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イスラムの読み方 その行動原理を探る 加瀬英明・山本七平

・イスラムというのは旧約聖書的伝統から出てきたものである

・アラビア語、アラビア文字が統一的に使われだしたのはマホメット以降である。
それ以前にもナバデア文化(ヨルダン地方においてペトラを中心として栄えた文化)、ローマ文化
 キリスト教文化もあり、ヨルダン王国付近はローマ帝国アラビア州だった。

・マホメットの性格は預言者であり、政治的リーダーであり、同時に宗教的、民族的リーダーだった。

・体制としてのイスラムであるアラブ人と伝導によってイスラム教化された信仰としてのイスラムで
 と分けることができる。

・イスラムとは宗教、文化、政治の3つの面を持つ生活様式である。ヒッテイ

・体制としてのイスラムのなかでも小文化圏を3つに分けられる。
 ビザンチン帝国に入って、その文化をある程度受け継いだものと、ササン朝ペルシャに入って
 その伝統を受け継いだものと、原イスラムのような形で沃地化したイスラムからまた分離した
 ものに分けられる。それぞれ教派的にはスンニ派、シーア派、ワッハーブ派に分けられる。
 文化圏的な分け方になる。

・宗教法というと戒律(シャリーア)になるが、これを守っていなかったのがイラン人とトルコ人だった。
ホメイニ師の画像を掲げてデモをしたり、ケマル・アタルチュクの画像を掲げていたりする。
 また女性が工場に働きに出ている。こういったことはサウジアラビアなどでは考えられない。

・戒律(シャリーア)も大変複雑である。コーラン、スンナ(預言者の伝承)が法源とされている。

・イスラム世界は本音と建前でありウソをついても相手を傷つけなければよいという文化がある。

・アラブ人は自分を個人としてではなく一族の一部として意識している。
強固な本当の意味での血縁社会になる。そうなるとそもそも国民国家が成立するかは疑問。

・近代社会における一物一価の法則はアラブ世界にはない。

・イスラムという概念は宗教、政治、文化全ても含むものである。
 これが体制としてのイスラムの基本である。
 キリスト教も教会法の時代は体制としてのキリスト教があった。
 これが信仰としての宗教と世俗の法、聖と世俗という形でぶんりしていった。
 宗教改革→啓蒙主義→フランス革命、アメリカ独立を経て現在に至る。
 
・現在世俗社会のひとつの原則を確立したのはアメリカ憲法です。
 体制はあくまで世俗の体制であるべき。いかなる宗教法もアメリカでは認められない。
 宗教は個人的な信仰に限られ、法は一切憲法に準拠する。

・世俗的秩序と宗教的秩序、肉の世界と霊の世界という2つの秩序を認めることが宗教改革
 の出発点になる。

・イスラム世界の各国家を統一国家にしようと思うと、脱宗教の国民国家、いわば宗教、宗派
 を超えたエジプト人という意識のうえに近代国家を立てようとするより、汎イスラムという形で
 国民を統合した方が早い。

・中東には民族なく、宗教あるのみ。国民意識よりシーア派という意識が先立つ。

1.マホメットとコーラン

・もともとメッカは多神教であり、祖先崇拝と精霊信仰で日本の神道に似ている。

・マホメットは商人であり、軍人であり、政治指導者であり、宗教家であった。

・コーランは声に出して読むという意味。そしてコーランがアラビア語の基礎をつくったといいます。

・新約聖書は思想的に一本化されているわけではなく、Aを主張する人もいれば、Bを主張する
 人もいる。四福音書、パウロ書簡、ヨハネ書簡、黙示録など相矛盾する文章が総合的に絶対化
 している。コーランにはそれがない。

・コーランを読むと、ユダヤとキリストの影響が非常に強い。

・イスラム帝国の拡張の背景にはビザンチン帝国とササン朝ペルシャ帝国の泥沼の戦いがあった。
 そして南側にあるメッカは軍事援助や経済援助をして味方につけようとした。
 いろいろな面でササン朝、ビザンチンの影響を受けている。
 
・南アラビアへユダヤ人の移住とユダヤ教の浸透がある。ローマ帝国のエルサレム占領により
 ユダヤ人がイエメンへ移住した。

・イスラムは旧約と新約、ユダヤ教徒とキリスト教の両方から影響を受けた。
 旧約は荒野の指導者が描かれ、唯一神と神によって選ばれたユダヤ民族の関係ですが
 新約になると神対個人、神と自分ひとりの契約関係に変わって、西洋の近代的自我が始まる。

・セム族の社会は非常に厳格な血縁社会である。砂漠で遊牧している限りは地縁は生じないわけで
 原則として血縁だけで行動する。これは中東でも変わらない。血縁意識が極めて強い。

・ローマ社会は地縁社会である。教会ができれば、その地縁にあるものは全部そこへ来てよかった。

・イスラム教では一番下層のだらしがない人間は労働をする人間だとされている。
 特に土を耕すのは勇気のない人間がやることであって、勤労的人間は人間のクズだということです。
 砂漠を移動して略奪する方が、土地を耕す人間よりも立派だということ。
 労働は奴隷のやることだという意識。

・エルサレムの岩のドームはマホメットがそこから昇天して、馬を駆って天を巡ったといわれる場所である。

・イスラム世界の五つの階級。
 第一階級 イスラム教徒
 第二階級 マワリー(イスラム教への改宗者)
 第三階級 ジンミ(聖典の民)※キリスト教徒、ユダヤ教徒
 第四階級 偶像教徒
 第五階級 奴隷

これはローマ制度、ビザンチンの制度を引き継いだものである。
ローマ市民、ギリシャ市民、原住民、奴隷の四段階だった。

・イスラム体制を支える憲法としてのコーラン。
 コーラン→預言者の伝承→シャリーア(宗教法)があり、類推に基づく施行法がある。
 それに各共同体ないし、部族の合意との調和を求めるという形になっている。

・シャリーアの四法源 コーラン、伝承、類推、合意。

・イスラム法学者人間の5つの行為
 義務とされる行為、賞賛される行為、道徳的に中立な行為、良くない行為、禁じられた行為。
 これらは旧約聖書的な発想である。

・イマームは地域の指導者であり、裁判官であり、カウンセラーである。ユダヤ教のラビと同じである。
 ただし、神の代理人であるキリスト教の僧侶とは違う。

・非イスラム教徒へ地租と人頭税を課するのは宗教的な義務であった。
 第三階級のジンミには降伏と貢納の選択があった。イスラム教徒が増えると税収入が減るという
 矛盾に見舞われた。

2.宗教が国家に優先する世界

・イスラム発生から現在まで、砂漠から沃地に行った人間は沃地の文化に逆に征服され、砂漠に対抗
 する。そこでイスラム圏はスンニー派、シーア派、ワッハーブ派という形に分かれていった。
  地中海沿岸型すなわちビザンチン型、イラン・イラク型と砂漠型になる。

・統一的宗教体制と、そこに生じる様々な地域文化とシャリーアという基本的な法。
 これに基づいて一つの体制ができたのが、体制としてのイスラムの基本です。

・アラブ社会の問題は、支配者が無限に富を支配したがるという点である。
 これはアッバース朝に強く現れる。これは公私峻別、勤勉貯蓄、倹約という伝統の日本人とは
 違った考え方である。

・誰かが政権を取ると、その血縁で体制を固める。そうしてはじめて、やや永続的な政権ができる。
 同じ村出身者で固めるなどする。一番、忠誠心があるのは買ってきた奴隷の親衛隊になる。
 奴隷は主人に生殺与奪権を握られている。また主人が殺されると復讐として自分たちも殺される
 から忠誠を誓う。

・西ローマ帝国が滅びて東ローマ帝国がなぜ生き延びたのか。
 東ローマ帝国は兵役を代償に農地に対する個人の相続権を認めたからだ。
 お前が国家に忠誠な兵士である限りはお前の財産は私有財産として保証してやるという話。
 自分が死んでも子孫が食うに困らない。

・中東には国家意識がない。民族国家というものはなく、支配者の交代に対して、自分が何の影響
 も受けないという内部体制をつくった。だから近代化も受け付けにくい。

・オスマン・トルコが作ったのは州と県であり、軍事的支配と徴税は州単位に行われ、徴税は請負制
 で、最高入札者が税金の取立てを請け負った。法律関係は、そこに住んでいる人がどの宗派に属
  するかによって、司法権のあり場所が違う。全ての宗教宗派がその所属する人間の裁判権を持つ
 という制度をとっていた。これをミレット制という。司法自治権を認めるのはスルタンの権限である。
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三重スパイ 小倉孝保

男はテレビ画面に釘付けになった。
画面から映し出されているのは、ビルからモクモクと煙が上がり
旅客機がビルへ突っ込み、そしてツインタワーが煙を上げて崩れ
落ちていくものだった。

「大きな攻撃とはこれのことだったんだ・・・」

その男、レダ・ハセインはロンドンのアルジェリア軍諜報指揮官である
ベンアリが「アルカイダが今、何か大きな攻撃を計画をしている。
世界を揺るがすほどの大きなことだ」という言葉を思い出していた。

ハセインはイスラム過激派の危険性を再三にわたりイギリス当局に
警告したのにもかかわらず、当局はそれを無視し続けた。
英国の警察と諜報機関こそが今のイスラム過激派の潮流をつくった
という分析を述べた。結局、イギリスが本腰をあげてイスラム過激派
を取り締まるのは2005年7月7日のロンドン地下鉄爆破事件を待た
なければならない。人は痛い目に遭わなければ目は醒めないという
ことか。

