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マインドマップ読書術 大岩俊之

・マインドマップは記憶したり、頭の中を整理したり、理解したり、発想を広げたり、直面している問題の
 解決策を見つけ出したり、何かを実現したりすることが、とてもすることがとてもやりやすくなる。

・発散思考とは、論理性にこだわらず様々な視点から答えを考え出そうとする思考。
 いろいろな視点からどんどん発想していき、根拠はないけどなんとなく気になる程度で広げていきます。 

・収束思考とは、論理的に正しい答えを考え求め、有用性を追求する思考。
 発散思考によって集めたバラバラなアイデアをまとまりあるものに集約して、有効なものを探していきます。

・マインドマップは中央から放射状に広げて考えることで、脳の自然な連想やインスピレーションを起こさせる
 発散思考のツールです。

・放射思考をフロー型とブルーム型に分類。フロー型とは川が流れるイメージです。りんごをイメージしたら
 おいしい、おいしいをイメージしたらドーナツなど。
 ブルーム型は花が咲くイメージ。りんごを想像したら、赤い、おいしい、アップル、青森など関連した言葉
 を手当たり次第発想する。

・マインドマップを描き出すことに慣れてくると、実際に紙に書かなくても頭の中で自由にアイデアを出したり
 想像することが容易になります。

・マインドマップは自分の中にある能力を見つけ出してくれるツールでもある。

・記憶には3つのプロセスがある。
 情報を脳に取り入れる(記銘)脳内に情報が蓄積される(保持)脳にある情報を取り出す。想起する(再生)

・想起しやすいものは3つある。
 
最初と最後にあるもの。最初のことは意識の中に何度も出てくるので覚えやすい。
最後のことは情報が新しいので覚えやすい。

つながりがあるもの。何かとつながりがあると記憶のフックにして、連鎖的に思い出すことができる。

目立っているもの。色が変わっている、形が変わっている、音が大きいなど。

ブレーンストーミングする。
他人のアイデアを批判せず、こんなことを言ったら笑われるのではないかということも気にせず
どんどんアイデアを出していきます。質より量が大切。

新しいことを考える。
自分の将来のビジョンなどを考える。

連想する。

・マインドマップの描き方

セントラルイメージをマインドマップの中心に描く。
中心から枝分かれしながら描いていく。

本の外側の情報を描く。
タイトル。サブタイトル。
はじめに、まえがき、おわりに、あとがきを先に読んでしまう。

本を読む目的を決める。
目的を決めると脳はそのことにフォーカスする。

・コーチング技術を使うと、今、何をしたらいいのか常に考えながら
 行動することができる。

・まず達成したい目標を決める。
具体的な、測定可能な、達成可能な、現実的な、期限のある。
 どうありたいのか、理想の姿をイメージする。
 
・目的を達成した姿をイメージしてワクワクする。

・理想の状態と比べて、現在の自分の位置を数字で表す。

・目標までのギャップを埋める行動をピックアップ。
 最低でも3つは何をするのか行動をあげること。

・実際に行動する内容を1つに決める。

・すぐ行動できる内容に細分化する。

・頭の中にあるものをアウトプットすると、自分の考えを整理できますし
 目から再び情報をいれることができる。

・目標を宣言する。



 



 
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知性とは何か 佐藤優

いま日本には反知性主義が蔓延しているという著者の問題意識から
書かれた本です。反知性主義とは実証性や客観性を軽視もしくは無視
して、自分が欲するように世界を理解する態度のことを言います。

政治エリートに反知性主義者がいると、日本の国益を損なう恐れがある
と著者は主張しています。知性を軽視することは社会を弱くする。
社会を弱くすることは国家も弱体化する。社会と国家が弱体化すれば
そこで生活する一人一人の生活が苦しくなる。

反知性主義に対する処方箋は知性を体得し、正しい判断には然り、
間違った判断には否という判断をきちんとすることだ。そのためには。
1.自ら置かれた社会状況をできる限り客観的に捉え、それを言語化
すること。自分の考えをノート、PC、スマートフォンなどに記録する。
2.他人の気持ちになって考える訓練をすること。
3.ラインなど話し言葉の思考ではなく、頭の中で自分の考えた事柄
を吟味してから発信する書き言葉の思考を身につけることだ。

このような知性強化をする作業を繰り返すことで、信頼、希望、愛など
目には見えないが確実に存在する事柄を掴むことができるようになれば
反知性主義を恐れる必要はなくなる。

・物事を判断する3要素。事実関係、認識、評価である。
 一つの事実関係にどのような認識を持つか、複数の見方があることを
 理解するようになると思考の幅が広がる。そのうえで評価する。

・帝国とは何らかの理念によって結合された広域を支配する国家である。
理念がないと帝国は形成することはできない。

・帝国の原理を持たない広域国家、ヘゲモニー国家は帝国主義になる。
 例えば中国。

・反知性主義者は知性を憎んでおり、筋道が通った論理的かつ実証的
 な言説を受け止める気構えはない。だから反知性主義者を啓蒙に
 よって、転向させる戦略はほとんど無意味である。知性の力によって
 反知性主義者を包囲していくことが有効である。それは言葉の力だ。

・知性は書き言葉によって担保される。書き言葉が衰退するということは
 読む力も衰退するということです。

・物事を理解する時2つのアプローチがある。現象論と存在論だ。
 存在論とは目に見える現象の背後にある、目には見えないが確実に
 存在する事柄をとらえるためのアプローチである。
 目に見える現象がなぜ起きるのかを探求していくのが存在論だ。

・客観性、実証性を軽視もしくは無視して、自分の欲する世界を解釈する
 という態度は、自分を騙すという能力でもある。

・効率的な読書とは現時点で自分の理解できる本と、そうではない本を
 仕分けることだ。読んで難解な本は言葉の定義がなされていない、
 定義が恣意的で論理の整合性がないもの。あとは積み重ね方式の
 知識が必要なものだ。

・数学力と論理力がいまの日本には必要。

物事を一面的に見るのではなく、様々な角度から見る。あるいは自分とは
反対の意見の話に耳を傾けてみる。その話に客観性、実証性、論理的な
整合性があるのかで話の質を判断する。相手の立場になって考える。
そういう重厚な思考が今の日本社会に求められているのではないかと
思った。

マネー戦争としての第二次世界大戦 武田知弘

第二次世界大戦を経済の視点から読み解いている点が面白い本。

1.すべてはドイツの経済破綻から始まった

著者は第二次世界大戦の最大の原因を挙げろ言われれば、ドイツ
の経済問題であるとしている。

ドイツの苦悩は第一次世界大戦の敗北から始まった。
休戦条約締結ととともに無数の機関車、船舶、自動車が連合国へ
引き渡された。連合国側の莫大な占領維持費もドイツが支払うこと
になった。にもかかわらず、ドイツに対する経済封鎖は解かれなか
った。そして特に食糧事情が困窮を極めた。

そしてベルサイユ条約が締結される。
ベルサイユ条約231条は第一次大戦の責任は全てドイツにあると
された。そして232条ではドイツは連合諸国が受けた損害を賠償
しなければならないとした。
植民地は全て取り上げられ、人口の10%を失い、領土の13.5%
農耕地の15%、鉄鉱石の75%を失った。結果ドイツの粗鋼生産は
戦前の37.5%にとどまった。

賠償金は330億ドル。ドイツの税収の十数年分だった。
また軍備は制限され、陸軍は予備役なしの10万人、戦車は保有を
許されなかった。隣国のフランスは60万人、予備役が350万人に
戦車3500台、ポーランドですら25万人予備役320万人だった。
空軍を持つことすら許されず。海軍の艦船は全て1万トン以下、10万
8000トン以下の総量と制限された。

ベルサイユ条約の論点は連合国の戦争被害の賠償にとどめるのか、
連合国の戦費負担の補償まで拡大するのかだった。
結果、戦費負担まで拡大された。

もう一つの論点がドイツの支払い能力を限度とするのか?連合国の
請求額の全額まで求めるのか?全額まで求める結果となった。

ドイツ側からすると、1918年2月の米国ウッドローウィルソン大統領
が行った平和条約締結のための議会演説だった。無併合・無賠償・
無報復の提案があったからこそ、休戦に応じた。

1929年のヤング案で年間支払額を25億マルクから、20億マルクに
軽減された。アメリカがいったん賠償金支払いを肩代わりした。
その代わり利子も含めて59年間支払いを継続する。
当時のドイツの歳入は73億マルク。国家歳入の1/3近くが賠償金に
あてられた。実際にドイツは21世紀まで賠償金を支払い続けた。

この年間支払に加えてドイツの輸出品に26%の輸出税をかけて
連合国が受け取るというものまであった。これによりドイツ製品は
国際競争力を失い、ドイツの戦後復興を妨げることとなった。
イギリスとフランスは国際貿易のライバルであるドイツに対して
戦争賠償を得るとともに、工業国としてのドイツを叩くことを画策
した。

フランスは第一次大戦でアルザスロレーヌ地方を獲得して豊富な
鉄鉱石を得た。それを生かすべくルール地方の炭鉱に目をつけ
ベルギーとともにルールに進駐した。進駐すると工業地帯も占領
さらにはゲルゼンキルヘン市に1億マルクの罰金を課し、市民の
財産を没収するという形で徴収された。帝国銀行が保有していた
128億マルクの金塊は強奪され、ミュルハイム国立銀行支店に
保管されていた60億マルクの未完成紙幣を奪い、完成紙幣として
流通させ、これがハイパーインフレになる一因となった。

ただこれはやりすぎだと国際社会から非難が相次ぎ、没収した
炭鉱、工業地帯のドイツ人労働者は抵抗のサボタージュを行い
占領費用がかさみ撤退を余儀なくなされた。

第二次大戦の要因は1920年代末に始まった世界大恐慌の影響
は見逃せない。この世界大恐慌が各国の貿易の縮小、ブロック
経済化を招き、それが戦争の重大なきっかけになった。

ただ大恐慌前のドイツは経済的な安定を取り戻した。
1923年のハイバーインフレは銀行融資をストップさせて、1兆マルク
を1レンテンマルクにすることで収束した。
1924年以降、アメリカをはじめ外国から投資が大量に流れ込んで
きて、ドイツの生命線である輸出は順調に回復していた。
薬品、フィルム、自動車、化学繊維など各産業が大きく発展した。

ただし、ドイツはベルサイユ条約による賠償金という負債を抱えて
おり、米国からの投資がストップすればたちまちどうにもならなく
なる状態だった。

1924年4月ドーズ案と呼ばれる新提案がなされた。
賠償金支払い額を減額したうえ、ドーズ公債という債券を発行し、
アメリカから借款して、それを賠償に充てる。アメリカはドイツに
投資して、ドイツはその金で連合国に賠償金を支払う。
連合国はその金で米国へ戦債の元利支払をするという資金循環
の流れが作られた。

