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西郷どん式リーダーの流儀 吉田幸弘

来年の大河ドラマの主人公は西郷隆盛です。
そのリーダーシップに注目した本。

1.人間力が高い西郷のリーダー像

リーダー西郷は決して奢らなかった。
➀普段から威圧感は出さない。応対が丁寧でやさしい。
➁人によって態度を変えない。
③上に立っても贅沢をしない。
リーダーは見られている。決して偉ぶってはいけない。

異分子切り捨てはせず最高のポジションを与えよ。
肥前出身の江藤新平や大木喬任を抜擢して活躍させた。

部下に最高の仕事をさせるのがリーダーの醍醐味である。
周りにいい人物がいないと嘆く前に、まず自分自身がそのような
人間になるように心がけよう。

自分ができない大仕事こそ部下に期待して委ねる。
自分と考えが合わなかったり、思い通りに行動してくれない部下
を気に入らないのは仕方がない。しかし、自分にはない要素を
持つ人物を積極的に取り込んでいくことも重要である。
何かあれば責任をとればいいだけ。

瞬時の怒りは瞬時で沈め、先のことを想像するべし。
取り返しのつかないことになる前に、まずは想像力を持つのも
リーダーにとって大事な要素である。

その人物の秀でたところを見つけ、才能や技術を発揮して
もらおう。西郷語録

2.リーダーの重大要素は許す力

その問題は本当に重大か今一度広い視点で考えよ。
本当に力を入れるべきはどこか。非常時こそ冷静な判断が求められる。

敵対関係ある相手でも侘びはちゃんと受け止める。

どんな相手とでも協力関係になる可能性を考える。
許す力があればこそ、後々に大きな仕事を協力し合いながらできる
ものです。

誰に悪口を言われても相手には敬意で突き返す。

部下の大きな失態も一度は広い心で見逃す。
部下の活躍は自分にとっても大きな財産。
将来性を見て一度許してもいい。

自分を愛するのと同じように他人を愛することだ。
自分の望まないことを人にしてはならない。
人には愛を持って接する。そうすれば許す力が
芽生えてくる。

3.誰もがついてくる強いチームづくり

西郷が選ぶNo.2の基準
➀自分にはないスキル・知識を持っている
➁誠実な人である。

郷中教育。信義を重んじ、礼儀正しく、仁心を柱と
する武士道の基本。3つの戒め。負けるな。
嘘をつくな。弱いものをいじめるな。
先輩が後輩を教える制度でいずれ教えなくては
ならないので真剣に学ぶ。人に教えることによって
知識や技能の定着にもつながる。

部下が教育者のスキルを磨ける仕組みをつくる。

不当な目標はチームの崩壊を招く。
チームに一人たりとも不幸な人間は生み出さない。

反抗する部下は上司の構え方で変わる。
カッとなる部下はいい部分にのみに注目せよ。

時には強引に会議でジャッジすることも必要。

稲が枯れたらおまえも死ぬ事になる。西郷語録

4.優秀なリーダーを生み出す上司力

優秀な部下との大仕事は上司は補佐役に徹する。

部下の心を探るのは上司としてナンセンス。
リーダーは常に今という視点を大事にしていたい。

自分がコントロールされてみるのも上司力。

人材は過去の功績よりも素養で見るべし。

部下が自分の元を離れてもいい関係を継続しよう。

人の気質は一人一人違う。西郷語録
どのような部下でも長所があり、それを伸ばすのが
上司の仕事である。

5.上司を振り向かせる人たらし術

熱意は相手に伝わるまで伝えなければ意味がない。

相性の悪い上司との仕事は優秀な人材を間に挟むべし。

反対派への根回しをしてから、一大プロジェクトへ挑め。

年下上司との関係性は年上部下の対応で決まる。
仕事上の関係性はきちんと全うし、意見を言いやすいような
関係性を築くのもコミュニケーションの一つです。
仕事さえうまく回れば関係性が悪くなることはない。

かつての上司だろうが必要以上に情は出さない。

立派な人格者である君子は絶えず学び反省し、満足する
ことはない。西郷語録
人格者は自らの未熟を認め努力を欠かさないが、小人は
ちょっとした失敗で諦めてしまう。人格者は未熟であるのは
自分のせいにしますが、小人は自分は悪くないと上司の
せいにする。人格者はどんな状況でも上司を尊敬の念を
もって接しますが、小人は上司が落ち込んでいるとこれみ
よがしに無視したり攻撃したりする。その結果、小人は
足を引っ張られる。

6.自分を助けるフォロワー作り

部下を細かく管理するよりたまには丸投げしてもいい。

優秀な同期とは弱点を補い合う関係がベスト。
大久保と西郷の関係。

相手の人間性と役割は切り離して接するべし。

フォロワーは将来的に出世させるくらいに育てよ。

情報をもたらす人には仁義を尽くすべし。

世の中では、全ての人が敵になることも、その逆に
全ての人が味方になることもない。西郷語録
他人の視線を気にしすぎないことです。
古今東西どのような立派な人でも常に悪口を言う
人はいるものです。みんなに好かれるのは難しい。
自分の正しい道をコツコツ進んでいく。

7.相手を不幸にしない交渉術

交渉前はやるすぎなほど準備を徹底しておく。
交渉とは相手の心を動かすことである。相手の情報
をきちんと調べ、用意周到に準備をする。
どんな時も相手側に立つということ。