アルカイダの攻撃を予見していたアルジェリア諜報関係者の認1識に
は背景がある。アルジェリア軍の最大の敵をイスラム過激派に定め
活動を行ってきた。

アルジェリアはFLN(アルジェリア民族解放戦線)がフランスと100万人
もの犠牲者をだして独立戦争を戦ってきた。そのFLNも四半世紀が
過ぎると腐敗が進み民心が離れる結果となった。そこで国内の民主化
要求が高まった。91年総選挙が実施されイスラム穏健派のFIS(イスラム
救国戦線)が総選挙で地滑り的な勝利した。多くの国民は腐敗をどうにか
して欲しかった。FISの中枢にアフガニスタンで戦ったイスラム過激派がいる
なんてことなど知らなかった。イスラム教に従った社会づくりを推し進め
ようとした。

総選挙直後にFISが国政を完全掌握することを恐れたFLNは軍事クーデター
を実行。FISを非合法化した。そしてFISの過激派武装イスラム集団GIAが
活動を開始。大統領の暗殺に始まるテロ活動が始まった。
アルジェリアはそこから99年に政府軍がGIAを壊滅させるまで15万人の犠牲者
をだした泥沼の内戦を戦った。このアルジェリア内戦は同時期のユーゴ内戦の
影に隠れて国際社会では注目されなかった。
テロに次ぐテロでGIAはアルジェリア国民から憎まれ追い詰められていった。

ハセインは当初は無理やりアルジェリア軍に協力させられたのですが、それを
機に祖国から離れ、フランスに移り住む。そこでフランスの諜報機関DGSEの
協力者になる。フランスはW杯を控えていてイスラム過激派の動向に目を
光らせていた。フランスはアルジェリア戦争などから、当局の取締が厳しく
イスラム過激派の活動は大きく制限されていた。

そこで過激派は自由と寛容を標榜するロンドンへ活動拠点を移した。
ロンドンにはロンドニスタンと呼ばれるイスラムのコミュニティーがあった。
ここの監視をハセインは命じられた。当時のイギリスは本当に自由だった。
住居を借りるのも自由、住所を持っていれば電話も登録でき、それを証明
してクレジットカードもつくることができる。だから過激派はクレジットカード
で限度額までお金を借りて、イスラム戦士を海外へ送り出していた。

ハセインが監視したのはアブ・ハムザとアブ・カタダというイスラム教指導者
だった。教義の理解、理論派はアブ・カダダだが、流暢な英語を使って若者
を扇動するのがうまいのはアブ・ハムザだった。
アブ・ハムザが活動の拠点にしたのがロンドンにあるフィンズ・ベリー・パーク
モスクであった。ここから多くのイスラム系の若者がアフガニスタンの軍事訓練
キャンプに送り出した。ハセインは後に同時多発テロ事件の容疑者になった
人物やビン・ラディンの周囲にいた人物など、このモスクで度々見かけた人物
だったという。ウィキリークスによるとグアンタナモ収容所で収容されたイスラム
過激派の人物のうち35人がアブ・ハムザやアブ・カタダのモスクで説教を受けて
いた人だったという。

ハセインは祖国アルジェリアで尊敬する先輩ジャーナリストや友人、知人などの
命を奪ったイスラム過激派を許すことができずにスパイとなってその報復を行おう
とした。フランスDGSE、ロンドン警視庁、そしてMI5などの協力者になった。
しかしながら、彼の警告はそれら諸機関には響かなかった。本当の意味がわかる
のは2001年9月11日の同時多発テロという目に見える形になってからだ。

現在のイスラム過激派の活動の原点はアフガニスタンからアルジェリア内戦、
そしてロンドンを拠点にしたイスラム過激派の活動が、その潮流を生み出した
という視点はいままで日本で語られていなかったものなので興味深い。

なぜローカル経済から日本は甦るのか 冨山和彦

現在の日本は従来の見方では説明できなくなっているのではないか?
新自由主義でも、社会民主主義でも適切な処方箋にならないという
新しい視点が面白いです。

新しい視点とは日本経済を見るうえでGとLの視点で見るべきだという
点です。Gとはグローバル経済、Lとはローカル経済、この2つの連関性
は薄い。かつて高度成長期はグローバル企業が活況になれば、その
下請けがある地方経済にトリクルダウンが起こり、国全体が経済が底
上げされていたわけだが、現在は全く別の経済圏だと捉えるべきたと
著者は指摘している。

Gの経済圏つまりグローバル経済圏は製造業やIT産業が中心となる
世界である。基本的にモノを扱っているところの規模の経済性が効く
産業である。量や累積経験値が、モノのコストや価値に劇的に大きな
メリットを及ぼす。製造業の扱うモノはトレーダブルグッズ。グローバル
マーケットで一斉競争が始まるので、比較優位のないものは瞬く間に
淘汰される。そこで競争を支配するのは規模や累積経験、マーケット
シェアである。

だから、グローバルの完全競争な経済圏では、日本がグローバル競争
に勝っても必ずしも大量の雇用を生むわけではない。
また海外生産に依存している限り、日本のGDPには一銭もカウント
されない。本社機能、本部機能などのマネジメント、研究開発R&D
生産拠点もマザー工場か、最先端工場しか残らない。
これらの経済圏では国内では上位数%しか雇用は吸収できない。

一方、ローカル経済圏は基本的に非製造業中心で、本質的にはコト
の価値(観ること、運ぶこと、治すこと、泊まることなど)を顧客に提供
しており、どちらかというと分散的な経済構造である。
具体的には鉄道、バス、タクシーなど公共交通、物流業、飲食業、
小売業、ホテル旅館など宿泊施設、医療、介護、教育などである。
基本的には対面でサービスが行われ、生産と同時にその場で消費
される同時生、同場性のある経済圏である。
経済圏の特性は密度の経済性が効き、不完全競争の世界だ。
小売業も真の競争は同じ商圏内でしか起きない。

地域やそこで生活する顧客との密着度合いが経済効率を決める
ので、下手にグローバル化を拡大、拡散するより、地域における密度
を高める努力をした方が経済的に儲かる。
密度の経済が効くローカル経済圏はグローバル経済圏のような空洞化
は起こりにくい。ローカル経済圏の産業領域は、対面でサービスを提供
するので、本質的には労働集約的になる。労働集約的であるため、
どちらかというと汎用的、平均的技能を持つ人材が求められる。
その意味では幅広い雇用吸収力がある。

そして現在の日本経済に7割を占めるのはサービス産業だ、そのサ
ービス産業のほとんどがLつまりローカル経済圏のものです。

ローカル経済圏での国際収支は赤字である。
国民経済的な視点でみれば、それを埋め合わせて余りある外貨を
グローバル経済圏で稼いでもらわなければ困る。この場合、貿易収支
で稼いでも、所得収支で稼いでも、どちらでも構わない。
日本のように賃金が高く、貿易収支で稼げないのであれば、海外の
子会社に稼いでもらって獲得した利益を配当という形で所得収支で
吸い上げればいい。

現在の貿易収支が悪化する構造要因は、基本的な要因はグローバル
経済圏の企業がいよいよグローバル経営に移行したということだ。
為替是正で円安になったにもかかわらずJカーブ効果、輸出競争力が
上昇し、トータルな貿易収支の黒字が加速する現象が起こっていない
ことからもわかる。

日本のグローバルプレーヤーが長期的に後退していった本当の理由は
事業環境や競争のメカニズムの変化の中で、しかるべき事業と機能の
新陳代謝を怠ったからである。構造的に儲からなかった事業をぎりぎり
まで引っ張る。バリューチェーンの構造変化の中で自社でやっても儲か
らない、比較優位を失っている機能をギリギリまで引っ張る。
経営者がまともな意思決定をしてこなかったということだ。

企業内部のポートフォリオを見ると全体の2割は収益をたたき出す事業
であり、6割はそこそこ稼ぐ事業であり、残りの2割が足を引っ張る義業
というパターンが多い。収益をたたき出す2割の事業の利益を、足を
引っ張る2割が食いつぶし、残り6割が計上する凡庸な利益にとどまる
というパターンだ。

足を引っ張る2割の事業や機能の終息を進め、本当に稼げる事業や機能
へ資源を集中する。日本の製造業は自らの強みに経営資源と事業モデル
を集中することができれば、高収益を挙げる力を持っている。

そのためには国内の立地競争力と競争ルールを整えることだ。
法人税の引き下げは立地競争力の問題。規制緩和については、グローバル
経済圏の領域ではかなり進んでいる。あえて言えば業種別では医療機器と
医薬品の分野、それと電力、エネルギー分野になる。業種横断的には、
やはり、人材市場回りの仕組みについて、ことグローバル経済圏で働く高度
人材の働き方と、従来型の日本的雇用ルールとの不適合の問題、海外から
くる高度人材に対する就労規制や生活支援関連の規制の問題くらいである。
新自由主義的政策は厳しいイノベーション競争で揉まれるという環境の整備
には有効だということだ。