ドイツは70億マルクの外国資本を受け入れた。うち50億マルクが
米国からのものだった。このドーズ案では更に賠償金をマルクで
支払うことができるようにした点である。トランスファー保護規定
と呼ばれるものである。これまでの賠償金はマルクではなく、
相手国通貨で払うことが義務付けられていた。だからドイツは
常に外貨を保有していなければならなかった。それが大きな負担
になり、ハイパーインフレの原因の一つになった。
この規定によりマルク価値の下落に連合国側は配慮しなければ
ならなくなった。だからマルク下落のリスクが低くなり、ドイツに
投資が集まるようになった。

ただこのドーズ案では賠償の総額や支払い続ける期間を定めて
いなかった。それを決めるために1929年に開かれた会議で、ヤング
案が決定された。これにより賠償額は当初額の1/3に減額された
が、トランスファー規定が廃止された。つまり賠償を外貨で払うこと
になり、ドイツは外貨を買わなければならないため、マルクの価値
を下げるリスクが出てきた。イギリスの経済学者であるケインズは
これに強く反対した。

これによりドイツに投資されていた資金がアメリカへ流れ、株式市場
を加熱させた。ドイツ経済はこれにより崩壊へ向かう。
アメリカがドイツへ投資し、ドイツはそれで英仏に賠償、英仏は米国
に戦債の支払いをする。ドイツが破たんするとこの循環が途切れる。
アメリカが持っていた戦債は70億ドル。これは米国のGNPの10%
にあたる。そして米国株式市場は1929年10月に暴落する。

結局、ヤング案以降ドイツの賠償支払や英仏の戦債支払は未払い
になった。経済とは自分だけ潤うことはできない。相手を叩きのめせ
ば、自分がいくら金をため込んでも取引する相手がいなくなる。
そうなれば自分も富を失う。相手が健全だからこそ、自分も潤うのが
経済の原則なのだ。

2.ナチスが台頭した経済的要因

ヒトラーは600万人の失業者を抱える大不況の中、1933年1月に
政権の座についた。その3年後には100万人程度まで減少させ、
1928年の状態までドイツ経済を回復させた。
1936年の実質国民総生産は1928年を15%上回った。

ヒトラーは1933年2月に第一次4か年計画を発表。

・公共事業により失業問題を解消

・価格統制をしてインフレを抑制し

・疲弊したの明、中小手工業者を救済

・ユダヤ人や戦争利得者の利益を国民に分配する

・ドイツ経済界を再編成する

ヒトラー政権以前の公共事業は3億2000万マルク。
ヒトラーは初年度から20億マルクを予算計上した。
1万7000キロにおよぶアウトバーン建設計画を発表した。
そして資金捻出のため帝国銀行総裁にシャハトを就任させた。
シャハトはどの程度ならインフレを発生させないか計算し
16億マルクという数字をはじき出した。未消化分の6億マルク
と合わせて資金をねん出した。

ナチスドイツが領土拡張政策を推し進めたのは自給自足経済
を確立するためである。それは世界恐慌以降、世界経済は
ブロック化してしまい、貿易が非常に不安定になっていた。
もう一つの理由は戦争である。戦争になれば貿易はストップ
してしまう。ヒトラーは世界経済が万事順調にいっているときは
輸入を増やすのはたやすい。しかし状況が悪くなると動きが
とれなくなり、外国はそこに付け込んでゆすろうとするという
言葉を残している。ドイツは第一次大戦の経済封鎖に懲りて
いた。

3.日本とイギリスの経済戦争

戦前の日本とイギリスの関係には日本の急激な経済成長が
大きく影響している。戦前の日本の経済成長は明治維新以降
一貫していた。明治維新から第二次大戦前まで70年間で日本
の実質GNPは6倍、実質賃金は3倍、実質工業生産は30倍
実質農業生産は3倍になっている。

この経済成長が英国との関係を大きく変えた。
明治初期は船舶のほとんどを英国から輸入していた。
しかし1896年造船奨励法により、船の建造に補助金が出さ
れるようになった。また航海奨励法も施行され、日本製の船
を買った船主に補助金を与えられた。これにより日本の造船業
は大きく躍進。1910年頃までには国内の船舶需要はほぼ
賄えるようになった。以後、輸出国になった。

第一次大戦を機にヨーロッパの工業生産が落ちんだために
日本は造船量を激増させた。第一次世界大戦間だけで
184隻40万トンの船舶を欧米に輸出した。大戦後には
米国、英国に次ぐ3位の造船国になった。

綿製品はイギリスの覇権の象徴だった。
綿製品関係の国際貿易を一手に引き受けていた。
このイギリスの重要分野に日本が挑んだのである。
イギリスは日本より人件費が高かったため、日本製品に
歯がたたなかった。

世界大恐慌により、1929年~1931年までの間、日本の
輸出は半減してしまった。経済回復は1932年には恐慌前
の水準に戻った。その理由としては円の為替安による輸出
振興策をとったことが大きい。そして1925年重要輸出品
工業組合法が制定され、厳しい品質検査を行うことになった。
品質を向上させて競争力をつけた日本製品。
1929年100円=49ドルだったのが、1933年に25~23
ドルまで低下していた。結果、日本はインド、東南アジア、
オーストラリアなど欧米植民地に急激に輸出を伸ばした。

イギリスはブロック経済化を進める。
1931年3月にインドへの綿製品の関税をイギリス20%、
それ以外25%、1933年にはイギリス25%、それ以外75%
という高関税になった。日本はインド市場から追い出され
満州へ向かうことになった。

日本は満州国の問題で国連を脱退する。
国連脱退の理由もまた経済的な問題だった。
国際連盟では違反国に対して経済制裁できるという条文がある。
経済制裁できるのは国際連盟に参加している国という規約が
あったからだ。事実、日本に経済制裁は行われなかったし
日本もまた国際連盟のILOなど諸団体にはとどまっていた。

4.満州利権を狙っていたアメリカ

・日露戦争後、日本が獲得した南満州鉄道は米国人実業家エドワード・ヘンリーハリマン
 と日本が合同経営することになって、桂太郎首相とハリマンとの間で合意までなされたが
 小村寿太郎の猛反対によって日本単独経営になった。

・アメリカの綿製品は満州市場へ進出していたが、日本製品に駆逐された。

・アメリカはイギリス、フランス、ドイツが一体となって行う四か国借款団をつくって日本を
 誘った。どこかの国が抜け駆けしないように中国への借款は4か国一体となって行う。
 目的は日本の中国における権益拡大を抑えるためである。
 日本はアメリカの動きを警戒して1910年には第二次日露協商が締結された。

・1922年にはアメリカの呼びかけにより9か国条約が締結された。
 中国の主権を尊重し、中国市場の門戸開放、各国の機会均等をうたったものだ。
 日本は1920年に新四か国借款団に加入させられている。

・日本は南満州鉄道だけでなく、鉄道付属地も譲り受けていた。
 沿線の都市の事実上の行政権も獲得した。
 鉄道付属地のなかには豊富な埋蔵量を誇った撫順炭鉱があった。
 1924年張作霖は東三省交通委員会という鉄道を英米からの借款で並走させた。
 1928年と満州事変勃発の1931年を比較すると、南満州鉄道の収益は全体で
 1/4に激減している。

・ソ連政権成立によって建国とともに中国と結んでいた条約は全て破棄している。
 よって東清鉄道は宙に浮いた状態だった。日本は満州事変でそれを獲得した。

5.軍部の暴走に日本国民は熱狂した

・格差社会が軍部の暴走を招いた。
 労働者の日給が1~2円、大卒初任給が50円の頃、三菱財閥の一族は430万円
 もの年収があった。現在に換算して500億円である。

・当時の軍人は低収入であり、戦争があれば特別手当がかさ上げされた。
 そうしたことが暴走を招いた一因であった。

6.世界経済を壊したアメリカ

・1923年末にはアメリカは世界の金の4割を保有していた。第二次大戦終了時には
世界の金の7割を保有した。

・金本位制では金の減少が続くと通貨の流通に支障をきたし、デフレ状態になり産業
 が沈滞する。

・当時はどこかの国が貿易黒字をため込むことは悪いことだという認識がなかった。
 金をため込んでも、それを積極的に吐き出そうとか、他国の金不足を支援しようという
 試みがなかった。そもそもアメリカは貿易をそれほど必要をしていなかった。
 1929年の米国GNPに対する貿易の割合は輸出が5%、輸入が3.4%でしかなかった。

・1930年6月、アメリカはスムート・ホーリー法を成立させる。この法はアメリカの輸入に
 関して約2万品目の関税を大幅にあげる法律である。これによりアメリカの平均関税率
 は40%にも達した。これに対してイギリスも英国連邦以外の国に対して高い関税をかける
 オタワ会議を開催して決定した。世界はブロック経済化して世界貿易は縮小した。

・アメリカは1938年11月の日本政府の東亜新秩序の発表に激怒。以降対日強硬に出る。
 1939年7月には通商条約を破棄。1940年、ドイツは欧州新経済秩序を発表。
 ドイツ占領地域はマルク通貨にして、資本、労働力、商品の往来を自由にする。
 そして金本位制を離れた管理通貨制度の金融システムを行うことだった。
 これは世界の4割の金を保有するアメリカは見過ごせない。またドイツ製品と競合する
 ヨーロッパ市場でアメリカ製品は駆逐される。このままでは経済大国の地位がなくなる
 ことを恐れて、参戦へ道を進むことになる。

・1941年7月24日、日本軍による南インドシナ進駐に対して米国政府は在米資産凍結を
 行った。当時ドルは唯一の国際通貨だった。これが資産凍結により一切使えなくなって
 しまった。これにより石油、食料、資源などが輸入できなくなった。










おかげさまで生きる 矢作直樹

東京大学医学部救急医学分野教授が書く生き方論です。

肉体の死は誰にでも等しくやってくる。
死後の世界は私たちの身近にある別世界であり、再会
したい人とも会えます。でもその前にやるべきことは自分の
人生を全うすることです。人生を全うすることはすなわち
自分を知ること。

お天道様に恥じない生き方とはどういうことか、生きている間
に自問自答し、様々な経験を経たあとにあの世へと還るのが
この世のルールだと著者は感じている。

人は皆、人の役に立つよう自分の人生を生きており、大いなる
存在に生かされています。

死はこわいものではない。ただ知らないから怖いだけ。
肉体死したら終わりではない。

病は気から、気とは生命の源です。
全身プラスのエネルギーで満たされると病気になりにくくなる。

人生は寿命があるからこそ素晴らしい。
限られた時間をいかに過ごすかが大事。
どんな人にも永遠の寿命はない。だからこそいまを楽しみ
今を生きることに集中しよう。

生きることは死ぬこと。あるがままの自分を受け入れ
全ては学びであると知る。あなた一人で生きているのではない。
自分だけが悪いとか、相手だけが悪いと思っていては、正しい
生き方を見つけることはできない。

