は
どうなっているのか調べさせるべきだった。公式発表との
乖離、現場の状況と発表が違うなど中国政府に突きつける
ことができた。本当のリアルな情報を持っていないから
WHOやアメリカや他国がこう動いているから、自分たちも
こう動きますでは全て後追いになる。
あとは得た情報を国民に対して政治指導者は丁寧に説明
する。政府と国民の信頼関係を維持する。中国に忖度して
それを抑えていたとしたらどうしようもない。

東日本大震災の数年前から米軍は自衛隊のCBRNE(化学
生物・放射性物質・核・高威力爆発物)による攻撃や事故
に対する危機管理能力と被害管理能力はかなりレベルが低い
能力しかないと危惧していた。それでは適切な対処がとれない
と日米共同作戦や日本に対する在日米国人、在日米軍関係者に
被害が生じかねない。そこで在日米軍司令部が主催するかたち
で自衛隊、厚生労働省、警察機関を米軍やNATOの準備体制の
レベルまで引き上げるべくセミナーや机上演習を行っていた。

憲法改正については肝心の自民党が全くやる気がない。
日本の政治家は何かあると言い訳をしてリスクをとろうと
しない。そんな責任回避の姿勢が日本の政治をダメにしてきた。
昔のある政治家は億単位のお金を集めて自前で調査員をイギリス
と中東に常駐させて外務省とは別にブレーンを抱えて分析させて
いた。日本を背負う、気概、当事者意識が日本の政治家に不足
している。

トランプ大統領になって行ったのは軍の強化である。
テロとの戦いよりも中国との戦いに勝利すること。
テロとの戦いから大国との戦いへ軍事戦略が変更された。

憲法9条では相手が攻撃してくるまで何もできない。
先制ミサイル攻撃を受け日本の中枢を押さえられれば何も
できずに日本を制圧することができる。現代はハイブリッド
戦争の時代。ハイブリッド戦争とは電磁波、サイバー、プロ
パガンダ、ネットなどの通信システムを破壊する手法。
このハイブリッド戦争を行う専門部隊を戦略支援隊として
中国は創設させている。現実にクリミア紛争ではロシアが
民兵を送り込んで遮断、放送局を占拠してフェイク情報を
流した。

空母・潜水艦・イージス艦70隻で構成されている米国
第七艦隊はパトロールに従事しているのはわずかに8隻
この8隻で南シナ海、東シナ海、台湾海峡、日本海、
太平洋という広大な海域を守っている。とても手が足りない。
対する中国海軍は750隻、海上民兵が200隻。日本の海上
自衛隊は掃海艇を含めて105隻。戦闘機は中国2800機に
対して、在日米君は300機、航空自衛隊は400機と
圧倒的な劣勢であることを認識しなければならない。
軍事予算は日本は5兆円、中国は40~50兆円、米国は
80兆円です。ただし米国は北米、中東、アフリカ、欧州
インド太平洋、中南米と6方面ある。6分割で13兆円
日本を合わせても20兆円弱と中国の半分以下である。
日本は尖閣・沖縄(中国)対馬海峡(中国・ロシア・韓国)
日本海(中国・ロシア・韓国・北朝鮮)北海道(ロシア)と
四方面で対応しなければならない。現在の体制では全く対応
することができない。だから米国の日本に対して軍事的な
負担を求めている。日本は今後、富国強兵路線を構築しつつ
日米同盟の強化、イギリス、フランス、オーストラリアと
インドとも連携を強化することで軍事的な抑止力を高める
ことが重要になる。

日本版NSCの設置で防衛省は国道交通省、厚生労働省、総務省
など様々な省庁に協力させてもらえるようになった。
NSCができたことで官邸主導で安全保障戦略をつくるように
なった。またNSCの実行部隊NSS(国家安全保障局)に
警察出身の北村滋氏が就任した。ただし80名規模であまりに
も規模が小さすぎる。前任者の谷内氏は米国国務省に近く、
国務省は親中派が多いので情報漏洩があるため、谷内氏に重要
な情報は渡さなかった。

日本に必要なのは全体最適を考えるということである。
それを考えるのは政治家の仕事なのですが、政治家が何なのか
わかっていない。日本は過去の戦争で陸海軍の対立に象徴される
ように部分最適にこだわる傾向がある。
戦略的な思考には軍事も経済も必要。だけど自衛隊の幹部は
金融は財務省の担当、経済制裁は経産省の担当と言って米軍関係者
を呆れさせている。省庁縦割り行政では国家戦略について議論できない。
米中冷戦においてトランプ政権は軍事だけで中国を封じ込めるのは不可能
と判断して、貿易戦争を仕掛け、ファーウェイを排除し、技術的な覇権を維持
することにした。国防権限法を制定して中国の産業スパイを国外追放している。
DIMEという戦略で外交(Diplomacy)インテリジェンス(Inteligence)軍事(Military)
経済(Economy)を踏まえながら、どうやって相手国を封じ込めるのか考えている。