Gの世界で生きる企業の最重要KPI(主要業績指標)は資本(物的、人的)
生産性になる。将来のキャッシュフローを現在価値に割り戻したものが
企業の本質的な価値だという考え方はどうかしている。
設備(物的資本)と知識(人的資本)の高度な集約化が必要なグローバル
競争では、高水準な先行投資、リスクテーク投資を持続することが求め
られる。それに堪えるには、基盤収益力、とりわけ資本生産性(ROE・ROA)
が高いことは稼ぐ力を持続するために必須なのである。
グローバル製造業やIT産業では、投下資本利益率ROICやROEが10%超
であることがマストである。
ローカル経済圏のリアル。

人口が減るということは、労働力が供給されないことを意味する。
ローカル経済圏においては他の場所から労働力が補われることは
ほとんどないので、その場所にいる労働力が供給源になる。
ローカル経済圏のサービス産業では労働力の供給は硬直的である。
需要が小さくなれば供給過剰になり、マーケットが飽和するというのは
トレーダブルグッズの発想である。

今後、ますますサービス産業のセクターは構造的な供給力不足になる
人手不足に陥る。まずこのことを前提に物事を組み立て直さないと
ローカル経済圏で暮らす圧倒的多数の人々を幸せにできない。

ローカル経済圏のビジネスの多くは、そこにいること自体が比較優位
になる。地域に密着していて、地域の密度をつくっていることが優位性
になるので、もともとそこにいるローカルプレーヤーの方が優位になる。
密度の経済性が効く産業では空洞化は起きない。
対面型サービスはその場所でやっていることに意味があるのだ。

規模の経済性やネットワークの経済性が効くグローバル経済圏の産業
は、概ね上位数社に寡占、収斂される。世界上位10社程度まで広げれば
マーケットシェア8割以上を占めてしまう。
しかし、小売業は世界上位10社合計しても10%にもならない。
教育産業や商業銀行も分散型だ。

ローカル経済圏の課題は穏やかな退出と集約化で寡占的な安定が目標
になる。淘汰が起きにくいローカル経済圏では穏やかな退出による集約化
がポイントである。ここに日本が他の先進諸国と比べて非製造業の労働
生産性の低さにあらわれている。労働生産性を高める伸びしろがあるし
労働生産性を高めれば賃金を伸ばすこともできる。今後、人手不足が
予想されるなか、喫緊の課題である。

市場の規律には資本市場の規律、製品市場の規律、労働市場の規律が
ある。穏やかな退出を促進するには、労働市場の規律を厳しくすることが
唯一の有効な方法である。具体的にはサービス産業の最低賃金を上げる
ことだ。賃金がどんどんあがって弱い事業者が悲鳴をあげてきたときに
そこに救済の手を差し伸べないことだ。サービス産業で最低賃金をあげて
も空洞化は起きない。最低賃金を上げると生産性の低い会社は人を雇う
ことができなくなる。ただでさえ低い生産性はさらに落ち込み、人手不足が
加速することで、顧客サービスも低下する。結果、退出するしかなくなる。

また退出のキーとなるのは地方金融機関のデッドガバナンスである。
収益力をみて、M&Aなどで生産性の低い事業を高い企業に譲渡すること
を推し進めていくことが求められる。

ローカル経済圏の労働移動はスムーズに進められる。
すり合わせ型の製造業なら特殊技能になってしまうので移動は困難だが
ローカル経済のサービス業はジョブ型になるので移動が促進される。

ローカル経済での最終目標は夫婦2人で燃焼800万円程度の世帯収入
があり、無理なく子供を育てられる状況を作ることである。

政策的な時間軸で考えると。
①グローバル経済圏での期待バブルフェーズが効果を見せているうちに
②グローバル経済圏で真の意味での成長戦略を実施し、成果を挙げなけ
  ればならない。そこで時間を作っている間に
③ローカル経済圏で実施する政策の効果が効いてくるという流れを設定
  しなければならない。

経済学者は明快な答えを導き出すことができる上場企業の議論に
偏りがちです。GDPの30%程度にすぎず、雇用はさらに少なく、企業
数に至っては数パーセントしかない上場企業に議論しかしないのは
本質から逃げていると著者は指摘している。多くの経済学者の頭の
中はいまだ昭和40年代の加工貿易立国で占められている。

経済政策や社会システムを議論する場合、そろそろ7割部分を占める
その他大勢についての議論をしっかりしなければならない。
サービス産業にどういう産業特性があり、どういう雇用特性があり、
どういう仕事の特徴があり、どういう人たちがどういう働き方をして
どういう生活をしているのか、ということを直視しなければ日本の成長
戦略は語れない。

著者は現在の日本で大きなパラダイムシフトが起きているといいます。
パラダイムシフトとは、疲弊した経済であるはずの地方で人手不足に
陥っているのだ。つまり、労働人口が減少が著しいからだ。
東北地方での労働力人口の変化を1990年と2012年で比較すると
90万人も減少している。東京は13万人増加しているが、いずれ同様
の現象が東京などの都市部に起こると考えていい。

だからハンドリングさえ間違えなければ格差問題は深刻化しない。
人手不足が進んでいくので賃金も上がりやすいからだ。

人手不足は人口減少の問題からきており、それを解消するには長い
時間がかかる。それを解決するには、労働生産性を上昇させる。
女性や高齢者の労働参加率を上げる。そして外国人労働者について
はまずは高度人材からにするということ。
よく安易な移民論議があるが、非高度人材を受け入れるということは
日本社会にすさまじい社会的ストレスを与えることになる。
ナショナリズムの問題はそう簡単に解決しないからだ。

日本に惨敗しついに終わる中国と韓国 宮崎正弘 室谷克実

1.ついに始まった中国・韓国経済の崩壊

○中国

・AIIBアジアインフラ投資銀行とは国際金融機関ではなく、中国共産党の世界戦略に基づく7
政治工作機関 だということが本質である。

・2015年3月全国人民代表大会で中国の成長目標が7.5%から7%へ引下げられた。
これまでGDPを引き上げられるために生産し続けてきた鉄鋼、セメント、建材、石油副産物
などの余剰が ますます積み上がることになる。これらの在庫を一掃するため吐き出し機関
としてAIIBを利用できますし失業対策に悩む中国が諸外国にプロジェクトを持ちかけ、それを
ファイナンスすることによって大量の 中国人失業者を海外へ送り出すメリットもある。

・中国の外貨準備高は2014年末で3兆4830億ドルとされていますが、アメリカCIA系シンクタンク
によると 不正に外国へ持ち出された外貨が3兆7800億ドルある。ということは、外貨準備の底が
ついているのではないかと考えられる。

・AIIB設立の思惑は、人民元の拡大、アジアにおける人民元の覇権、中国主導のアジア経済体制
の確立 という金融帝国主義である。インフラ資金調達に悩むASEAN諸国やインド経済圏は喉か
ら手が出るほど 資金が欲しいので、政治的な行動を抑えるでしょうし、カンボジア、ラオス、タイ、
インドネシアなど反中国で まとまっていたASEANの団結を中国は見事に攪乱している。

・ただ、AIIBは貸付条件も、金利策定方法も、審査方法も全く白紙の状態、銀行のガバナンスもしらない
中国が国際銀行業務をスムーズに展開できるかは疑問。

・中国のジニ係数は0.62、アメリカが0.389、日本が0.336、韓国が0.353

・中国の国家統計局発表のGDPは63兆2000億元だが、各省が発表しているGDPを合計すると68兆元、
その差は 4兆8000億元も乖離がある。日本円で90兆円も差がある。

・英国BBC中国語サイト(2015年4月4日)中国には5億元(100億円)以上の富裕層が1万7000人いる。
その総資産額は31兆元(620兆円)。この額は中国のGDP63兆6500億元(1273兆円)の半分に相当する。
この超富裕層の84%は男性、平均年齢は51歳、地域別では北京市、広東省、上海市、浙江省に集中
している。所有する企業は製造業が全体の25%、次いで不動産業、科学技術、メディア、通信産業、
サービス業、投資、重工業、製薬業、エネルギーの順番になる。

・2014年のマンションの成約率はアメリカの証券会社系シンクタンクの調査では約15%と報じられている。
現在の空き室は8500万戸、最悪1億1万戸余っている。

・中国では毎年700万人が大学を卒業、うち就職できるのは約半分。

○韓国

・韓国の政権の本音は経済は中国、北に対する安全保障はアメリカである。
AIIBは大儲けできるから加盟したいし、韓国の反対で押し切る形でミサイル防衛網(THAAD)の配備は
いいが、米中対決には中立でいたいというまことに虫がいい話である。