人事を尽くして天命を待つ。
世の中には急変することがたくさんある。
だからこそ事前の準備がとても大切。
自分ができることをやりつくしたら、あとは運を天に任せる。

急いてはことを仕損じる。
待ってみる。任せてみる。
時代のスピード感はどこかの誰かが勝手に作り出しているもの
だから、それに巻き込まれてイライラせずに、待つことを大切に
しよう。

決断に迷いは持たない。
理不尽な状況でも、覚悟を決めなければ前へ進めない。
たら、れば的な発想は現実には通らない。どうしようもないことを
受け入れる姿勢が大事。

人生は生きた年数で判断されるべきものではない。
死から逃げない。目をそらさない。
今日と同じ明日が来るかどうかはわからないのだから、平均寿命
までいきることだけを目標にしない。

仕事に子育てに忙しい時こそ政治や経済に目を向ける。
30代と40代の頑張りに日本は支えられている。
だからこそ社会の動きに目を向けよう。中堅の意識が変わると
国家の意識が変わる。

余計な物欲がないことはいいこと。
多くのトラブルを避けられる。だからといって内向き過ぎるのも
問題。人はコミュニケーションの積み重ねで成長する。

人生は一度きり、今回限りである。

自分は愛されていないという勝手な思い込みは早く捨て去る。
誰にも愛されていない人はこの世に存在しない。
いじめた相手の苦しみはいじめた人に必ず跳ね返る。

自分が思っているほど、周囲は自分のことを気にしていない。
心は毎日コロコロ変わるもの。我欲に目がくらむとストレスに
まみれてしまうだけ。

反省すれども後悔せず。
常にニュートラルな状態でいると、どんなことが起きても冷静に
対処できるようになる。

課題は解決しないと追いかけてくる。
きちんと解決しない限り、人生の課題はいつまでも本人を追い回す。
自分さえ良ければという甘い囁きに乗ると後々面倒なことになり、必ず
ツケを払うことになる。

立場をわきまえると信頼を勝ち取れる。

自分の置かれた場所を知る。
判断する時に客観視ほど強い武器はない。
一度落とした信頼を元に戻すほど困難な作業はない。
そうならないために自分の立ち位置を知ることが大事。

私たちがあの世に持っていけるのは様々な経験から得た
記憶だけ。物欲に振り回されてはいけない。様々な物は
私たちを楽しませてくれる反面、苦しめることもあるのだと
知ることも重要。

エイジング(加齢)を楽しむ余裕を持つ。
人間は時間を経ると老いていくのが当たり前。
余計な見栄を張らず、周囲の評価を気にせず生きている
人は輝いて見える。

つながりを切らずにしがらみを断つ。

人生はギブアンドギブ。惜しみなく与え続けると、まったく
別のところからギフトが届く。しがらみを捨てて自分を解放
すると、孤独感が薄れて他者とのつながりが太くなり、人生
そのものが豊かになる。

評価は誰かの思い込みに過ぎない。

対話の中にこそ学びがある。大事なのは相手と視点を
合わせること。自分が気づかないうちに相手を不快にさせる
こともある。会話をするときは、相手がどうおっもうのか、幸せ
になれるのかを考えることが大切。

悪いことが起きたら学びのチャンスと考える。
いつまでも自分を責めず、良いことに目を向ける。
原因の結果として起きることをありのままに認めること。
どこに視点を定めるかは自分次第。

あなたの胸の内にもお天道様はいる。誰も見ていなくても
恥じない生き方をする。

誇りはすべての人が生まれたときから持っている。

誇りと驕りは誰かと比べるものではない。
自分は誰にも置き換えられない存在。
奇跡の連続の末にこの世に生まれたという事実を知っておく。

良し悪しは常にあやふやなもの。

常識は万能ではない。
生きていくために不可欠なものはつながり。
もっとつながりを意識して生きることが大切。
人も事象もすべてつながっている。

人生は運気・鈍感・根気・金銭・健康が大切である。

目に見えないものには敏感に。世の中のせわしさには鈍感に。
全ての評価は誰かの思い込みに過ぎないから、それを気にして
ストレスを溜めることほど愚かなことはない。

命のリレーが歴史を紡いでいる。

国を愛する気持ちは歴史を正しく学び、互いに思いやることから
生まれる。愛国心という言葉を正しいのは自分の国だけだという
意味で誤用してはならない。歴史や価値観を正しく理解してこそ
自分の住む郷土を愛する心が生まれる。

あいさつは思いやりの作法であり、お互いの生存確認である。
自分の口にした言葉には責任を持つ。言葉には言霊があり
非礼な言葉は口にすべきではない。言葉はその国の歴史を
あらわす。

いがみ合ってばかりいては前へ進めない。
そんな時は水に流してわだかまりをなくす。

人をだますなと教えるのか、だまされるなと教えるのか。

神道はすべてのものをありがたいと感じる力。
全てもものに神性を感じる力が大切。
神道には、愛と調和と寛容の心を体現する究極の形がある。

心を清らかにし、正しく、素直に。いつもそう祈りながら
自分の道を歩む。天皇陛下は日本の最上位に位置する祈る人。
神と民をつなぐ役目を持ち。平和を祈る重要な神主。

言葉に左右されない別品の心を持つ。
思い込まない。易きに流れず、ぶれない道徳心を大切に。
そして謙虚に教えを乞うことで自分を高めることができる。

時間とともに起きた出来事の意味は変わる。
今を楽しめば過去は変わる。昔のことにこだわらない姿勢
こそ、快適な人生を送るための心構え。
執着しなければ両手が空き、新しい経験が得られる。




超したたか勉強術 佐藤優

著者は我々一人一人が強くなり、試練に遭遇することがあっても、容易に屈せず、
しっかりした知的羅針盤(視座)を持つことができるようになるためにはどうしたら
いいのか?現在の日本は反知性主義が蔓延しているという問題意識から、この
本が書かれた。反知性主義とは、実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分
が欲するように世界を理解する態度のことをいう。

この本のテキストとして英国の歴史教科書を題材としてとりあげている。
英国の教科書は英国人の発想が他の民族と比較して異質だからだ。
英国人は実念論という考え方が染みついている。実念論とは、目に見えないが
確実に存在する価値があるという考え方だ。
英国には成文憲法はない。しかし英国人の中には目に見えないが、確実に存在
する憲法がある。必要に応じてマグナカルタ、権利章典、判例の形で憲法の内容
が可視化される。

目には見えないが確実に存在する事柄を掴む技法が類比(アナロジー)の訓練
を徹底的に行うことによって身につけるというのが、この本の目的である。

漠然と新聞や雑誌、ネットなどの情報をただ並べてみてもそこから、新たな声は
聞こえてこないし、自分なりの視座を獲得するような考え方の習慣は身につか
ない。新たな声を聞くためには、まず基礎教養、歴史、哲学、思想、宗教、文学
経済、数学などが必要になる。ただそれだけでは不十分だ。

①基礎教養を身につける。

②情報収集 

新聞や雑誌を中心に自分の仕事や関心のある分野以外の記事
記事も含めて幅広くチェックしておく。

③基礎教養と情報の運用 

ある出来事や事件(②で収集した情報)が、何に由来しているのか?
あるいはどのような要素で構成されているのかを、関連分野の基礎
教養を参照して分析する。そのうえで歴史的な位置づけを見る。

④内在的論理を探る

中心テーマ(③の作業を経たもの)を他の情報と関連付けて、その
テーマの持つ意味や内的動因を探る。

①と②は普段からコツコツと積み上げていくもの。
③は論理的な思考によるところが大きい。普段から活字媒体に親しむ
ことが③と④の基盤になる。

基礎教養と収集した情報の運用力を向上させ、鍛えた思考の鋳型を
鍛えること。思考の鋳型で物事を自分なりに考え、解釈する訓練を
重ねていくうちに、他人には見えないものが見えてくる。

●したたかさを身につける

ポイント1 アナロジーで考える

・インテリジェンスの要諦の一つは公開情報の読み解きである。

・ビジネスにおいてあなたはどんな考えの持ち主なのか?その根幹
 にあるもの、つまり思想を探ろうとあらゆる機会を通して様々な角度
 から問うてくる。

アナロジーとは、類推、類比を意味する。似通った構造をもつ複数の
事柄を比較して考えることで、新しい知見を得たり、仮説を立てたり
することができる。何と何を結び付けて論を展開するか。

ポイント2 敷衍して論を発展させる

敷衍とは押し広げるという意味だ。同じ事柄を別の言葉や例で説明
することだと言える。

フランスの移民に対して普遍性(フランスに完全に同化することを
求める)とイギリスの寛容性(同化は求めないが差別がある)
イギリスと日本の国家統合をアナロジーで考えそれを起点として、
エマニュエルトッドが唱える移民の同化の類型へと押し広げて説明した。
一つのテーマを別の概念を用いて思考を展開した結果、イギリスの
多元性というキー概念に思考を広げることができる。

●多様なものの見方をする

ポイント3 正反対の人物をイメージする

一つの物事を自分の考えや立場と対極にある人になったつもりで
とらえてみる。物事を多角的に見るのは大切だが、一つの物事を
いきなり4通り5通りに解釈して、自分の考えを練り上げるのは難しい。
だからまずは相手の立場とは正反対の人物をイメージする。
その人ならどう考えるかを想像し、次の段階で、想像したことを論理的
に組み立てることから始めてみよう。

・アナロジーや敷衍に磨きをかけ、脳の記憶容量を大きく変える丸暗記。
 敷衍を効果的に行うには、テキストの文字面だけでなく、行間を読む
 力が必要だ。つまり読解力が要求される。敷衍する力をつけるため
 には様々な分野の本を読むことも大切だが、丸暗記することも効果が
 ある。

●失敗と謙虚に向き合う

ポイント4 共通点と相違点を探す

まずアナロジー(類比)でとらえる。次に異なる点を探す。

ポイント5 歴史的事実を使って規定する

何を起点にすべきかの見極めが難しい。

ポイント6 情念面からもアプローチする

ある人物がかたくなに主張することに論理的整合性を
見いだせない場合は、その主張が当該人物の内面の
問題に起因していることはしばしばある。その場合は
生育史などを含めた情念面からのアプローチをとって
みると意外な発見がある。

