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日本ダメだ論の正体

日本ダメだ論の正体~新聞テレビは日本を9割ダメにする!日本ダメだ論の正体~新聞テレビは日本を9割ダメにする!
(2013/11/30)
田村 秀男、渡邉 哲也 他

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著者はメディアを報道機関と言論機関に分けています。
報道機関は放送法に縛られたテレビやラジオの放送メディアで
多くの人に正確な情報を届けることに役割があるから、偏った
情報を流してはいけない。言論機関は新聞や雑誌などで、
自分の主張をするところなので偏っていてもいい。

また記事に関しては事実であることと、真実であることは必ず
しも一致しない。事実とはその都度、これが本当のことだという
もので、真実はある意味半永久性を帯びている。事実の集合体
がストーリー性を帯びて真実になるかもしれない。

日本の経済記者は権威に頼る傾向がある。
消費増税に際しては財務省のプレスリリースを無批判に載せる。
消費増税の必要性をIMFリポートを論理展開に使っている。
しかしIMF理事数人がこんなことをしたら日本経済を悪化させる
といった反対意見を述べているにも関わらず、そういった意見は
一切載せない。

自分たちでしっかりと経済指標のデータ分析をしないから
株価があがった=バブルという短絡的な報道をする。
報道に際しても匿名記事ばかりで責任の所在があいまいに
なっている。そして無責任報道が繰り返されることになる。

消費増税の問題で言えば、財務省という強大な徴税機関である
官僚機構をどうチェックしているのかということが、メディアに問わ
れている。しかしながらチェックする知識がある経済学者は財務省
の増税=景気悪化にはならない論をもっともらしい説明をつけて
その主張を補強するようなことを行っている。

メディアの対立軸に保守と革新がある。
そもそも保守って何かという定義は田村秀男氏は日本においては
これまで日本がたどってきた日本人としての生き方や文化・伝統で
参考とすべき基準とか、価値観から、日本の国家としてのあるべき
姿を求める。そういう姿勢を尊重するといった考え方は大いに同意
できます。

革新はあるべき未来社会に向かって進化する。進歩するという
プログレッシブな考え方。現実は民主党にせよ、社民党にせよ
ほとんど中身がないのが現実である。

だから自民党は官僚の描くシナリオに依存する偽物の保守ですし
民主党は官僚に政策を丸投げして進歩に背を向けたニセ革新になる。

財務省を頂点とする官僚機構は情報もお金も一手に握っている巨大な
権力機構です。一般会計と特別会計を合わせると日本のGDPの5割
以上に相当する予算をつかさどっている。そして国民から集めた税金
を再分配するわけですが、そこに天下り法人をいっぱい作ってしまう
異常なシステムです。そこにメスをいれるのが政治家・メディア・学術界
なのですが、残念ながらチェック機能は働いていない。

日本をダメにしている敵は日本人であって、戦後70年近くの間に自発的
な思考ができない人たちが大量発生して、他人軸で考える人が多い。
だからグローバリズムという言葉の意味を本当に考えることなく、時代の
流れといってわけのわからないことをやる。保守主義をとってみても日本
の保守主義とアメリカの保守主義は全く違う。国民国家として長い歴史が
ある日本と移民国家であるアメリカにおいては保守の意味が違う。

いまメディアに求められているのはジャーナリストの原点に帰って、権力
と名のつくものの言うことは鵜呑みにしないで、まず疑ってチェックする。
こういったチェック機能のないメディアはインターネットで検証され、次第
に淘汰されていく。

メディアはダメだと言われていますが、一次情報についてはメディアが
取材しなければ得られないわけで、存在意義はある。

この著作は著者の大手メディアの恐るべき劣化と頽廃により、日本が
自滅への道を歩んでいるのではないかという危機感から書かれています。
官僚や政治家が間違った政策にのめり込み、経済学者がそれを理屈づける。
本来、国民目線に立って、彼らの政策や考え方をチェックして、是正させるため
にあるのが、ジャーナリズムであったのだが、チェック機能を失い、なすがまま
言われるがままの報道を繰り返している。

著者はその頽廃の根源は戦後日本のエリートたちの思考に自主性が失われ
外国の目ばかり気にするようになり、外国の受けの良い政策をとることが日本
の国益だと勘違いをし、国内を犠牲にしてきたことだ。そしてメディアはその
エリートの宣伝機関に成り下がってしまった。それを象徴するように海外
投資家のポジショントークに翻弄されている。

要するに日本の自滅は財務官僚、その意に従う政治家、そして大手メディア
が支配層として政策を形成するから起きる。外部の目から自立して自国及び
自国民の利益を最優先する意識が欠如しているから、安易な自虐策をとる。
中小企業は今回の消費増税で大きなダメージを受けるだろう。しかし、中小
企業のという日本経済の分厚い裾野から反逆攻勢をかけるしか、自滅を
避ける方法はないという田村秀男氏の指摘は本質をついた意見だと思う。
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