共産主義(社会主義)国家が人々を幸福にしない政治体制で
あることは21世紀の今日明らかになっている。
1917年のロシア革命以来、世界では多くの共産主義国家が
生まれましたが、幸せになったのは権力を握った一部の特権階級
のみで、国民の大多数は塗炭の苦しみを味わった。粛清、虐殺
貧困、言論弾圧、監視社会が生まれるのが共産主義国家である。
にもかかわらず、日本を含む自由主義社会で、共産主義の信奉者
ではないのに、彼らと同じことを言い、同じことをするデュープス
という存在がが多数生まれている。共産主義者ではないのに、共産
主義者と同じことを主張し、行動をするお馬鹿さんをデュープスと
いう。学者や文化人、ジャーナリスト、小説家、映画監督、芸能人
デュープスは普通の市民の中にも多数存在する。
これらはコミンテルンと呼ばれる地球上全てを共産主義国家に
しようというソ連が世界各国に作ったそしきによるものです。

武器としての知力トップの教養 倉山満

トップにしかできないことが4つある。
1.平時から有事への切り替えの決断
2.情報の最終的な評価
3.決心
4.戦機(チャンス)をとらえる
この4つについては部下に任せてはいけない。
力を借りる部下またはブレーンも自分で選択して
決めなければならない。

平時からの有事の切り替え。未来図を想定すると。
このままいけばそうなるだろうという中策。
予想外に状況をが悪化したときはこうなるだろうという
のが下策。予想外に状況が好転したときにこうなるだろう
というのが上策である。もっとも重要なのは予想外に好転
したときに動けるように戦うことである。

情報の最終的な評価は情報の収集・分析よりはるかに大事
である。提供されない情報の発見、情報の入手経路の正常性
の確認こそ、指導者としての力量が問われる部分である。
上に情報が伝われないのはトップが目の前の情報の洪水に
流されて、本筋を見失ってしまったことである。

決心とは、究極トップの仕事は集まった情報を基に指示を
出すだけである。そのために情報の評価が必要ですし、組織
づくりが大事なのである。

戦機(チャンス)を捉えるは、形勢が大きく動く瞬間を
見極められるのが名将である。有能なトップは有事の開始
を決断したときから、どのような状況になれば有事を終わ
らせることができるか考えてから行動する。

部下に何か指示をする場合は号令と命令と訓令がある。
事細かなことまで指示がでているのが号令。起立・礼・着席
これは号令になる。部下を号令だけで従わせるだけでは組織
は大きくならない。命令が必要になる。命令とは発令者と
受令者双方にそれぞれ頭で考えなければならないことが発生
する。目的の明確化と手段の限定です。裁量をある程度与える。
訓令は目的をはっきりさせ手段は何でもいい。裁量を与えるもの。
組織教育で重要なのは号令⇒命令⇒訓令というものである。
この順番を絶対に飛ばしてはならない。織田家は号令の組織。
徳川家は反対に訓令の組織だった。訓令に優れていたのは
ビスマルク・モルトケのドイツだった。
号令から命令・訓令に移行できる人材を育てられるのは
コミュニケーションである。コミュニケーションで大切なのは
いざという時ではない普段は答え合わせの時間である。
いざというとき情報伝達がうまくいくかである。
訓令までもっていくのに、命令の段階が重要になる。
こちらが考えていることがわかっているかどうか確認で
相談が重要になる。しっかり全体像を把握しているからこそ
裁量がある。国家にとってリーダーの周りにそれができる人間
7~8人いたら強国である。

軍隊の師団は平時は1万人を基本とする単位である。
それが有事になれば2~3倍になる。それらを統率できる将軍
を育成できることが軍隊の強さである。現在の日本は有事に兵員
を増やすことはできない。また自己完結できる組織ではなく、
軍隊というより警察に近い組織である。

昔の財界人は何が国のためかわかっていた。
彼らが持っていたのは決心。死生観だった。死生観とは死ぬとき
に何をした人として死んでいくかということを考えることである。
エリートとは自分の命よりも責任の方が重い人のことである。
そういうエリートの中でも全ての責任を引き受ける意思と能力が
ある人がトップです。トップとはエリートを率いるリーダーで
ある。トップの教養とは人に使われるのではなく、人を使う知力
を持つことである。間違った教育とは参謀教育である。

国も会社も悪によって滅びるのではない。愚かさによって滅びる
のである。目の前の現状のなかで最適解を探す。状況が全く違う
のに先例墨守で無理やり結論を当てはめようとする。こういう
のを現状主義者という。このような現状主義者を大量生産した
のが明治以来の似非エリート教育である。これに対するのが
現実主義者である。あらゆる場面を想定してシミュレーション
して実践する。この繰り返しが重要になる。