●複雑な問題を分解して考える

・同時多発的な事象間に何らかの繋がりがあるか否かを
 見極める習慣を身につけておくことは大切だ。
 別々に起きていると思える物事を繋ぐ線が見えてくると
 いま世界でどのような変動が起きつつあるのか、今後
 どの方向に向かうのかを推測するアタリをつけられるように
 なる。複数の物事の背後関係を掴む能力だ。

ポイント7 アイデンティティに注目する。

複雑な問題は類比可能である程度評価が固まっている歴史的
事実や、事態が落ち着いている近過去の出来事とを比較する
ことがお勧めだ。複雑な問題をいくつかの要素に分け、自分で
構成要素を組みなおす作業を繰り返すと、考えが整理されて
問題点が見えてくる。たとえばウクライナ情勢は資源、軍事、政治
経済などの要素に分解できる。私が立論する時、もっとも重視
する要素がアイデンティティである。

ポイント8 第三の立場から考える

例えばアイデンティティをひな型に思考を進める。
日本人がウクライナ問題について考えてみる。

・一文で終わるような文章ばかり読んでいると読解力が低下する。

●あてはめで可視化する

ポイント9 別の概念を当てはめる

長らく考えてきた問題を、自分の思考とは別の概念にあてはめ
直すと、その問題が持つ別の側面に気づくことができる。

●不動とされる価値を疑ってみる

ポイント11 他人事と捉えない

ポイント12 他の選択肢の可能性を探る

多くの人が最良だと考えている価値を疑ってみる。

ポイント13 価値を相対化する

最良だと考えている価値も、任意に分節化できることが
わかる。個人の思想、信条、内面的な価値を別にすれば
絶対的な価値は存在しないという前提で物事を考えるべき
だと思う。

ポイント14 立ち位置に目を配る

ポイント10 さらなる謎に迫る

●物事を考えるときにルールを決める

ポイント15 感情的な要素は排除する

物事を認識する際に守るべきルールを決める。
立場の異なる人とも議論可能な論理に基づいて考える。

ポイント16 ルールの数はしぼる

考察のルールは少ない方がいい。
ルールの数を多くすると、物事を判定する物差しが多く
なり、複雑な物事を整理する際に手間がかかる。
整理の手間を省力化して、抽出した要素をじっくり
考えることに集中した方が得られる成果は大きい。

●思考の鋳型は組み合わせて使う

ポイント17 効果的に敷衍を使う

論理的には合理的でも、実証性と客観性のないものに
説得力はない。

●自分の考えを自分で否定する知力をつける

ポイント18 双方の立場から立論する

自分の考えに固執しない。

ポイント19 裏返して考える習慣をつける

物事の本質はしばしば裏側に隠れているものだから
逆の面から考える習慣を身につける。

データ分析の教科書 高橋威知郎

データ分析スキルとはデータと対話するスキルである。

データとの対話の手順は、最初は簡単な会話。徐々に難しい対話をする。
簡単な対話のための道具がQC7つ道具、新QC7つ道具です。

データ分析の5つのステップ。

準備する→集める→分析する→表現する→伝える

データは活用されなければゴミですが、うまく活用できれば宝になります。
データが宝になるかゴミになるかは分析次第。

データ分析の結果に基づいて、どんなアクションにつなげるのかが大切。
アクションを実施して、売り上げや利益アップなど目に見える成果につなげて
いくことがデータ分析の真の目的です。

準備するは、何の目的でデータ分析を行うのか。目的に対して適切なデータとして
どんなデータを集めるのか。

集めるは、すでに存在するデータと自ら作り出さなければならないデータがある。

データ分析は、必要なデータをそろえて、多種多様な分析手法を駆使して分析する。
どんな分析手法がどんな分析に適しているのか。

表現するは、分析結果を相手に正しく伝えるための資料作り。

伝えるは、言い換えればプレゼンそのもの。

1.準備する

アクションの対象者は誰?どんなアクションにつなげることを目的としてデータ分析を
行うのか?最初に明確になっていなければならない。

①メッセージボード

・誰(アクションの対象者)

・目的(何のためにアクションするのか)

・何(やるべきアクションは何か)

・具体的には(そのアクションは具体的にはどんなものか)

・最初の一歩(具体的なアクションで最初にやるべきこと)

②データの系統図(データツリー)

取り扱うべきデータの全体地図です。枝分かれしたチャート。

データの抜け漏れを防ぐ。

分析結果を解釈するときに、どのようなデータからの結果かを頭に入れておくことは重要。

すでにあるデータを整理する。これから集めるデータを考える。集めるべきデータの粒度を考える。

③スケジュール

・期限を決める

・期限を半分にする

半分にするため集めないデータを決める。

データの粒度を粗くする。

・半分にした期限の中でできることを考える。

・ガントチャートに落とし込む。

2.集める

定量データか、定性データか。
定量データは数量としてあらわされるデータ。
定性データは新聞記事のテキストデータのような数量ではあらわされないデータ。

・プライマリーデータ(存在するデータ)からか、セカンダリーデータ(新たに作らなければ
 ならないデータ)か。

・セカンダリーデータの場合は、データの素性を明確にする。

・データは対で集めること。データ分析の基本は比較。

より正確なデータが求められるのなら、セカンダリーデータに頼るより、プライマリーデータ
を集める方がいい。

・データの6W1Hを明らかにする。

WHO 誰が 誰がそのデータを企画して収集したのか

for Who 誰に対して データ収集の対象者は誰だったのか

Why なぜ データ収集をした目的は何だったのか

When いつ いつ収集されたデータか

Where どこで どこで収集されたデータか 

What 何を 収集されたデータ項目はどういうものか

How どのように どのような方法で収集されたのか

3.分析する

①分析は大まかな分析からはじめ、徐々に細かい分析に入っていく。

まずは大局をつかむ、そのなかで問題がありそうなテーマを発見できたら、そのテーマを細かく
分析する。

データ分析は指標の比較と心得るべし。

指標を扱う際はその指標がどのように作られているのか注意すべき。

②定量分析と定性分析を効果的に組み合わせる。

・定量分析の7つ道具

チェックシート→テキストデータを数値に変換して分析

ヒストグラム→データのばらつきを見る。

管理図→売り上げなどの指標の推移を見るツール。

散布図→2つの定量データの関係性を見る

パレート図→分析目的に対しインパクトの大きい分析対象を絞り込む。

特性要因図→結果と原因の関係を見る

層別→より深く分析するための手法。

・定性分析のための7つ道具

親和図法→定性分析の要

連関図法→結果と原因の関係性を明確にする

系統図法→原因解決のための方策を系統的に作成する

マトリックス図法→定性データを整理する

アローダイヤグラム法→アクションプランを整理する

PDPC法→不測の事態を想定して計画遅延を防ぐ

③分析は、どんな分析を行うのかによって定番の手法を効果的に組み合わせる。

4.表現する

表現の工夫次第で説得力が変わる。

メッセージボードとストーリーボードを使う。

作業の中心は何を、具体的には、最初の一歩を記入する。

メインメッセージとサブメッセージ使ってストーリーを組み立てる。
メインメッセージ(A製品とB製品を戦略商品として営業を強化し事業を高収益化する)
サブメッセージはなぜなのか、具体的にはなにをするのかになる。

メインメッセージ。
はじめに(目標、目的、スケジュール、体制)
現状(背景、課題点)
目指すべき姿(課題解決後の姿)
アクションプラン(そのためにすべきこと)
最期に(お願い、TODO、今後の展開)

5.伝える

伝えるべき相手に合わせた表現で伝える。

相手の性格や持っている情報量、さらには組織内でのポジションなどによって
伝え方を変えなければならない。

失敗礼賛 小島慶子

コミュニケーションとは情報のやり取り。
人と人とが言葉を交わして気持ちをやり取りするうちに、信頼関係が
できることもあります。また敵対関係なることもあります。
お手本となる完璧なコミュニケーション術などどこにもありません。
状況に合わせてどのようにやりとりするという工夫は必要だが、これぞ
コミュニケーションという正解のものはない。

コミュニケーションは失敗から始まるといっても過言ではない。
うまく気持ちが伝わらずもどかしい思いをしながら、時間をかけて
やりとりするのです。傷つけあったり、遠慮しあったり、なかなかピタッと
息が合うことはない。

失敗は誰でもする。
失敗したらダメな人間だなんて思わなくていい。
だけどもう一度ゆっくり考えよう。
あなたは一体何を失敗だと思っているのか。
何を恐れているのか。もしかしたら、ちっとも悪いことじゃないかも。

1.失敗することは不安ですか?

会話で失敗したときに、どう謝るのか。失敗した後、相手とどう関係を結ぶのかは
最高のプレゼンのチャンスです。

仕事上の普通の会話なんてお疲れ様です。よろしくお願いしますの紋切り型の
あいさつで終わりです。もし失敗したら、それで終わらない、もう一段深いコミュニケーション
のチャンスをもらったと考える。

失敗したときにどうするかは、その人の評価を左右する。
どのように謝るのか。失敗をどう処理するのか。いわば自分がどのような人間であるかを
しってもらう絶好の機会です。

・会話の基本は、相手の型を理解すること。
 人にはそれぞれ型やしきたりのようなものがあります。それが合わなければ行き違うこと
 があってあたりまえです。

まずは相手にとってのコミュニケーションの型やしきたりをしって、私はあなたのしきたりを
理解していますよ。そのしきたりに乗っかったうえで、あなたと良好な関係を築きたいのですよ
という意思を示せばいいのです。

誰からも嫌われないことが手柄なのか?