・中国は内需がどうしようもないから、海外のインフラ建設という外需の利益を国内に持ち込むこと。
 韓国も同じことを考えている。

・韓国経済の落ち込みは激しい2014年時点で、石油化学、船舶、無線通信機器、自動車、石油製品、家電
 といった韓国の主要輸出品が前年に比べて28%も減った。

・韓国では10大財閥がGDPの76%を占めている。サムスングループと現代グループの売上高がGDPの35%を
占めている。

・外国人が保有している韓国上場企業の株式は15年4月で時価総額の31%と発表されているが、ほとんどが
 優先株で発言権がないものです。

・五大財閥に雇われている人間は総労働人口の約2%ですが、三十大財閥でも4~5%ぐらいになる。
 ひと握りの上位企業は巨大でも、それ以外はチョボチョボなのです。

・韓国は2014年の税収が当初の見込みより11兆ウォン(1兆1000億円)不足している。
国家予算が375兆ウォンなのでダメージは大きい。

・韓国では家計負債が増大して1000兆ウォンを突破し、過去最高を記録。
 GDP比率で93%。シンガポール86.1%、日本80.3%より高くアジア主要国で最悪。

・韓国のカード破産者は年間400万人。

・韓国は兵役があるので平均就職年数は30歳、加えて財閥系企業では45歳までに幹部に
 ならなければ肩たたきである。

2.戦後70年、反日で共倒れする中国と韓国

・中韓が次にでっち上げる旅順大虐殺と関東大虐殺。
 旅順大虐殺は1894年の日清戦争時に旅順を占領した日本軍が2万人もの民間人を
 虐殺したというもの。イギリスのタイム誌が報じたことで世界に広まったが、他のイギリス紙
 とベルギー公使により否定されたもの。清兵が民間人の服を着て日本軍に銃撃をしてきた
 ために、それを取り締まったのですが、誇大に伝わった誤報だった。タイム誌ですら200人
 の犠牲だったものが、いつの間にか2万人に膨らんでいる。
 関東大震災の際に震災の混乱に乗じた朝鮮人による襲撃が頻発したために、自警団を
 つくって防衛したということが真相。自警団に殺されたのは100人~200人ですが、それ以上
 の日本人が被害に遭った。

・在米日系人でやや親日的な穏健派の人と完全な反日勢力とで分かれる。
 前者がJAA(Japanese American Association of New York) 後者がJACL(Japanese American Citizen League)
JACLには、かのマイク・ホンダが入っている。






中国のエリートは実は日本が好きだ 中村繁夫

長年中国相手に商売をしてきたレアメタル商社社長の中国論。

中国人の大半は自国に失望している。
だから、政府高官ですら裸官と呼ばれる家族、財産を海外に
移して自分だけ残るようなことをしている。それは結局のところ
西側の民主主義制度と健康な生活スタイルに憧れているのだ。
その原因はどこからくるのか?それは中国の歴史を見れば
異民族の襲撃を何度も受けていて今まで安定的なものが
なかった。それに加えて所有の問題がある。中国には自分の
資産を守ってくれる法律は少なく、ほとんどすべてが国家の
所有になっているからだ。だから土地の買い占めなどを
行っている。安心して暮らせる国家があればそうはならない。

中華思想は以前からあったものだが、それが高まったのは
孫文の頃からで、満州族支配に対しての辛亥革命のスローガン
満州族を駆逐して、漢民族による国家を取り戻すといったこと
から、本格的に形成された。

中国人の多くは靖国参拝など気にしていない。
問題視するのは安倍首相を警戒視している証拠。

2014年3月7日 同価格が一気に10%も下落。LME(ロンドン金属
取引所)で同価格が1トン7200ドルのレベルから10%下落した。
中国の輸入業者の不正融資事件に象徴とされている。
銅、アルミに二重担保設定をしている詐欺事件である。
銀行から信用状の発行を受けながら、取引先の支払いを後払い
にして、銅やアルミの輸入玉を青島港の保税区に保管し、偽造
した預り証をベースに何度も低利融資してもらう。それを理財商品
や短期で値上がりが見込める不動産など、利益の高い金融商品
で運営、信用状の期限まで資金運用はいくらでも可能になるという
ものだ。ちなみに中国の銅消費量は世界の40%である。

輸入銅の60~70%の借入額は現物銅の担保にまかなっている。
銅の市況が下落すると担保割れになる。銅取引は非鉄取引の
要であり、中国にとっては金取引と同様の役割を果たしている。

これまではドルの短期金利は人民元金利より低かった。
だから金利差利益が発生していた。ここにきてドル金利に上昇
する兆しが見え始めた。そうなると、これまで低利で調達していた
資金を運用して、理財商品を購入高い利益を期待できる図式が
続いた。だが、銅価格の下落、元安、金利差の縮小により銅を
現金化せざるおえない。

銅市況の暴落は、理財商品のデフォルトを誘発し、それがさらに
別のデフォルトを続発させる可能性は否定できない。
非鉄市場から主要な商品市場、為替市場への影響は避けられない。

シャドーバンキング問題はGDPの4割(300兆円)と言われているが
実際はその2~3倍という説がある。そのシャドーバンキングは
レアメタル市場と密接な関係がある。レアメタルバブルが弾ければ
シャドーバンキングの破綻にまで及ぶ可能性がある。

レアメタルの特徴は市場が小さく供給ソースが限られているため
価格操作をしやすいことである。非鉄金属や鉄鋼市場は規模が
大きすぎるため、莫大な資金量が必要になるため、思い通りには
ならない。

レアメタル生産の大半が中国であるから、中国が鉱山の資源供給
を絞ったり、生産量に制限を加えたり、対外輸出のEL制度を強化
すれば簡単に国際相場は跳ね上がる。

内外市場の電子材料や機能性材料の技術革新傾向を把握すれば
どのレアメタルの需要が伸びるかがわかるから、比較的簡単に投機
や価格操作で支配できる。経産省が定めたレアメタル32種類のうち
実に半分以上が中国の支配可能な元素である。

レアアースの市場規模は13万トン。値上がりのピークだった2011年
多く見積もって260億ドル止まりだった。バブルが過ぎ去った現在は
ピーク時の10%の26億ドル規模の市場に過ぎない。

いまでも中国では依然として違法採掘が後をたたない。
精錬分離の生産能力の急拡大や環境破壊、重大な資源浪費、高度
応用研究開発の遅れ、輸出秩序の混乱などの問題があり、業界の
健全な発展に重大な影響を与えている。

レアアースの中国の生産体制が不安定であるがゆえに、海外の供給元の
安定生産が担保されない。環境問題を理由に一方的に輸出量を削減する。
需給バランスが崩れたといって分離精製工場まで一方的に市場管理を強化
する。明らかに自由競争を原則とするWTOに違反しているが、内政干渉と
ごまかす。中国のレアアース市場の安定化と市場の構成要素が整理されない
限り、レアアースは国際市況商品になりえない。

近年中国において相次いで金属取引所が設立された。
雲南省の昆明、広西の南寧、そして天津の三箇所にレアメタル取引所
が設立された。錫については湖南省の永興県の湖南南方取引所などである。

雲南省はベトナム、ミャンマー、ラオスに隣接した大資源を有した開発途上の
省であり、インドへのルートであり、地政学的には重要な地域だ。

中国は地方政府に経済運営の権限を委譲させながら地方の省の間でのGDP
競争をさせることは、自動的に発展スピードが期待できると考えた。
これまで沿岸地域と比べて発展が遅れていた省の経済成長が実現し、自動的に
経済格差が縮まるから、好都合に見えた。ところが、地方は信用不安があるため
中央の金融機関から表立って資金の提供ができないことが表面化した。
仕方なく闇の金融・シャドーバンキングシステムを引き続き容認せざるおえなかった。

中国の根本的な問題は産業政策や経済運営に安定性がなく、政府の方針が杜撰
なことだ。過去は民間企業の活性化がGDPを押し上げたが、胡錦涛政権時代には
国営企業の強化を急いだ。その結果、産業界は官尊民卑の傾向が生まれた。
国営の大企業は政府の方針に沿った形でGDP競争のための粉飾決算も辞さない。
仮に損失が表面化しても国営企業なら税金で補填すればよいという安易な状況が
生まれ、ますます経済が劣化していった。

中国のシャドーバンキングは、もともとは政府系銀行から出てきた
資金が、裏の金融システムにまわり、信用度の低い投機市場にも
供給されるメカニズムである。

中国の鉄鋼生産量は日本の10倍、生産過剰量は3億トン。
日本の鉄鋼生産量は1億トンなので、その量の凄まじさがわかる。

中国人と渡り合い、世界に通用する交渉力を身につけるには、自分がどうかという
主観的な観念ではなく、客観的事実を分析する視点が大切だ。

日本人は協調していくことで人間関係がうまくいくと単純に信じている思考回路に
問題がある。日本は農耕民族のムラ社会であり、お互い助け合わなければ食べて
いけなかった。みんな一緒に田植えをしたり、刈り込みをせざるおえない。
お互いが強調しなければ村八分にされた。違う考えを持っていても迎合することで
トラブルを回避しようとする人も少なくない。

世界の常識はまず、多くの人は自立することから始まった。
だから他人に対して依存心がない。自己の確立は、個人主義的な発想の基礎となる。

日本人に必要なのは多様性ある見方や考え方を受け入れ、蛸壺状態にならないように
することである。

中国相手の性善説ビジネスは通用しない。
勝つためには手段を選ばない発想が定着しているので、日本的な気高さや誇りといった
感覚は2の次、3の次なのである。日本人の一部には正々堂々勝負などという発想は
世界では非常識な部類に入る。

人材の能力とは、ビジネススキル、ヒューマンスキル、マネジメントスキルの3つに大別される。
ビジネススキルは仕事に対する能力、マネジメントスキルは経営者に向いているかどうかの
能力、ヒューマンスキルは人間性、ユーモアとか、人間関係に関する持ち味や人柄である。

中国の技術レベルは着眼一流着手三流である。
中国は技術は買って、教えてもらえば、簡単に入手できるのが一般的だ。
中国の博士コースに進む技術者は理論派が多く、現場をあまり大切にしない。
中国の学生は共産党員にならないと出世できない。そして共産党に入党するには
技術系が手っ取り早い。