量子コンピュータの衝撃 深田萌絵

ムーアの法則終焉が世界を変えてしまった。ムーアの法則とは
コンピュータチップの処理能力は18か月で2倍になるという
ものである。チップ処理能力向上には単に電気信号が通る回路
を微細化するだけでなない。トランジスタと呼ばれる電気信号
の流れを高速でオンオフできるスイッチをどれだけ多く詰め
込んで積み上げられるか、集積度を高めることができるかに
かかっている。また絶縁体を薄膜化していくとで電子漏れで
エラーが生じる。これをトンネル効果と呼ぶ。これは量子力学
によるものである。量子力学の法則に従うコンピュータを
つくろうというのが量子コンピュータに至る流れである。

半導体素子で電流が通らないのが0、通れば1として計算させ
てきたのが従来のコンピュータである。これを粒子が0か1で
ある状態を確率で表現し、更にそれが重なった状態でも表現で
きる量子力学の法則に従うコンピュータが量子コンピュータで
ある。

この量子コンピュータが重要なのは暗号解読に強い効果を発揮
することである。暗号は古典コンピュータが苦手とする因数分解
や総当たり計算を多用しなければならない。量子コンピュータは
従来の古典コンピュータと比べてこれらの高速化に強いので暗号
解読に優れている。そうなればDNA解析、ブロックチェーンと
呼ばれる暗号通貨、金融セキュリティも意味をなさなくなる。
それ以上に重要なのは国家安全保障の問題で、あらゆる軍事シス
テムを乗っ取ることができる。中国は量子コンピュータが各国の
金融システムと軍事システムを無力化できることを理解し、
年間1兆円ものお金を投じて開発を行っている。

5G、AI、自動運転、ブロックチェーンこれら一見別々の技術
に共通するのは監視、個人情報の収集であり、ゴールはデジタル
全体主義である。5G技術を用いた通信基地局を通じて世界中の
デバイス、スマホ、自動車から情報収集を行い、人工知能で個人
情報を解析し、ブロックチェーン技術でお金の流れを共産党へ
提供する。量子コンピュータで全ての暗号は解かれてします。
これら全領域で最先端を走っているのが中国である。

5G通信基地局は4Gの10倍電力を消費する。高密度で大容量
通信を実現すれば数百倍。EV車はエネルギー転換効率がガソリン
車よりも悪く、ブロックチェーンは通貨のやり取りに電気を使う。
つまり人類は電力不足に陥る。そこで中国はアジアスーパーグリ
ッド構想でモンゴルからユーラシア経済圏、成都経由でインド全域
ミャンマー経由でシンガポール。それらを表立って推進するのが
ソフトバンクの孫正義である。送電網とセットになっているのが
5G通信で、吸い上げた全てのデータを解析するのがAI,軍事
レベルの暗号を解くのが量子コンピュータである。

量子コンピュータの種類で室温で使えるものは光しかない。フォト
ニクスを中心としたソリューションが当面のムーアの法則継続の
救世主となる。チップ間通信に銅ではなく光を使えばプロセッサ
そのものが光量子プロセッサでなくとも処理速度は各段に速くなる
うえ、絶対零度の量子コンピュータより安定する。コンピュータ
内部を光で統一すれば、インターネットの光通信と転換するとき
に電力を消費しなくなる。銅線と比べて高い帯域幅を提供する。
世界最高のフォトニクスコンピュータを持っているのがファー
ウェイである。そこで米国政府は米国製のチップ製造技術や
ソフトを使用して販売する企業にファーウェイと取引する場合
はライセンス取得を要求しようとしている。
ファーウェイが設計したチップを台湾TSMCが米国製の製造
装置を使っているのを狙ったものである。

言論、情報が統制されている社会は発展しない。またプロパ
ガンダが盛んな国は本物の科学技術は発展しない。自由な言論
活発な議論が許される社会で哲学者が生まれ、科学技術発展に
貢献してきたからだ。独裁政権で技術が発展したとすれば
自由な社会で自由な思想を持って思考に挑んだ発明者から盗んだ
時だけだ。世界からイノベーションが消えて何年も過ぎた。
米大手IT企業が世界の富を独占し、中小企業やベンチャーから
アイデアを横取りし続けた結果イノベーションは起こらなくなった。
大手企業は中小企業やベンチャーから盗んだ設計・技術を中国に
製造委託するという年月を過ごした結果、真面目に開発する
中小企業は衰退し、先進国は技術と製造力を失い、国力を失い
つつある。ファーウェイの技術的発展は盗用効果である。
ファーウェイは台中トンネル効果を利用した技術取得を行って
きた。台湾企業を通じて中国は技術を取得してきた。

ファーウェイのシリコンフォトニクス・コンピュータに対抗
できるのはアメリカだけではない。光学技術に強い日本も対抗馬
である。シリコンフォトニクス分野で通信とコンピュータ両分野
で高い技術を持っているのがNTTである。NTTはインテル
ソニーと6G通信に向けてシリコンフォトニクスソリューション
を用いた6G連合を築いている。
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