・会話にはすべて目的がある。
 その場が何のための場なのか?どういう情報が最も重視されるのかということを最優先にする。
 目的さえはっきりしていれば、自分が相手にどう評価されたかということを、過剰に気にする必要
 はない。

・女性は相手が自分のプライドを脅かさない限り親しみを示すけれど、少しでも違いが生まれると
 すかさず攻撃を仕掛けてくる。絶対足を踏み入れてはいけない、地雷が埋まっている地帯が女性
 にはあるのです。

・誤解されるのも、悪口を言われるのも当たり前。
 悪口も言われず、恨まれず、現状を変えて自分の目的を達成しようとするのはしょせん無理な話。
 どんなことがあっても、今の状況を自分の意志で変えるとか、何かを選び取るとなったとき、必ず
 誰かが怒るし、話が通じない人が出てきます。なぜなら、自分とみている世界が違うから。
 誤解されたらされっぱなし、嫌われたら嫌われっぱなしです。それを引き受けない限りは何も
 決断できない。

誰にも嫌われず、誰のことも怒らせずに生きていこうと思ったら、自分の意志や欲望を捨てるしかない。
それでは生きづらいですよね。何かをしようと思ったら、誤解される、悪口を言われるなんて当たり前。

抑圧を抱えている人ほど悪口を言う。

そもそも自分の意見や考えというものは、たいていの場合、不完全にしか伝わらないし、勘違いされるもの。

会話というのは傷つくこと込みである。

そもそも、話したことが意図したとおりに受け取ってもらえる保証はどこにもない。
同時に自分が相手の話をちゃんと理解している保証もありません。

会話はお互いの脳みその交わり。
会話は肉体の制限を超えて、お互いが共感することによって初めて成立する。

失敗か成功かは他人の評価でしかない。

自分の状況を打開して、より自分が大切だと思うものを守ろうとか、新しいこと
に挑戦しようとか、何かしらの状況を自分で変えるときには、その変化の結果
起こったことを自分で引き受けなければなりません。

・すべての行動はリスク管理から。
 人間的には非常に嫌な人でも、きちんとした手続きを踏む人は信用します。
 人としていい人であることと、手続きをきちんと踏むひとであるかどうかは全く別物。

自分の行動原理がどういうものなのかはっきりさせておいた方が相手にも親切だし、
問題が起きないのではないかと思っている。

・不安と共存する方法。
 常にリスクを考えて行動する。
 自分を守るために、いま置かれている状況を変えるとか、何か行動を起こすということは
 必ずある程度リスクをとらなければなりません。

なるべくリスクを具体的に把握するように努力し、それに向き合うための生き方や考え方を
身に着けて、リスクと共存する方法を探すしかない。

しょせん自分にとっての正解は、その時々で自分が納得できる選択をするしかないんだなと
思えばあきらめがつく。未来の自分は呑気なものであれは失敗だったと悔やむより、結局
あれでよかったと正当化するほうを選ぶものですから。

・相手の評価を気にしてもしょうがない。
 相手が自分のことをどう思うのか、好きか嫌いかは、いくら気にしても自分では決められない。

見るということと、所有するということは、極めて近い感覚。
見たものは自分の世界を形作るパーツになる。

生きている限り、自分の目で見て、確かに存在するという確認を一つ一つとって歩きたいという
欲望がある。

・悪口を言う人がいてもそれは失敗ではない。

自分が見たものに対して好きとか嫌いとか評価を下し、執着するとか、捨てるとかいった
作業を繰り返しながら、人は自分が信じたい世界というものをつくりあげる。

・人は見たいものを見たいように見る。

一緒にいるときに、今確かに暖かく尊いものが二人の間に生まれたという感覚を共有する
瞬間が必ずある。

錯覚でもいい、人と人との間に美しい、尊いものが生まれる。そのこと自体に価値を置けば
この世は捨てたものではない。

見ることが所有することであるなら、逆に見せるということは支配することかもしれません。
強い欲望を持った目が自分に向けられるということは、こちらが相手の欲望を手にすること
でもある。相手がほしがるものを与えるということは、見られる側が見る相手を支配すること
と同じである。

2.不安と生きる知恵とは?

・誰もがゆがみを抱えている。

人はありのままの事実を見るというより、見たいものを見るという工夫。
言い換えれば認知の歪みによって何とか生き延びている。

・歪みは生き延びるための知恵。

いまの状況で自分にとって価値あるものを守るためには、目に映るものにどんな
注釈をつければいいかなと自覚的に考えてみることです。

環境が変わったのなら、その環境を生き延びるために、物の見方の歪みを微調整する。

歪みはネガティブなものではなく、生き延びるための知恵である。
いわばその環境で上手に生きるための方便である。

・ものの見方は普遍ではない。
 個人的な歪みだけでなく、会社でも、家族でも、友人同士でも、自分が帰属する集団
 の中には秩序をいじするために必ず歪みが存在します。

なぜ自分には相手が非常識に見えるのだろうと考えてみる習慣をつけると、自分が
身に着けている歪みを客観的に眺めることができる。

・コミュニケーションの齟齬は失敗ではなくズレ。
 
・ものは言いよう、考えよう。

与えられた肉体、環境はどうにもならない。でもものの見方考え方は変えられる。

・新しい歪みに着替えていくことが面白い。

歪みとは何かを勝手に思い込んだり、自分を正当化したり、相手を悪者にすること。
それは誰にでもある。

人と話す面白さは、お互い作用しあうことで新しい歪みに着替えていく。
それを何度も繰り返しながら、お互い段々似たような服に着替えたような錯覚に陥ることが
愛とか友情なのかなとも思う。

3.コミュニケーション能力って何ですか?

・コミュニケーションに必要なのは観察力。
 まず相手がどんなものの見方の歪み(クセ)を持っていて、自分はどんな歪みを持っている
 のか知ることが大切。それを考える力がコミュニケーション能力である。

人と人とは分かり合えなくて、誤解もたくさんあって、例え同じ物を見ていても食い違いが起きて
しまう。それが常なる状態であるという前提に立ったうえで、いま何が起きているかを観察する
力がコミュニケーション能力なのだと思う。

コミュニケーションに必要なのは相手を観察する能力である。

工夫すれば人と人とは完全に分かり合えて、自分は相手に完全に理解されるという思い込み
が大きな間違い。

・人と人とが100%分かり合えることはない。
人と人とはほとんどの場合分かり合えない。100%分かり合うことはおそらく誰もありえない。

自分と相手の間にどのくらい距離があり、同じものを見た時、相手にはどんなふうに見えて
自分とはどう違うのか。その距離や違いを測る努力をすることが生きている間にできる
精一杯のことである。

・~ねばならないなんていうものはない。

いい人か悪い人か、正解か不正解か。そんな風に相手を評価することには意味がない。
大切なのは、相手と接したとき、自分の中にどういう感情が芽生えたか。

会話上手=コミュニケーション上手ではない。

・コミュニケーションというのは不規則な点の連続。

友達になるのではなく、友達だと感じるのだと思います。感じることの連続である。

誰から見ても完璧に面白くて、魅力的な話をしなくても、自分が話したいと思う話を
相手にわかりやすく、親切に伝えれば、あなたの持ち味は必ず伝わる。

人との交わりに必要なのは観察力です。話術ではありません。

面接を乗り切る技術が足りなかったからといって、自分の存在や魂に価値がない
と思う必要はない。技術的な失敗と、自分の存在自体をイコールで結んでしまう
のはとても危険なことです。

自分を縛るものは誰にでもある。

物の見方を変えれば世界が変わる。

絵になるものに価値があるという刷り込みは人を追い詰めます。
いい会社、いい仕事、いいルックス。

自分が世の中って捨てたもんじゃない。生きていて楽しかったなと思える瞬間
をどれくらい持っているかということをカウントすることにエネルギーを費やす方が
よっぽどいい。

・好き嫌いを語る勇気を持とう。

・悪口は言うより、言われる方がいい。

・まずは自分の欲望をしることが大事。
 コミュニケーションは相手を知ることからといいますが、まずはコミュニケーション
 を持とうとしている自分の動機を知ることが大事だと思う。

まずは自分を掘り下げて、自分の欲望を知ること。それこそがコミュニケーション
の能力の高さにつながります。

自分が相手に対してどんな感情を持っているのか、いい感情も悪い感情も含めて
きちんと整理する。

・自分を掘り下げる力は面接で鍛えられた。
 具体的な提案を伝えることはもちろん、なぜ自分がそう考えるように至ったのか、
 その背景となる自分の姿勢を必ず提示すること。

このプロジェクトに自分はこういう気持ちで参加していて、こういうものが共有すべき
価値観だと理解しているが、それでいいのだろうか。仮にそうだとしたら、こういう提案
をしようとしている。もし方向が違ったらすり合わせをしたいというふうに。

自分を掘り下げれば、自分が何を大切にしているかということに最終的にたどり着く。
要するに自分の本質を示す。自分は何を面白がるのか、特別なエピソードではなく
自分とのコミュニケーションで自分の本質に迫る。来た時に見た花でもいいし、
お店でもいい。

・相手に委ねることも大切。
 いくつも長所を並べるのではなく、何を面白がる人間なのか伝える。
 面接官の受け取り方を自分がコントロールできると思い込まないこと。
 相手に委ねることも大切。人は違うから、自分の思う通りに反応してくれない。
 熱意を伝えることが大切。
 
 自分の自己分析の結果、同じだと思っていることが、実は違う。違うと思っていることが
 実は同じということへの関心が高いことがわかった。

 その日あったことを話すだけでも自己PRになると思えば面接は怖くなくなる。

・採用された=人間的に受け入れられたではない。

・人間関係は編集作業。
 人には長所や欠点、気分のムラもある。
 自分もいつも同じではない。相手も変わり続けている。
 どんな言葉や感情を拾い上げて、相手の人物像を作り上げるのか。
 それを編集作業をという。

突っ込みやダメ出し目線で編集したら、欠点だらけの間抜けな奴という
人物像になる。大好きなところばかりなら理想的な人になる。
相手の何をみようとするかで関係は変わる。

人と交わりながら相手との関係において何に価値を置くのかをはっきり
させると、人付き合いの不安は解消される。

・コミュニケーションは不安と共存するためのもの。
 自分が見ている世界が他人と違うのではないか、自分が価値があると
 思っているのは独りよがりではないのか、自分なんて独りぼっちじゃない
 のかという不安。それを共存する知恵を身につける。

不安と一緒にうまくやっていこう。不確実なものにも価値を置こう。
曖昧さに耐える力をつけよう。生きていることは変わってしまうこと。
変わるのは不安だけど、豊かなことでもあるということ。

コミュニケーションは自分が不安であることを確かめつつ、不安があってもなお
自分の生きている世界が豊かだと確認することでもあるとわかった。

日本人が知らないアジア核戦争の危機 日高義樹

著者は米国保守系シンクタンクであるハドソン研究所におられ、10年
以上前から中共の危険性を指摘しおり、結果、その通りになった。
米国国防総省、米国海軍や空軍、共和党議員など豊富な人脈からの
情報で質は高い。日本では安保法制が議論されているが、現時点では
それはもう古い。米中対決は次のステージ、核戦力の対決に移って
いるというのが著者の見通しである。

中国は海軍、空軍の大増強し、西太平洋を支配しようという軍事戦略
を描いたものの、米国をはじめとして日本、東南アジアが協力して対応
したため、通常戦力での海洋支配に失敗したというのが著者の結論
である。

中国はA2AD接近阻止・領域拒否戦略という戦略を採用し、海軍を大幅
に増強し、アメリカ第七艦隊を中国本土から遠ざけ、沖縄の海兵隊を
追い払うのが狙いだった。しかし、結果的にはこの戦略は失敗した。

中国側が宣伝している100隻を越える潜水艦は米海軍が調査した結果
西太平洋には全く脅威が存在せず中国側の誇大宣伝だとわかった。

また中国が次に登場させた新型クルージングミサイル(DF21)は、新しい
空母キラーが登場したとの触れ込みだったが、スピードが遅いうえに
搭載する火薬の量が少ないため、空母撃沈は不可能だった。