日本は細かい視点をもっているが、中国は多様性があるためにマクロの視点が中心と
ならざるおえない。ノーベル賞のような基礎技術を必要とする分野などは日本が強く
中国は弱い。基礎を研究するより外国から技術を買ったほうが早いという安直な考えが
現場主義を推進できない理由である。

日本人は未踏の技術を極めるためには一見無駄にも見えるプロセスや匠の技を大切
にする。日本人は何事も道を追求することから始まる。

中国の良さは大きな流れを大切にすることだが、現場を軽んじる傾向がある。
日本は細やかな現場力を発揮されるが、大きな流れを見失うことがある。

・米中の共通項はお金儲けの価値観

・日本人は独自の価値観を持つべきだ。
日本人の武士道の精神を忘れないことの大切さ異質の協力を実行するための共通言語(プログラム)
である。日本の会社の弱いところは規範がないところである。
何でも法律や社内のルールで縛るのではなく、トラブルが起きたときに一緒になって共有できる価値観
(規範)がないことがお互いをわかりにくくしている。従って武士道を通じてベクトルを合わせる努力を
 している。

・日本的な教育の要素には徳育、知育、体育がある。

・知育とは知恵や知識を教える教育だ。体育とは体の健康を。
徳育とは道徳的な内面を形成することである。
 具体的は子どもの発達段階に応じて、社会性を広げ、主体的に世間と関わり
 自己との対話を深め、正義感や勇気、忍耐心や惻隠の情、礼儀正しさ、誠意
 克己力を持つことにより自らの道徳的価値観を形成していかなければならない。

・徳育を通じて、生き方を探究する資質や能力を育成、生活習慣を確立することが必要だ。

・社会との関わりに関して人間関係能力や責任感の育成、規範意識を学ぶことも重要である。
 そして自然に親しみ、美しいものに感動する情操や人間の力を超えたものに畏敬の念を持つ
 感性を身につけることも重要な徳育である。

・中国では騙される奴が馬鹿と思われる。

・ルールがなければまず前例を探し真面目に検討する日本人に対して、中国人の思考回路は
 ダメだと書いていなければ何をしても良いと発想する。

・様子を伺い、次の妙手を打つのが賢い人だと考えるのが中国人の常識だ。

・日本人はすぐ謝るのは、敗戦史観からの習い性になっているが、中国は謝る人にかさになって
 攻めてくるのが普通である。その見返りに弁償せよ、補償せよという考え方である。
 そのことが卑しいことだとは考えない人が多い。

・中国を経済面でみると共産党という巨大独占企業が全てをコントロールしているようなものである。
 特に天安門事件以降の指導者の政策は愛国主義教育と社会主義市場経済である。
 体臭の不平不満を逸らすため、抗日戦争や洗脳教育を導入して危機感を煽るようになった。

・中国の自殺率は日本を上回る。文化大革命時の社会主義体制が宗教を否定したり、中国の伝統を
 破壊したために人々の心が空疎になり、拠り所を失ってしまったのだ。

・宗教問題が表面化すると革命が勃発する中国。

・わびさびとは閑寂な風情、古びて趣がある。日本の感性ではシンプルな感じ、質素な佇まい、自然との
 共生、高等なセンス、四季の移ろい、四季への感謝、文化意識の深みなどしんみりする。
 これは中国人にとっては貧乏臭くて見劣りする。

・中国は民族問題の泥沼化は避けられない。中国人(漢人)にとって北方民族が侵略してきた歴史は恐怖の
 歴史であるから、漢人のDNAには侵略者への恐怖心が渦巻いている。チンギス・ハーンがユーラシア大陸
 を短期間に侵略できたのも、侵略先の過剰な恐怖心を利用したとも言われている。

・中国人社会は人口が多く異常な競争社会であるから、家族以外は信用しないのが普通である。
 日本人は単一民族だから、一旦、仲間を裏切ったら仲間はずれにされてしまう。
 でも、中国では生き死にがかかっているので裏切りがまかり通る。

・元来、中国人(漢民族)は基本的に愛国心より自己愛が強い。世界一熾烈な競争社会は中国人特有の
 利己的な自分中心主義もしくは家族主義が強く、そうした発想と国民性が中華思想にかたちを変えた
 部分がある。

・自己中心の考え方しかできないのは、家族単位でしか信用できない社会の成り立ちがその理由である。

トヨタ生産方式の逆襲 鈴村尚久

トヨタ生産方式の本質とは、なぜを繰り返し、課題の本質に迫り、会社を構造改革していくことにある。
その対象は生産現場に限ったことではなく、仕事の上流である開発から下流の販売まで一貫した流れ
の中で、仕事への取り組み方を見直し、たゆまない改革をしていくことにある。

・会社の実力は倉庫でわかる

まず第一のポイントは品切れを起こす欠品と、売れないものが山積みされる在庫過多は原因が同じ
であるということ。→製品の流れが見える化できていない。→ストアの設置を行う。

ストアとは何か。
ストアとは部品なり、製品なりをあるルールに基づいて保管する場所である。
5つの条件を備えているものをストアと読んでいる。

①作業に不慣れな人でもすぐに取り出せるように、いつも同じものが同じ場所にあること(定番地化)

②モノにも場所にも、何が置かれているか明確な表示があること。

③必死になって探さなくてもいいように分類されて置かれていること(スーパーの肉や魚は壁際に置かれている)

④新しく届いたものから置いて、おいた順番に次の工程に引き取られる(先入れ先出し)ができる構造になっている。

⑤看板をつけるなど、欠品しにくい構造が組み込まれていること。

個別品番ごとの生産量と販売量との間に食い違いがでていることが、欠品や在庫過多の原因になっている。

・受注、即納品を目指せ

当たる需要予測を作ることができる会社など見たことがない。
それよりも来た注文に対していかに敏感に反応できるかの、素早いレスポンスの方が断然重要である。

トヨタ生産方式=在庫を持たないイメージがあるが、顧客のための適正在庫は持つべき。
売れるものは在庫を持つべき。

受注、即納品の商品供給体制を築くのが理想型である。

・外注コストにご用心

アウトソーシング(外注)のコストは本当に安いのか?

人件費の安い外注を使った結果、賃金が高い親会社の経理部や購買部のホワイトカラーが
増えることは、正しいコスト削減ではない。

・外注を内部に抱え込む

自社工場内に外注企業に入ってもらい、リードタイムを短くしてモノを造るべき。
トラックによる部品、材料の支給、製品の運搬といった無駄な工程を省ける。

コスト削減を理由に、安易に外注を使うことや、海外で生産した部材を輸入することは
正しい経営判断ではない。

・待たせるとは我慢を強いること。納期回答の意味。

素早いレスポンス。お客を待たせないことが最大の顧客満足。

納期回答の正体とは顧客に届けるまでに必要な時間を宣言すること。
納期回答を受けて顧客が取る反応は2つ。一つはそんなに待つのはバカバカしいから買う
のをやめる。別のところで買う。もう一つは仕方ないので待つ。

・引当は百害あって一利なし

営業サイドの安心料のために引当をしている。
在庫が100あって引当が90ついていると有効在庫は10しかない。
別の顧客から30欲しいという注文が入ってしまうと、10しか出せなく
なる。90の引当は売れるかどうかさえわからないのに。

不正確な需要予測で欠品や在庫過多が常態化しているために引当が
行われる。

・新旧リニューアルにご注意

新製品の切り替え対応。
余った製品と新製品を並行して生産する。
旧製品は2~3割引で売られる。
旧製品の梱包のコストは60円、値引きは600円なら
どちらが得かわかる。

2.タイミングを売れ

商品がコモディティ化したことで、価格競争に巻き込まれ、収益が悪化したは言い訳。

コモディティ化した製品こそレスポンスで商売をすることが他社との差別化につながり
収益を生み出すことができる。コモディティ化の時こそ逆にチャンス、最大の勝機だ。

モノを買う三要素。

①機能やブランドを評価し、気に入って買う。

②価格が安いので買う

③欲しい時にピッタリのタイミングなので買う

・タイミングで売るとは

タイミングで売るということを意識すれば、価格競争に巻き込まれず
それまで顧客に認知されていなかったブランドでも売れることが多い。

・タイミング力は価格競争力を上回る

リードタイムが短いと売れて儲かる。

商品力そのものを変えてしまうといってもいい。

リードタイムの短さは七難を隠す。
レスポンスの速さは企業経営上の多くの悩みの解消につながる。

・ニーズがないからか、在庫がないからか

最初はストアをつくって製品の流れを見える化する。

売れない商品はニーズがないからではなく、在庫がないから売れないのだと考えた。

モノが売れる要素の一つがタイミングであるということ。
在庫を持つことが全て悪なのではなく、売れるものをタイミングよく出すためであれば
在庫は絶対に持つべきである。

・名ばかり特注品の罠

カタログに載っていないというだけで特注品扱いの納期がかかっていた。
これをなくし、社内定義を見直すことで、即納が可能になった。

・少しの知恵と工夫で特注品はなくなる

・買いたい時には高くても売れる

3.顧客のニーズと生産体制のマッチ

・モノづくり三要素

①モノを作るためには材料や部品が必要です。直接製品になる材料・部品、流通させるためのパッケージ。

②材料の加工・組立をするためには、生産能力が必要です。設備・機械の能力と人手による能力

③最後に造る気です。これが意外にも重要です。作業者や管理職の納期に間に合わせようという造る気と
  管理部署の作れという権利を持っている人たちがその指示を出す。

顧客の求める納期を実現できなかった場合、これらの分類に基づいて原因究明していくことで、自社に
とって何が不十分だったのかが鮮明にわかってくる。

生産現場に納期を間に合わせる気がなかったり、生産管理が的確な指示をだしていない原因が多い。

効率性を過大視することなく、顧客が求める細かい単位で受注し、それと同様の単位で協力企業に
発注していけば、解決できる問題でもある。極論すれば、売れた分だけ発注していくという考え方
です。大ロットで生産すれば効率性が向上すると考えること自体が間違いなのです。

・動作改善の目的は何か?(生産能力とは何か?)