ロシアから買った空母・遼寧は1回の試験運転のあと、エンジンが壊れて
しまい事実上退役している。中国の技術では空母の大型タービンを作る
ことができなかった。10万トンクラスの空母を動かすには25万馬力の
タービンエンジンが4つ必要になる。また数トンの飛行機を受ける空母の
甲板を作ることができない。艦載機がフックを引っ掛けて止まる強力で
軽い鉄鋼性のワイヤーもつくれない。そして空母システム全般もつくれない。
システムとは数千人の乗組員の飲料水である海水を真水にする機器、
空母を守るソナー、航空機探索レーダー。地球規模の通信体制、さらに
衛生維持システム、巨大空母をなめらかに動かすシステムである。

ということで中国は通常戦力では米軍に全く歯が立たないことがわかった。

中国側は3つの脅威に怯えている。
1つ目はCIAによる内乱工作。香港の学生運動などは背後に米国がいる
のではないかと疑っている。2つ目は資源を掘り出そうと計画している南
シナ海と東シナ海で日本をはじめとするアジアの国々が軍事力でそれを
奪おうとしているのではないかと恐れている。3つ目は米国の第七艦隊
の追い出しに失敗したため、米軍の海上封鎖による経済の大混乱に
怯えている。

中国の経済圏はそのほとんどが東シナ海の2000kmに及ぶ。
中国は石油資源などの輸入品と輸出も全て海上輸送に頼っている。
この長いシーレーンを防衛する手立てを何一つ持っていない。
だから、中国が理不尽な軍事行動をした場合は、米海軍がインドら
とともに中国を窒息させるべく海上封鎖を敢行することになる。
それに中国が怯えている。

そして中国の新たな戦略は①核戦力の大幅な増強②サイバー攻撃
③宇宙戦、衛星攻撃により米軍の統合システムに打撃を与える。
米国は宇宙戦争の帰趨が米国の命運を決めると危機感をいだいている。

米国国防総省の対中戦略を分析しているマイケル・フィルスベリー博士
は、中国は核兵器を抑止力とは考えていない。実際に使うことのできる
兵器だと考えている。戦いを有利に進めるための兵器として使おうと
していると指摘している。その理由は、米露が核兵器を削減している
のに、中国は膨大な核兵器を製造保有している。これには米国の
エアシーバトル戦略に勝てないと判断したからである。更には、中国は
核兵器の効果を認識しており、日本、韓国、台湾などを脅すのに最も
有効な兵器だと考えている。

東アジアは偶発的な核戦争が起こる可能性があると著者は指摘している。

中国の指導者・習近平は核戦力によってアメリカと対決し、超大国の
立場を確立しようとしている。同時に軍事力を背景に中国の威信と政治力
を使って人民元を国際通貨にしようとしている。習近平のこうした考え方は
19世紀の古い国家指導者の考え方と同じである。

中国は直接、間接の援助をアフリカ諸国に与えたが、無償ではなく、企業
に対しては見返りに商品の販売権を奪うなど阿漕なことをした。
ヨーロッパの国々はパテントや資金を提供することによって、アフリカの
企業をアフリカ人の手から奪ったが、中国は中小企業を奪ったと言われて
いる。中国がアフリカで嫌われているのは経済援助を与える代わりに
内政干渉ともいうべき、国内政治への介入を行うからである。

中国は国家企業という形態をとりながら経済を拡大しているが、世界経済
を豊かにしようという気持ちは全くない。中国経済の拡大を、世界経済の
拡大につなげようという考えが全くない。中国はいまだに一党独裁であり
中国経済は国家経済で、経営者は官僚や軍人である。
世界経済を豊かにという発想をもちようがないのだ。自国さえよければいい
という利己的な発想が、軍事的な立場だけを有利にしようという考えに
つながっている。中国経済が行き詰っているのは、中国のことだけを考える
やり方が世界で通用しなくなっているからだ。

中国は世界戦略を持っていない。中国は世界をどうしようとしているのか。
世界でどのような役割を果たそうとしているのか、どのような国になろうと
しているのか、全く明確ではない。

そして著者は日本の非核ユートピア思想は中国核戦力の大増強によって
終わりを告げたといっている。核のない世界というユートピア的な考え方が
支持されたのは、米国の軍事力が卓越して強力だったからだ。
アメリカの専門家はまず日本人のコンセンサスをつくりあげ、そのもとで
合法的な軍事力と、それを行使する体制をつくりあげ、そのうえで効果的
な戦略をたて、軍事措置をとらなければならない。

戦争、国家戦略というのは国の存続を図るためにあらゆる努力をしなけれ
ばならない。国民的な総意と同時に、極めて高度な専門的な判断と行動が
必要になると著者は指摘している。


日本人はなぜ成熟できないのか 曽野綾子 クライン孝子

・不幸はれっきとした私有財産 曽野綾子

・戦争がドイツを大人にした。
 ドイツは戦後、米ソ英仏の4カ国に占領され、東西に分断され、そこへ各国が
 それぞれの政治体制を持ち寄って、ドイツを切り刻もうとした。
 この過酷な運命によってドイツは鍛えられた。
 また戦勝国はドイツ人を洗脳しようとした。ドイツ人も洗脳したふりをして、他国
 の制度に染まって人間の根源まで変えられるほど、魂を抜かれるほど愚かでは
 なかった。クライン孝子

・悪は存在しているから学ばなくてはならない。曽野綾子(戦争について語ったもの)
 私たちはすべてのことから学べる。悪からも善からも、実からも虚からも。
 狭い見方敵である。悪だからといって拒否してしまうと、私たちはそこから
 何一つ学ぶことはできなくなる。悪は善と同じくらい存在を正視すべき。
 
・ひとりの人間としていかに自己実現するか クライン孝子
 
・勇気を育てなかったために、人間の精神は育たなかった。曽野綾子
 勇気はギリシャ語でアレーテーと言い、それは同時に力、男らしさ、徳、奉仕、貢献
 卓越の全てを意味した。つまり勇気のないところに、力も、男らしさも、徳も、奉仕も、
 貢献も、卓越したものもない。人が言うから考えを簡単に変えて、その通りにする
 のは奴隷の思想である。自分が本当に納得しなければその通りにしないのが人権
 というものですし、周りがどう言おうが、私はこう生きますという譲れない部分を持つ
 のが、その人らしさです。勇気がなければ自分らしく生きるなんてことはできない。
 自由は制度によって得るものではなく、人間の勇気に支えられた眼力によって獲得
 していくものである。

・疑う勇気を持たなければならない。曽野綾子
 人間は100%完璧には理解し合うことはできない。
 日本人は社会と人間に対して不信を持つ勇気がない。
 人間というものは、なかなか相手を知りえないというおそれを知らない。

・対立を嫌うおぼっちゃま クライン孝子
 対立を嫌って、そこでなるべく穏便に事を解決しようとする日本人はお人好しというか
 だらしなさが前面に出てしまう。日本はきちんと主張すべきを主張しないとバカにされる。
 論争を恐れず、打ち合わないと妥協も調停も生まれない。どこまで対立という形で解決
 を探ることができるのか考える。

・この世に正解はない。曽野綾子
 日本人は対立を嫌うのではなくオール・オア・ナッシングなのです。
 その中間のあいまいな部分の存在意義を認めない。
 しかし、この世のすべてのものは対極のモノの中間です。
 だから最善、最悪というものはほとんどなく、いつもベターと思われるもので生きるほかはない。

・忍耐と寛容をもってすれば、人間の敵意といえども溶解できるなどと、思ってはならない。
 報酬や援助を与えれば、敵対関係すらも好転させうると思ってはならない。マキャヴェリ。

・教育は強制から始まる。曽野綾子
 大人たちが適切な愛情と厳しさで接することなく、ただ自由がいいと甘やかせた結果が
 戦後日本人の幼児化につながっている。

・食卓は社会訓練の場 曽野綾子

・嘘のつき方を教えるドイツの親 クライン孝子

・裏表があるのが大人 曽野綾子

・逆境は子供を鍛えてくれる最強の教師 曽野綾子

・原点を忘れると人間としてのバランスを失う。曽野綾子

・物は最後まで使い切る。クライン孝子

・子供に教えるのは親しかいない。曽野綾子

・差別が人を鍛える。クライン孝子

・人間は平等でも公平でもない。曽野綾子

・神はその人にしかできない仕事を与えた。 曽野綾子

・対話、討論、話術の教育の成果 クライン孝子
 
・違う意見もまた正しい。曽野綾子

・人間にも国家にも必要なのは徳の力 曽野綾子
 道徳の基本は他人を思いやることです。

・損ができなくてはいけない。曽野綾子

・不満の持ちようがない足し算の幸福 曽野綾子
 ないものを数え上げるのではなく、今あるものを喜ぶ。
 出発点を低いところに置くと、わずかなものでもあれば
 ありがたいと思い、いくらでも足し算ができる。

・与えることが大人への道 曽野綾子






 

国を守る責任 折木良一

安全保障の究極の目標は自由度の確保である。
資源の少ない、貿易立国の日本にとって、公海での通航を制約されたり、
領海・排他的経済水域(EEZ)での権利が侵害されれば、国の存立が危うく
なります。個人レベルでは経済活動の自由があり、日本のパスポートは世界
170カ国にビザ免除で入国できる自由度が高いことが、グローバルな経済活動
のベースになる。

通航・海洋利用、移動や渡航の自由度が確保できないことには、国の平和と安全
もありません。ですから、中国の南シナ海や東シナ海の進出に対しては万全な
警戒態勢を整えていく必要がある。日本にとってシーレーンを自由に通行できる
ことが、死活問題になりうる。シーレーンのチョークポイントが集中する南シナ海
が中国によって自由度が侵食される現状をこのまま放置するのは日本の国益に
反する。

チョークポイントとはマラッカ海峡、スエズ運河、ホルムズ海峡など、海上交通が
多い、狭隘な海峡のような場所を指し、地政学上の重要な地域にある良港も
チョークポイントのような役割を果たします。1万数千キロに及ぶシーレーン防衛
では船団護送は困難ですから、チョークポイントを押さえることが絶対条件になる。

自由度の確保と安全保障、そして平和、国家の盛衰までもが密接につながっている
ことを改めて日本人は認識すべき時期にきているのではないか。

大使館が本来の役割を果たすことで、世界各地から日本へ生きた情報が飛び込んできます。
それを外務省だけが抱え込んでいるだけでは有効活用などできない。
縦割り組織は横串を通す組織の組織化を経て真の組織化します。