人員削減をもたらす改善活動を推し進めれば、そこで働く人たちにすれば、いずれ我が身に火の粉
が降りかかることをおそれて、改善活動自体に真剣に取り組まなくなります。

・段取り替えは顧客ニーズへの対応力だ。

段取り替えとは、顧客のニーズをきめ細かく対応するために、生産や物流の現場を臨機応変に対応する。

4.サラダ理論で需要予測をおさらばしよう

売れる機会の損失を防ぐために、いかに適正な在庫を持つか、これこそがトヨタ生産方式の神髄の一つ。

・仕掛けカンバンと引取りカンバン

後工程から部品を引き取られたことで、新たにその生産を指示するための仕掛けカンバン(着工カンバン)
です。後工程が前工程に引取りに行く際に数量や品番などを間違えないで引き取るための確認ようのもの
が引取りカンバンである。

ストアにも2種類あって、製品ストアと部品ストアです。
引取りカンバンは前工程の製品ストアと後工程の部品ストアをつなぐものである。

・モノは下り、情報は上る

カンバン方式の肝心なことは引取りカンバンと仕掛けカンバンの組み合わせです。
引取りカンバンは工程間同士、あるいは企業間同士のやりとりです。その情報に
基づいて、各工程は、売れているモノだけを造れるように仕掛けカンバンを活用する。

工場から製品が流れていくための仕組みと、その製品の流れを潤滑にするため
の情報がさかのぼっていく仕組み。2つが相互の補完するのが、本来のカンバン方式
のあるべき姿です。

・カンバン方式の基本条件

過不足ないモノづくりには、後工程引取りが不可欠です。

不要な中間在庫を持たないためには後補充が必須です。

工場の各工程間で、そして各工程内で、円滑な情報共有をするためには
引取りカンバン、仕掛けカンバンの2種類のカンバンが欠かせません。

こうした一連の工程を、誰の目にも明らかにさせる、いわゆる見える化させる
ためには、製品の置き場であるストアの設置が重要です。

・ストアなくして後補充なし 後補充とストアの関係

ストアを設置し、需要動向を誰にでも見える化することで、初心者でも生産量を
管理しやすいようにした。

・生産計画という病巣

生産計画というものは実は当たらない需要予測をベースにした見込みに過ぎない。

当たらない計画と、大量に作れば効率的だと考える思い込みの重なり合いこそが
ものづくりを混乱させる諸悪の根源である。

・パラダイム変革の3要素

①月次、週次の生産計画をやめる

②まとめて大量生産・運送する方法が効率的という考えを捨てる。ただし、常に定量
  で生産することは心がける

③生産管理の部署から各工程に対する日程別、品番別の生産指示を止める代わりに
  製品ストアを設置して、そこから出荷する。出荷して製品がなくなったという情報が
  上流工程(上流に置いている中間在庫のストア)に流れていくようにする。
 これらによって人間の自律神経にあたるようなものを工場の生産・運送の仕組みの
 なかに組み込む。

・製品ストアを機能させる5原則

原則1 製品ストアの定番地を決めること。いつも同じ場所に同じものを置き決められた
     場所以外には置かないこと。

原則2 何を置いているのかを示すわかりやすい表示をその場所につくること。

原則3 体系化してストアに置くこと。

原則4 最初にストアに入れた製品から順番に出荷する先入れ、先出しを実施する。

原則5 品切れしない仕組みが確立されていること。

下流工程から上流工程へ、必要なものや数量を示す、引取りカンバン(引取りカード)
や、モノが下流工程に引き取られていけば、自工程に対して新たに生産着手を指示
する、仕掛けカンバン(着工カード)を導入していきます。

・カギは一定、統一

・後補充とストア、定量生産を導入すれば生産計画は不要になる。

5.ホワイトカラーという魔物

・シロアリ化をどう防ぐか

工場の努力をホワイトカラーが食いつぶしている事例が多い。

ホワイトカラーのピント外れで無駄な仕事を取り除き、本来やるべきもっと付加価値
が高い仕事に向かわせたい。

・品番を減らしてコスト削減を

・営業マンは電離層

工場と顧客が情報を直接やり取りして話し合えば解決できる問題であっても
営業がそれを遮断してしまう。だから電離層なのです。

あらゆる製品において、生産と販売・サービスは表裏一体の関係である。

6.下請けを巻き込んで効率的なモノづくりを

・専用品でも汎用品と同様に即納できる仕組みを考えろ

・親会社次第で下請けの意欲も力も変化する

・帳簿類の管理の仕方でその企業の実力がわかる

7.短納期こそ最大の顧客満足

・顧客も製品を注文すれば即座に買うことができる。
 これを実現していくためには、適正量の中間在庫をストアで持ち、顧客要求に流れるようにポンポン対応できる。

・納期には2種類ある

納期には点の納期とエンドの納期がある。
点の納期は指定したタイミングで納入してくださいという意味。
エンドの納期は遅くともそのタイミングまで納入してくださいというもの。

納期といえば点の納期で考えられがちですが、実際のビジネス現場ではエンドの納期が多い。

・点とエンドを混在させるな。

・顧客のこだわりの優先順位を腑分けしよう

・納期前倒しは誰も困らない

・見える化と平準化の相乗効果

・リードタイムの本質は。
 リードタイムとは材料を発注して、それを使って完成品を組み立てて客に納入するまでの時間。
 それが一般的だが、本質は客が注文してから製品が届くまでの時間です。

・短納期実現のためには設計者も上手に巻き込め

・工業製品も牛丼や立ち食い蕎麦のように即納体制を目指せ









 


フェルドマン式知的生産術 ロバート・アラン・フェルドマン

7つのスキルの能力は足し算ではなく掛け算で決まる。

1.分析力 混沌から意味を引き出す

・情報は量ではなく繋ぎ方

情報と情報をつないで意味を見いだせることに価値がある。
つまり情報と情報の関係をつくる力である。

単なる情報は売り物にならない。
情報から導き出した絵=結論を売らなければならない時代である。
どんな仕事においても情報力よりも分析力や仮説力で戦わなければならない時代。

・文化の違いで別の絵が見える

文化の違いは人が物を見る着眼点に影響を与える。
文化的背景が異なると、関係の見出し方、絵の描き方が違ってくる。
だから同じセットの情報から複数の仮説を立て、その中から説得力ある
仮説を選ぶ訓練をしておくことが大切。情報のつなげ方にもクセがある。

・分析スタイルの4分類

①数字で見るか

②物語で見るか

③事実(ファクト)を強調するのか

④関係(モデル)を強調するのか

物語と事実を強調するのがジャーナリズムでよく用いられる。

数字と事実を強調する。テクニカル分析が代表例です。

物語とモデルの強調は理論の世界

数字とモデルを強調する。計量分析の世界。

相互に関係のない状態で散らばっている情報を元に、いくつかの分析手法を用いて絵を描く。
そうすることで混沌とした情報の中からいままで見えてなかったものを引き出す。
それが分析の神髄です。