現在はNSCが求心力となって関係機関から情報が集まるようになっており、情報を並べて
羅列する段階から、総合的な情報見積もりを実施する段階へ進んでいかなければなりません。
我が国の強みと弱み、相手国の強みと弱み、その他の特記事項、第三国の強みと弱み
こうした国別の縦割り情報に横串を通しながら、情報を整理していく。その整理された情報に
基づいてNSCが真の戦略をつくりあげていくことが次のステップです。

1.我が国を取り巻く安全保障情勢の現在地

・恐怖の均衡の下で安定していた冷戦時代。
日本は宗谷海峡、津軽海峡、対馬海峡を確保することでソ連潜水艦の太平洋進出を阻止する
ことが目的だった。そのためソ連は宗谷岬に上陸してまず宗谷海峡の航行を確保することが
考えられた。

・湾岸戦争は国家同士の最後の戦争だった。

冷戦が終わり、平和な時代が到来すると考えた人もいた。
ソ連の崩壊によってアメリカの一極としての位置を確立し、冷戦を勝利に導いたアメリカ型の
民主主義と自由経済(資本主義)を世界に波及させるグローバリゼーションに注力する。
しかも、情報技術の発展、交通機関の発達は、ヒト、モノ、カネが国境を超える移動が容易に
なりました。これにより相互依存関係が高まれば、一般的には戦争で得られるものより、失う
ものが大きくなるので、地域紛争を抑止する効果があるのではないかという期待する考え方
がでてきた。

こうして出てきたのがフランシス・フクヤマ氏の歴史の終わりです。
ソ連崩壊によって民主主義と自由経済が最終的に勝利したことで歴史は終わったと考え、
リベラルな民主主義が定着した政治体制下では、平和と自由が続くと予想した。

しかし、グローバリゼーションの推進は、先進国の富裕層や一部の新興国に富をもたらす
反面、世界の格差と貧困を拡大させ、反米感情を高める結果を招いた。
そこで世界の安全保障に対テロ戦争という要因が加わることになった。

・中国の覇権主義は国家主権と国家主権が直接衝突する前時代的な不安定要因です。
 互いに統治能力のある国家対国家の構図ですから、本来対抗する動きが出て抑止力
 が働くはずですがそうはなっていない。理由は東アジアの多様性です。朝鮮半島や台湾
 に軍事的緊張が伴う冷戦構造が残り、島嶼国家が多いので潜在的、顕在的に領土紛争
 が多い。民族、宗教、政治経済体制、国家としての成熟度が多様であり、それぞれが
 紛争となりうる地域である。それと中国との経済相互依存関係もある。

・各国家は力の体系があり、利益の体系があり、そして価値の体系がある。
 国家間の関係はこの3つのレベルの関係が絡み合った複雑な関係である。
 昔から、平和について論じるとき、人々はその一つのレベルにだけ目を注いできた。

・力の空白を作らない努力が世界を安定させる。
 国を守る軍隊がいて、法やルールを守り、税金を徴収するための統治組織が機能し、毎日
 怯えて暮らさなくても国民の生活が成り立つ。徴収した税金を教育、医療、国防、治安維持
 のために使う。それが最低限の統治能力ある国の形である。
 
・中東諸国がそれぞれ統治能力を高め、統治能力のある国家を増やすこと。それがイスラム系
 過激派の発生を予防し、周辺国の不安定要因を取り除くことになり、中東地域の安定化にも
 貢献する。

・力の空白を作らないことが地域の安定につながる。
 東アジアで日本だけが非武装中立を宣言し、他国との安全保障を拒否すれば、我が国は平和
 を手にできるのでしょうか?中国、ロシア、アメリカが影響下に置こうと干渉を受け、かつてない
 不安定に陥るでしょう。それが東アジアの不安定要因になる。

2.中国が今本当に考えていること

・危機管理に対する中国の対応は基本的に党指導部の統制のもと、危機をを利益追求の好機と
 とらえる傾向が強い。エスカレーションをコントロールしつつ、同時に自国の利益を可能な限り
 追求する。そして、危機を作り出した原因は相手側にあるとして、自国を受動的立場に置き、
 正当性を主張する傾向にあると同時に主導性を発揮する。

・中国では軍事、戦争に関して三戦と呼ばれる戦術がある。
 世論戦、心理戦、法律戦である。

世論戦では中国の軍事行動に対する大衆、国際社会の支持
を築くとともに、敵が中国の利益に反するとみられる政策を追求することがないように、 
国内及び 国際世論に影響を及ぼすことを目的とするもの。

心理戦は敵の軍人およびそれを支援する文民に対する抑止・衝撃・士気低下を目的とする
心理作戦を通じて、敵が戦闘作戦を遂行する能力を低下させようとするもの。

法律戦は国際法、国内法を利用して、国際的な支持を獲得するとともに、中国の軍事行動に
対して予想される反発に対処するもの。

国際政治、国際世論の戦略的、組織的ロビー活動では中国に一日の長ある。

・空軍や海軍の整備は全て計画通り。
 
・2015年予算案の国防費は16兆9000億円前年比10%増と5年連続で2桁増だ。

・国防費の急増により統合力、機動性、運用力が向上している。
軍事力整備の戦略性を見るべき。一貫した軍事力整備が計画的に進んでいる。

・劉崋清上将が近海防衛戦略として第一列島線(九州~沖縄~台湾~フィリピン~ボルネオ島)
 と第二列島線(伊豆諸島~グアム~サイパン~パプアニューギニア)という概念を示した。
 純軍事拠点から沿岸の大都市を防衛することは核心的な利益であり、防衛ラインが本土の
 沿岸から離れていったのは必然である。

・中国海軍は近海防御から近海防御と遠海防御の結合型に転換することを国防白書で宣言。
 核戦力を国家の主権と安全を戦略的に維持する土台である。宇宙とサイバー空間は各国の
 戦略競争で新たな主導権獲得が目標としている。

・A2AD(接近阻止、領域拒否)戦略構想の推進。
これに対抗して米軍が推進しているのがASBエアシーバトルという海と空から攻勢をかけるものだ。

・南シナ海は世界秩序にとって死活的。
 日本のエネルギーの8割。中国のエネルギーの6割が南シナ海を航行するタンカーによって運ばれる。

・中国の最終目標、核心的な利益は一党独裁体制の維持・強化にある。

・AIIBの意図はシステムによる現状変更にある。

・一帯一路構想とAIIBは密接な関係にある。

3.軍事的視点から読み解く極東のパワーバランス

・情勢見積もりの基本は相手の立場に立つこと。
 
・中国から見た日本の地図は、北海道から沖縄までの長い日本列島の
 存在が太平洋進出の妨げになっている。

・太平洋の自由な出入りと航行の確保に適した南西諸島4ルートがある。
 中でも最も幅広くて航行しやすい宮古海峡の存在価値は大きい。
 
・東シナ海の端に位置する南西諸島海域の水深は、中国沿岸から延々と
 伸びる大陸棚の部分が200mと浅い半面、太平洋側は一転して世界でも
 有数の深さがある。推進の浅い東シナ海では潜水艦の発見、捕捉は容易
 である。しかし、太平洋の深い海は核戦力で劣る中国の対抗策としてSLBM
 を搭載した潜水艦が米国本土に近づくにはもってこいの場である。

・そう考えると尖閣諸島を中国が支配するのは、太平洋進出はおろか、南西諸島
 の実質的支配、東アジアの軍事的支配の一里塚といえる。

・中露は恋愛ごっこをしても結婚はできない。エドワード・ルトワック
 相互不信の火種は中央アジアを舞台にしたエネルギー争奪戦にある。
 かつての西トルキスタンが分割されて成立した。カザフスタン、キルギス、タジキスタン
 トルクメニスタン、ウズベキスタンの旧ソ連5カ国。豊富な油田、天然ガスをヨーロッパ
 インド、中国がパイプライン建設を通して長期的な供給を確実にしようとしている。
 中央アジアは中国に席巻されエネルギーの40%は中国向けである。
 一帯一路構想によりロシアの経済圏、勢力圏がじわじわと侵食されている恐怖を
 感じている。大陸国は海洋国と違って自国の勢力圏を陸地の面積の広さで自覚する。

・中国、ロシア、北朝鮮を三つの組で見る。
 どこか一国で動きがあった場合、二つの国も連動して動き出す。

・小国の動きから大きなトレンドを見抜け。



センスは知識からはじまる 水野学

・センスとは、誰にでも備わった身体能力と同じです。健康な人であれば、誰も生まれつき走れるし
 ジャンプもできる。ただそのジャンプがいかなるものになるかは、日々の筋トレや助走のスピード
 で変わってきています。どれだけセンスを磨き、使いこなせるか。その違いセンスがいい、悪い
 ということ。

1.センスとは何かを定義する

・センスとは、数値化できない事象を最適化することである。

・センスがいい商品を作るには、普通という感覚がことのほか大切です。
 普通こそ、センスのいい、悪いを測ることができる唯一の道具なのです。

・普通とはいいものがわかるということ。普通とは悪いものもわかるということ。
 両方を知ったうえで一番真ん中がわかること。センスがよくなりたいのなら、まず普通
 を知る方がいい。

・普通を知っていればありとあらゆるものをつくることができるということ。
 
・数値化できない事象には、ありとあらゆるものがあります。ましてそれを最適化する
 となれば、多角的・多面的に物事を測った上で普通を見つけ出し、設定する能力が
 必要です。

・数値化できない事象を測る方法をたくさん知っていればいるほど、センスがよくなり
 ます。自分が認識している普通の基準と、あらゆる人にとって普通をイコールに
 近づけられるようになればなるほど、最適化しやすくなるのではないでしょうか。

・普通という定規でいろいろな年齢を測れば、いろいろな年齢の消費者の欲しいものが
 つくれます。

・普通を知るということは、ありとあらゆるものを作り出せる可能性がたくさんある。

・人間は原始的に生理的に求めてしまうものは、美術、音楽、体育である。
 絵を描いて、歌って、躍る。いずれもセンスの問題だと考えられ勝ちだが
 美術は2つの系統に分かれている。芸術や美術について知識を蓄える学科。
 もう一つは絵を描いたりものをつくったりする実技。美術の歴史、見方、技法など
 知識を学びながら、実技を行っていく、そうすれば描いていけばセンスを育てる
 ことができる。

・美術とは知識を学んだ上で、自分が何かをつくったり、生み出したり、表現したりする礎
 をつくる授業である。

・何かをゼロから作り出すときに、まず自信がないという状態になります。
 スタート地点がゼロどころか、マイナスになってしまう。美術の知識を得ることでこの状況
 を回避できるのであれば、おとなになってからも美術の知識を得てもいいのではないか。

2.センスの良さがスキルとして求められる時代

・センスとは数値化できない事象を最適化することであり、誰にでも生まれつき備わっています。

・企業の価値を最大化する方法の一つにセンスというものが挙げられる。それどころか存続の可否
 もきめる。日本は技術の向上により質の良い水をつくったものの、そこにレモンの香りをつけたり、
 全く新しい水をつくることができなかった。スティーブ・ジョブズなどはこの新しい水を作った人だ。