現代は情報に溢れている時代です。
あふれる情報から意味を引き出すには読みやすく情報が整理されていることが重要です。

2.プレゼン力 逆算して組み立てる

・簡単なメッセージほど伝わりやすい

プレゼン力とは、伝える力である。
自分の思っていることを相手に理解してもらう力。それに加えて、人を説得する力である。

人に何かを伝えるには、最初に目的を決めることが大事。
何のために、誰に向けて、何を伝えようとしているのか。
そこから逆算してプレゼンの方法が決まります。

目的は簡単であるほど伝わりやすい。

相手のニーズを知り、どうすれば相手の共感を得られるのかを考える。

・相手によって使う言葉を変える

相手によって使う言葉、盛り込む内容を変える。

相手は誰なのか考える。

起承転結など明快な構造を持ったプレゼンは短くとも相手に強く訴えるものがある。

・書く前に自分と会話する

書く前に自分の頭の中の会話を聞く。

書くための5つのルール

①いらない言葉を省く

②二重否定を使わない EXそうならないとは限らない

③文章は単純な構造に 最初に構造を選び、そこから外れないこと。時間軸から、結論からなどの構造。

④能動態を使う ○○が明らかになった→受動態

⑤強調したい言葉を文章の最後に持ってくる

・意識してゆっくり話す

聞き手があなたの話を聞くのは一回です。
ですから相手にとってわかりやすい話し方をすることがとても大切である。

話す力を向上させる第一の原則はお手本を探すこと。
名演説集などの本を参考にする。自分の話している姿をビデオで見るなど。

・聞き手との間に共感を生む話し方

スピーチで大切なのは聞き手の共感(シンパシー)を得ることです。

3.人間力 意見の違いを乗り越える

人間力をいろいろな人と効果的に付き合う能力と定義。

人間力は大きく分けて3つある。
①会話力 ②交渉力 ③人を見る目

①会話力

会話は3つのレベルでやりとりがある。

1.事実についてのやりとり 何が起きたのか

2.起きた事実に対して自分の思いと相手の思いです。

3.品位や自分のアイデンティティに関わる問題です。

・意見が対立する3つの原因

1.情報の違い 正確な情報を得ることを心がける。

2.解釈の違い 同じ情報から違う絵が描けること。情報の繋ぎ方が意見の違いを生む。

3.損得の違い どうなれば自分は得するかの立場の違い。

・交渉を成功させる基本原則

会話が相互理解を深めるものであるとすれば、交渉は相手と合意を形成するためのものです。
交渉力とは互いに合意できる結果を生むスキルである。

原則1 人と問題を分けること

原則2 姿勢より利益を強調すること

原則3 双方の利益となる選択肢を見出すこと

原則4 進捗は測定可能な基準で評価すること

BATNAとは、交渉が割れた場合の最善の選択肢。
交渉のためにあらかじめBATNAを決めておき、その内容がよければ、交渉の際に自分の立場
が強くなり、交渉力があがる。どの時点でBATNAに切り替えるかという引き金も決めておきます。

・人を見極める力

これは2つの軸になる。協調性と能力である。

4.数字力 下品になってはいけない

数学はたとえそれを使って分析していても、あまり露骨に示すべきではない。
他の人達が簡単に理解できるよう工夫して、品よく話す必要がある。

数字を使う利点はわかりやすこと、客観的であることの2つのポイントになる。

数字力を身につけるには、数字を怖がらないこと。難解な理論や数式は必要ない。
簡単な問題からせめてみる。

5.時間・エネルギー・管理力

・時間管理とは突き詰めれば人生計画だ

時間管理には2種類ある。中長期計画と日々の計画である。

6.言語力 ハブ性で勝負する

ハブとは中核。コミュニケーションの中心となり人脈と情報を集める。

人の人生は面倒くさいと思うのか、冒険と思うのかによって決まる。
面倒くさいと思ったら幸せになれない、冒険と思ったら幸せになれる。

語学はゲーム感覚で勉強する。やっていて楽しいと思えば勉強も進む。
電子媒体やゲームなどを利用する。

7.商売力 自分ブランドで差別化する

会社からどう評価されるのではなく、顧客は何を求めているのかという視点で仕事をすべき。

顧客が買っているものの本質は何か。

マーケティングでは物を売る時に3つの戦略がある。
①品質をブランドにする
②低価格をブランドにする
③サービスをブランドにする

信頼の方程式 T(信頼)=E(専門性)+R(約束を守る)+I(親密性)/S(私欲・利己心)

8.結合力 組み合わせて動かす

部品を作ることと、部品を組み合わせることは違う。

どのように部品を組み合わせて使うか決めることで、部品の価値が決まる。

組織の中で結合力を発揮する。
実行3つのコアプロセス
①戦略プロセス お金はどこにあるのか、どうやって稼ぐのか

②人材プロセス 戦略を考えた上での適材適所

③業務プロセス それぞれの人が何をすべきか、すべきことをちゃんとやっているのか

この3つのプロセスがいかに結びついているかがビジネスの本質である。

スキルは部品に過ぎない。それを何のために、どのように組み合わせて使うのか、
足りない部品はなんなのか、それをどうやって調達するのか考えることが結合力の本質。

大切なもの

1.自助努力、自己責任 天は自ら助くるものを助く

2.不屈の精神 不屈の精神に代わるものはない。才能は不十分だ。才能があって失敗して
           いる人はあふれている。天分も不十分だ。世界は学歴乞食でいっぱいだ。
           不屈の精神と決意だけが無敵なのだ。クーリッジ

3.創造力 

創造力はモノとモノとをつなげることにすぎない。創造力がある人に、どうやってそれを発明した
のかと聞くと、彼らはちょっとやましい気持ちになる。なぜなら彼らは何をやったわけではなく
何かが見えただけだからだ。しばらく眺めていたら、ああ、そういうことかと気がついた。
彼らはこれまでの経験をつなげて新しいものを合成できたというわけだ。スティーブ・ジョブス

我々の業界では、幅広い経験の人は少ない。経験の幅が狭いと結べる点がすくなく、問題を
広く見ることができない。よって直線的な解決しか考えない。人間の経験が広くなれば広く
なるほど、商品のデザインはよくなる。スティーブ・ジョブズ


定本 危機管理 佐々淳行

1.危機管理

危機管理とは

①危機の予測及び予知(情報活動)

②危機の防止又は回避

③危機の対処と拡大防止

④危機の再発防止

危機管理という発想は、いざというときにどうしたらよいのかという方法論に関する考え方。

危機管理であるクライシスとは生命、財産、組織の名誉あるいは存続に関わる重大事件・事故
であり、リスクとは異なる。

リスクとは損得に関することであり、クライシスは生死に関わる問題である。
リスクは予測可能で未来推計学や確率、コンピュータになじめる。一定の割合でヘッジすること
ができる。

危機管理でいう危機は予測不可能で、いつ来るかわからない地震やテロなどを想定している。

クライシスマネジメントには必勝の方程式はない。
常に五分五分、マイナスを小さくすることがプラスであるという発想を持たなければならない。

指導的立場にある人は過去を忘れることは許されない。
そして過去の苦い体験から教訓を学び、それを現在や未来のために活用する義務がある。
まさかではなく、もしかしたらと考える。

2.情報活動

①情報関心 情報はタダにあらず

リーダーがもしかしたらと考える際に必要なのが情報である。

心あるリーダーは正規の情報ルートの他にも、日頃から組織の内外に信頼できる情報ソースを
幅広く開拓し、独自の情報網をセットしている。
情報網は、金をかけて設置し金で情報を買う、世話焼き活動によって恩義を施すか、友情を培うか
時間と労力をかけて公刊資料を読破して自分で蓄積する、誰かに分析させて報告させるなどの
手段により育てておく。

情報収集=分析評価=伝達・配布=ファイルというシステムを確立する。
情報に対して深い理解と強い関心を示すインフォメーションハングリーな人が望ましい。

他の人より少しでも早く、少しでも多く、少しでも質の高い情報を入手しようという積極的意欲を
抱いていることが要求される。燃えるような野次馬根性が重要。

情報活動は日常が大切である。

必要な時に、必要な情報を確実に入手するためには、まず第一に秘書役の人事が最も大切である。
組織の内外で起こった出来事や一線の実態などについてニードトゥノウ原則に基づく諸情報を公式
非公式に報告したり、組織のパイプ役として上位下達、下意上達を図る。

②情報要求

Need to Know 知る必要のある人にその情報を知らせる。

何を知りたいのか、職務上の情報関心をはっきりしておかないと、情報選択基準がわからず混乱を生む。

6何の原則。何人がWHO、何時WHEN どこでWHERE なぜWHY 何をWHAT 如何にして How

③報告手法

・報告の優先順位。まず何が起こったのか。次に何人が、ついで何時、どこで、なぜといかにしての順番。

・報告はメモで行う。

・中間報告が重要になる。

・素材情報と判断、評価との峻別

・情報源の確認

・伝聞情報に注意

④情報不足

・危機を招く情報不足

・重要情報は自らが確認

⑤情報管理

・情報は上から漏れる

・情報は家族、秘書から漏れる

・トイレや車は密室ではない

・上司の措置に納得していない部下から漏れる

・高級幹部会議の列席で漏れる

・物々しい雰囲気から察知

・情報は私物にあらず

3.危機への備え

①後藤田五訓

・省益を忘れ国益を想え

・悪い本当の事実を報告せよ

・勇気をもって意見具申せよ

・自分の仕事ではないと言うなかれ

・決定が下ったら従い、命令を実行せよ

②危機管理は減点法

・次善に甘んじることが大切

・価値ある無駄骨折り

③計画立案

・第二、第三の代案も用意を





経済国防 長谷川慶太郎

著者独自の視点で世界経済の動向を分析している。ポイントは大きく
分けて3つある。

①世界的なインフラ再整備の時代がやってきた

②エネルギー安全保障が世界経済を決める

③北朝鮮、中国崩壊が世界経済に与えるインパクト

1.世界的なインフラ整備時代がやってきた

・パナマ運河の拡張計画で海の物流が激変する。

パナマ運河とスエズ運河の拡張工事が計画されている。
パナマ運河を建設したのはアメリカ陸軍工兵隊である。
陸軍工兵隊司令部は合衆国の水に関する業務を一括して
統制しており、軍事施設のみならず、ダム、運河などの
土木工事プロジェクトの計画や施工を行う。

現在の水門の幅が33.5mあり、船舶の大型化のため
これを50m、輸送可能貨物量を3倍の増やそうという計画
である。これによりブラジルの穀物やシェールガスなどが
運ばれる。大型船による最短距離輸送が可能になるので
輸送コストは劇的に下がり、製造業ほかの収益、価格に
反映される。

パナマ運河の他に、ニカラグアに新たな運河構想がたち
あがった。2019年完成予定。出資者は中国の大富豪王靖。
香港ニカラグア運河開発投資会社を設立し、400億ドルを
調達したとされている。太平洋とカリブ海、大西洋とつなぐ
278kmという世界最長の運河になる。

ロジスティック(物流システム)は経済の動脈である。
その再整備により、世界経済、日本経済の動きは大きく
変わっていく。

アメリカの大陸横断鉄道の主要路線が改修期がきている。
その中心はサンディエゴである。サンチャゴの埠頭に
コンテナが着き、1両につき16個2段の32個を乗せた車両
が30両連なって輸送する。これによって海運に対抗しようと
している。

大都市の活性化は地下鉄がキーになる。
ニューヨークは毎年50キロ地下鉄が延伸されている。
ロンドンなどでも整備が進められ、北京・上海、武漢・南京
重慶、ジャカルタ、ホーチミン、バンコクなどで計画されている。
ここにも日本のビジネスチャンスが大きく広がっている。
地下鉄は渋滞解消、大気汚染の減少、中央部のみの人口集中
を緩和できる。よって経済が活性化する。

鉄道は地下鉄であり、新幹線ではない。
新幹線にこだわったらLCCに負ける。

運行システムや保線、メンテナンスに参入の余地がある。

人を運ぶ鉄道より貨物を運ぶ鉄道に注目すべきだ。
貨物輸送はIT化により物流のスピードと効率化が驚くほど
進んでいる。鉄道輸送、船舶輸送、航空輸送とリンクしていく
ものだ。人の動きとお金の動きを変化させる。

リニアモーターカーは9兆円という巨額の建設費と80%は
トンネル、電磁波の問題も解決していないので即刻中止
すべきだ。

2.エネルギー安全保障が世界経済を決める

エネルギー政策は国防の要である。

シェール革命で日本の原発政策も変化していく。
石油に代わる安いエネルギーは太陽光や風力など
自然エネルギーとは規模が違う。

石油化学の時代が終わりガス化学の時代へ。
シェールガスの主成分はメタンだが、エタンが10%、
プロパンが数%含まれている。これらからエチレン
やポリプロピレンを生成することができる。
エチレンからは塩ビモノマーを製造できる。
米国のエチレンプラントは2016~2017年にかけて
稼働する。

ロシア・サハリンから北海道へのパイプライン計画
がある。1350kmの敷設計画であり、総費用は6000億
2015年着工。2018年完成予定。シェールガスと並べば
有効な交渉カードになる。

日本は長期資金が余っている。
貿易収支は10兆円赤字だが、資本収支が22兆円黒字である。

メタンハイドレードはメタンを含む結晶であり、CO2排出量が
石油、石炭の半分である。東武南海トラフ海域だけでも1.1兆㎡
日本の天然ガス消費量の10年分である。
これは三井海洋開発が力をいれており、安倍政権によって
政策投資銀行の融資枠は1兆円になっている。
メタンハイドレードは中期的注目が必須。

ガスパイプラインの整備が進めば更に低価格が望める。

再生可能エネルギーの発電割合は全体の1.6%であり、国家
の基幹産業にはなりえない。民主党が決めた1kwあたり42円は
無謀としかいいようがない高価格であり、13年には38円、14年に
は37円になり、1kwあたりの買取価格32円を切れば採算のとれる
太陽光発電は3分の1以下になる。

中国のメガソーラー投資はただの資産飛ばしにすぎない。

3.北朝鮮、中国崩壊が世界経済に与えるインパクト

中国経済の今後を見るカギはシャドーバンキングだ。
シャドーバンキングとは中央銀行の統制を全く受けることなく、
勝手に資金調達、運用する民間銀行のことである。
したがって銀行法規に従って経営がなされていない。
中国のシャドーバンキングは3万。資産規模は正規銀行を
上回るという。

中共政府は公共投資、都市開発、インフラ整備、資源開発
海外資金の導入を地方自治体に任せるという政策をとった。
地方債の発行が禁止されていたため、地方自治体は投資
会社を設立して再建を発行するなどして資金を調達していた。
投資会社の運営は地方自治政府の管轄下で運営される。

シャドーバンキングは各種理財商品に銀行金利をはるかに
上回る高金利をつけ、資金を企業や個人に貸す闇金である。
自治体投資会社はここからも資金を借りるようになっていく。
シャドーバンキングも自治体の債権を組み込んだ金融商品を
企業等に販売するようになっていった。

そうした流れから地方政府は資金を手にして大規模プロジェクト
を推進していく。正規銀行から借りられない企業に金を貸し、
省や県などの地方自治体のプロジェクトに資金を提供してきた。
何も規制を受けない分、自由ではあるが、当然その分、何を
やっているか全く不透明であり、借り手、貸し手双方の腐敗
堕落、汚職、横領といったものははびこり、そこに政府高官や
党、軍幹部などが関係している。

シャドーバンキングの規模は2012年末で350兆円といわれて
いる。習近平政権は2013年末からシャドーバンキング問題の処理
に動く。シャドーバンキングの一部を正規の銀行として銀行法規の
中で再出発させた。普通の銀行になれば資金援助も可能だ。
全体の1割3000行が普通バンクになり、残る9割2万数千行は
潰す方針だ。

シャドーバンキングの経営者の多くが軍幹部である。
注目すべきは軍部である。中国は中国共産党の一党独裁国家である。
党の決定が政府の方針であり、それが軍部にも及ぶ。
しかし現実には政府/共産党=軍部が一枚岩ではない。
人民解放軍は中国共産党の軍であり、改革開放により資本主義路線
を歩む共産党と、人民解放軍がうまくいくはずがない。
そもそもイデオロギーが対立している。

なによりわかりやすいのが、日本の財界人が訪中をしているタイミング
で防空識別圏を発表する。経済が悪化しているので日中友好が必要
なのにもかかわらずである。

防空識別圏の管理には金がかかる。スクランブルをかけるというのは
常にエンジンをかけておく必要がある。これによって機体の寿命は1/3
に縮まる。部品を頻繁に交換し整備しなければならない。中国はそれを
できる体制にはない。

人民解放軍は7大軍区、海軍の3艦隊で構成されている。
①瀋陽軍区②北京軍区③蘭州軍区④済南軍区⑤南京軍区
⑥広州軍区⑦成都軍区
これに①北海艦隊②東海艦隊③南海艦隊がある。

大軍区は単なる担当地域ではなく、独立国に近い。
軍区間の人の往来は大丈夫だが、工業製品はたとえ隣町
だろうが入れてならない。管轄地域の経済発展を阻害する
製品の流入することを嫌っているからだ。だから犬猿の仲
である場合がある。東海艦隊と南海艦隊は共同演習が
できないといわれている。

東海艦隊は東シナ海担当、南海艦隊は南シナ海担当である。
東海艦隊が尖閣諸島への接近が活躍と報道されて、南海艦隊
は面白くない。だから南シナ海の海底油田試掘や珊瑚礁埋め立て
は自らのプレゼンスを見せつける戦略の一つと捉えるべき。

瀋陽軍区は北朝鮮、ロシア国境を担当している。
4個集団軍、遼寧省軍区一個旅団、2個武装警察師団を管轄
している。人民解放軍最強の部隊。平時で25万~27万の兵力
を誇る。陸軍の戦闘部隊の8割はこの軍区に集中している。
1個集団あたり国家の国防予算の4%、これを4個もっている
わけだから、国防費の16%を瀋陽軍区に投入されている。
最新の戦車隊、ミサイル、最新装備の歩兵で構成された機械化
部隊である。

この軍区を最も恐れているのは北朝鮮である。
鴨緑江から平壌まで180キロである。だから北朝鮮は瀋陽軍区
の傘下に甘んじている。軍区はレアメタル利権も持っていると
言われている。北朝鮮の外交政策は中国政府より瀋陽軍区が
決めてきた。北朝鮮の核兵器開発、ミサイル開発を推進したのも
ほかならない瀋陽軍区である。北朝鮮への武器、食料支援、軍事
パレードの戦車まで貸出している。

この瀋陽軍区をシャドーバンキングを利用して習近平が掌握した。
解放軍の軍区は毎年1月に予算を一括で受け取っている。
軍区はその予算を運用して増やそうとしてサイドビジネスとして
シャドーバンキングを始めた。習近平は瀋陽軍区、軍幹部が経営
しているシャドーバンキングの生死を握ることになった。
それを切り札として軍区を掌握した。

張成沢粛清は北朝鮮の習近平への恭順を示すものだった。
張成沢は瀋陽軍区と平壌の関係を取り仕切る責任者であった。

習近平の韓国訪問は北朝鮮への切り捨てメッセージだ。
中国は足元の経済を優先して、北朝鮮を見捨てざるおえない。
中国は北朝鮮に対して3つの50万トンがある。
原油、石炭、穀物だ。しかし鉄道25%、トラック30%減少しており
物資輸送は大幅に縮小している。

北朝鮮の崩壊に続いて中国の崩壊を著者は予想している。
その際にキーになるのが軍区である。

崩壊危機は日本のプレゼンスを高めるチャンスである。

・中国から逃げ出す企業判断は正しい

・今時人件費が安い理由で中国進出はありえない。

・アメリカの金融政策に投資判断を振り回されるな。

・これからの日本は重厚長大が強いことは確実である。

・世界一の技術だけにこだわる企業に要注意。

・効果が限定的なオリンピックに期待しすぎるな。
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