・日本がものづくりの国、技術力の国と言われたのは戦後であり、戦後わずか20年でトップレベル
 になったことから、自信を持ちすぎ、モノづくり信仰が生まれた。本来の日本はセンスが悪い技術
 だけの国ではなかった。江戸時代までは、むしろ研ぎ澄まされた独自の美意識を持つセンスの国
 でした。時代は次の利休を求めている。

・技術がピークを迎えるとセンスの時代がやってくる。
 人間というのは技術がその時点の限界まで進歩すると、ノスタルジックな思いに身を寄せ、美しい
 ものを求める傾向がある。戦国時代が終わったら、茶の湯や芸能に熱中。安土桃山時代はセンス
 の時代だった。ヨーロッパでも火薬、羅針盤、印刷技術の発展からルネッサンスの時代になった。

・工芸品や民芸品という庶民のためのモノにも美しさを求めるこれが今日のデザインという概念に
 つながっていく。アーツアンドクラフト運動というところから発生している。

・新しいものが広がるには時間がかかる。斬新なものを生み出した場合、例え成功するとしても
 それには相当時間がかかることを理解し、長期的な視野を持つことが必要です。
 アイフォンが初めて発売されたのは07年、誰でも持つようになったのは2014年です。

・日本企業では、作り手も経営陣もクリエイティブなセンスがもっと必要だ。
 日本企業を弱体化させたのはマーケティング依存だと思う。
 見たこともない、聞いたこともない、触ったこともないものをいいという人はいない。
 何かを選ばなければいけない特殊な状況だと、悪目立ちするものに目がいきがち
 で、普段の生活に取り入れたいと思わない変なものを気負って選んでしまう。

・日本企業に必要なのはクリエイティブディレクター。
 調査だけに頼っていると、自分は何がいいと思い、何が作りたいのか自分の頭で考えなく
 なります。また調査結果で決めたとなると責任の所在が曖昧になる。

・企業のセンスが、企業価値になる。それが今の時代である。

・センスを磨き、企業独自の美意識というものが醸成されれば、ブレイクスルーするための大きな
 エネルギーに転換できるのではないだろうか。

・クリエイティブディレクターは企業の医者である。

・クリエイティブディレクターは、失敗を恐れず、縦割り構造の会社組織に横串を刺せる人である。
 経営者もしくは経営陣がクリエイティブディレクターになる。スティーブジョブスなど。
 外部の人間がクリエイティブディレクターになる。佐藤可士和など。
 企業の中に特区をつくり、そこで働く人がクリエイティブディレクター的な役割を果たすこと。サムスンなど。

・どんな職種でもセンスが必要不可欠になる。

・どんないい仕事をしても、どんな便利なものを生み出したとしても、見え方のコントロールができていなければ
 その商品は全く人の心に響きません。

・センスを磨くには、あらゆることに気がつく几帳面さ、人が見ていないところに気がつける観察力が必要です。
 良いセンスを身につけることも、維持することも、向上することもケンさんが必要。

・本当に簡単なことをこれが重要だと認識し、日々実践していくこと。その繰り返しを続けることが難しい。

3.センスとは知識から始まる

・すべての仕事において知らないは不利。

・センスとは知識の集積である。これが僕の考えです。
センスがいい文章を書くには、言葉をたくさん知っておいたほうがいいということだ。

・知識というのは紙のようなもので、センスとは絵のようなものだ。

・すべての仕事は価値を創造していくことで対価を得ている。
 綺麗な道路、便利な道路というのはどれくらい価値があるのか?どういうことをすると
 その価値がキープできるのか?そうした知識がなければマニュアル通り動くしかない。

・ヒラメキを待たず知識を蓄える。
まずは手始めに誰でも見たことがあるものという知識を蓄えることが重要だ。
過去に存在していたあらゆるものを知識として蓄えていくことが新たに売れる
 ものを生み出すには必要不可欠だということ。

・方向性を決めたあと、企画をブラッシュアップしていくときは、あっと驚くものを目指すべき
 ですし、最終的なアウトプットは、新しく、美しく、尖ったものであるべき。
 アウトプットの前段階においては、知識に基づいた方向性の決定が大切だ。

・イノベーションとは知識と知識のかけあわせである。
 新しいものに接したとき、過去のものや過去の知識に照らし合わせて考えるのが自然。
 みんながへえ!と思うものは、ある程度知っているものの延長線上にありながら、画期的
 に異なっているもの、ありそうでなかったものである。ものを作る人間は、新しさを求めながら
 過去へのリスペクトも忘れないことが大切だ。

・過去から学ぶ際には、何を手がかりにするかを見極めることが肝要。
 新たなアウトプットの見本やヒントとなるのは何か?
 それを知る糸口となるのが、知識に他ならないと僕は感じている。
 豊富な知識があるということは、センスを磨くためによき師を持っているようなものです。
 たったひとりの師ではなく、より多くの、すぐれた師に学んだほうが力が伸びていく。

・センスとは知識に基づく予測である。
 センスを持つには知識を蓄え、過去に学ぶことが大切である。同時にセンスとは
 一歩先を読む能力も指す。

・知識に基づいて予測することがセンスなのだ。

・現代においても、ごく身近なところで知識に基づく予測はできますし、予測する必要があります。
 それがセンスを磨くことにつながっていきます。

・客観情報の集積がその人のセンスを決定する。
 センスの最大の敵は思い込みであり、主観性です。思い込みと主観による情報をいくら集めても
 センスはよくならない。思い込みを捨てて客観情報を集めることこそ、センスをよくする大切な方法です。

・センスに自信がない人は、自分がいかに情報を集めていないか、自分の持っている客観情報がいかに
 少ないかをまず自覚しよう。いくら瞬時に物事を最適化できる人が板としても、その人のセンスは感覚では
 なく、膨大な知識の集積なのです。センスとはつまり、研鑽によって誰でも手にできる能力です。
 決して生まれつきの才能ではない。

4.センスで仕事を最適化する。

・流行っている=センスがいいではない。

・売れるものには必ずシズルが存在する。
 シズルとは肉がジュージュー焼ける様という意味。
 おいしそうに見える演出である。

・効率よく知識を増やす3つのコツ

①王道から解いていく。王道とは定番のもの、一番いいとされているもの、ロングセラーのもの。

②いま流行っているものを知る。王道を押さえたら、流行のものについて知識を収集する。

③共通項や一定ルールがないか考えてみる。知識を集めるというより、分析したり、解釈したりすること
  で、じぶんなりの知識を精製するプロセスです。

・センスをもって選択、決断する。
ゼロから作り出すより、いくつかの候補の中からどれがよいか選択し、決断する場面は多く、その成否
 を左右するのもセンスに他ならない。

・知識のクオリティが精度の高いアウトプットを作り出す。
 ありそうでなかったものを作り出すとき、しばしば差別化という言葉が使われます。
 これは本来、ほんの少しの差を指すのではないかと僕は解釈している。
 
・最終的なアウトプットとは、土台となる知識がいかに優れているか、いかに豊富かで、かなりの部分が
 決まってくる。センスの良い人は豊富かつ良質な知識を材料に発想している。

・どれだけ幅広い知識を得られるか?それらをどう融合するのか?最終的にどれだけの精度で
 つくりあげられるのか?この一連のプロセスこそ、デザインやブランディングに欠かせないもの。
 デザインは細部に宿る。ブランドは細部に宿る。

・知識を加えて、消費者へのベネフィット(付加価値)とする。
 
・知識の集積、自分の普通という定規、ターゲットの特性から検証し、上質な素材であることから
 フランダースリネンプレミアムというネーミングが決定した。

・アウトプットの精度をあげてシズル感を最適化する。
 新しいものを作るのではなく、すでにあったものをほんの少し飾ってあげること。

・売れるものをつくるには、消費者を欺かないための精度が求められます。
 その精度を高める作業もまた、センスを構築する一つの要素だと感じる。

・知識をセンスで測ってアウトプットを決定する。

・僕は自分の感覚は基本的に信用していないので、この感覚はどこからやって
 くるのだろうという確認作業をする。しかし、感覚とは知識の集合体です。その書体
 が美しいなと感じる背景には、これまで僕が美しいと思ってきた、ありとあらゆるもの
 たちがあります。

5.センスを磨き仕事力を向上させる

・センスアップはスキルアップにつながる。
 現代社会においてセンスとはマナーです。
 センスがいいとは知識が豊富な人であり、知識が豊富な人とは仕事ができる人です。
 知識が豊富な人ならば、上司やクライアントとの会話の際に相手の専門性を感じ取ったり
 自分の普通に照らし合わせたり、チューニングがうまくできることは多々あります。
 チューニングがうまくいけば理解の度合いは深まるでしょう。

・知識とは不思議なもので集めれば集めるほど、いい情報が速く集まってくる。
 上司なり部下なりのトシキを吸収しようとする人は知ろうとする姿勢が習慣としてあるので
 ますます知識が増えてくる。

・相手の知識を得ようとするとき、人はおのずと聞き役に回ることになります。
 これも計り知れないメリットがある。聞くというコミュニケーションになるから。
 コミュニケーションとは話すこといかに伝えるか、表現するかと同様に、聞くことです。
 
・相手の専門性に合わせて自分をチューニングし、話を深く聞き取りましょう。

・センスとは研鑽によって身に付くもの。

・企画書は消費者に知識、物語、価値を知らせる手紙。
自分が読む立場だったら、例えばどういうレイアウトが読みやすいだろう。

・好きを深堀してセンスあるアウトプットにする。

・好き嫌いとは客観情報とは対極的なものである。

・狭いセンスでもそれを軸に仕事をすることができる。
 狭い分野で豊富な知識を持っている人は、すべての事象を自分の得意分野と
 結びつけることができる。そんな特異なセンスの持ち主である。

・センスを磨くには、センスを活用する技術を持つことも大切である。

・日常の工夫で思い込みの枠を外す。
 不勉強と思い込みはセンスアップの敵である。
 思い込みを外す方法とは、いつもと違うことをしてみること。

・僕にとっての旅の定義は日常から逃れること、つまり非日常であること。

・センスを磨くには知識が必要ですが、知識を吸収し自分のものとしていくには
 感受性と好奇心が必要だ。

・服選びは自分を客観化し、最適化する身近な方法
 ①ターゲットの表面的な特性を正確に把握する。
 ②ターゲットの内面的な特性を把握する。
 ③最適化の条件を設定する。目指すゴールを設定する。
 ④最適化に向けた機能を設定していく。
 ⑤時代環境を考えて調整する。




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