感情は足かせになる。
決断の時には捨てる。

時には面子を捨て、歩み寄る姿勢を見せよ。
立場にかかわらず、面子を捨てて自ら切り出していく。

自分優位の交渉事こそ、必ず相手の真意を向き合う。

相手側の感情的な抗議にはリーダー自ら対応する。

正しい道を選んで進み、至誠をもって事に当たる。西郷語録
正しいとされる道は一見するとまわりくどく感じるかもしれません。
しかし交渉相手は人間です。人間には感情がある。
まわりくどい道こそ確実に成功する道である。

8.左遷も成功させる技術

置かれた場所で最大限人々に尽くそう。

不遇こそ自分を高める機会。
ピンチは学びのチャンス。余計な思考を勉強に向ける。

表面上のリーダーよりも周囲の心のリーダーを目指せ。
周囲の人達にとって頼りがいのある存在になる。

もうダメだと落ち込むなら。
人を喜ばせる行動から始める。

本当の人間性は不遇なときこそ滲み出てくる。

自分を見失うと、人の信用をなくす。
人の信用をなくすと、全てのものを失う。西郷語録

自分を信頼することが出発点になる。
失敗すれば自信がなくなり他人に媚びへつらい、何か
に飛びついたりする。なかなか上手くいかないときは
自分を修養し、高めるときである。自分を信用して実力
をつけ、落ち着いて好機がくるのを待とう。

9.西南戦争に見る一流の決断力

不要な人間などいない。リーダーの力で輝かせよ。

崖っぷちになったら死ぬ気で責任をとる。

傷が深くなる前の損切りを恐れない。

名前を遺すことにこだわらず、心で人を惹きつけよう。
自分を強く残したいのなら、どの時代においても、人の
心で動かすしかない。

去り際は潔く。最後までリーダーであれ。

物事をできるだけ高いところから見て、正しい決断を
よく考えるようにすれば、迷いはなくなる。西郷語録


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USJを劇的に変えたたった一つの考え方 森岡毅

お互い信頼して思いやり、道徳律が世界で最も高い社会、日本は奇跡のような高信頼社会である。
これは2つの重要な柱が支えている。1つはお互いに分かち合う価値観。全ての富みは神が自分に
与えてくれたものと考える海外の人とは根本的に価値観が違う。もうひとつの柱は日本が豊かである
ということ。日本人は情緒に傾いた国民性である。特に戦術的な局面で現場の精神面を非常に重視
する。現場の生産性(能力、規律、モラル)は抜群の強さを発揮する。

日本の卓越した戦術的な強みを活かせるように個人や企業がもっと合理的に準備する癖をつけること
だと思う。英語ではハート(情緒的意識)とマインド(理性的意識)は区別されるが、日本場合は心という
言葉で一体化されている。情緒的に戦えることは強いが、情緒が入り込むことで戦略が弱くなるのが
日本人の特徴である。情緒的な意思決定をしてしまい合理性のないものになってしまう。

日本の組織の多くは、戦略を間違えるというより戦略がないことが多い。
合理的に準備して精神的に戦うが理想である。

マーケターに向いている4つの適正

➀リーダーシップの強いひと 

目的を掲げて集団を引っ張ったり、自分自身が起点になることで全体を良い方向へ変える。
グループ全体や自分以外の人々に対する関心や情熱が強い。

➁考える力(戦略思考の素養)が強い人は向いている

様々な事情や条件を考慮に入れた上で正しい方向性を導き出す。
多くの要素を同時に把握し精査できる情報処理能力、やるべきことを上手に選んで優先順位
をつけて取り組む。業務効率を上げるために、難しい局面で意思決定できるようになる。

戦略的思考の素質のある人はほとんどの場合において子供の時から要領のよい人であり
努力の割に成果を出す人である。

③EQの高い人は向いている。

人の心の中を読み解くのが上手な人。空気も行間も抜群に読める人である。

④精神的にタフな人

様々な経験から学んで自分を変化させるには精神的なタフさが必要になる。

打たれ強さは慣れの問題ですが、貪欲さは意識の問題である。

会社ではなく職能で選ぶ。強みを伸ばして成功する。

価値観⇒意志・心構え⇒技術⇒行動 

マインドセット(意志・心構え)を変えなければ人は変わらない。
意識の変化と行動の変化にはタイムラグがある。

・マーケターの最重要な役割はどう戦うかの前に、どこで戦うのかを
 正しく見極めることである。衝くべき焦点(着眼点)が経験を積み重ねると
 見えてくる。

消費者視点という価値観と仕組みにUSJを変えた。

・マーケティングとは売るよりも売れるようにする仕事である。

商品を売るのが営業の仕事、商品を売れるようにするのがマーケティングの仕事。

・マーケティングの本質とは売れる仕組みを作ることである。

消費者と商品の接点を制する(コントロールする)ことで売れるようにする。

1.消費者の頭の中を制する

認知率

ブランドエクイティー 消費者の中にあるブランドに対する一定のイメージ

ブランディング ブランドエクイティーを築くための活動

マーケティングの最大の仕事は消費者の頭の中に選ばれる必然を作ること。
そのための活動をブランディングという。

2.店頭(買う場所)を制する

配荷率 店頭を制するためには重要。消費者が買える場所に商品がどれだけの割合で展開されているか。

山積 目に付きやすいところに広いスペースを確保して買おうと思わせる

価格 店頭で展開したい価格は必ずしも店頭で実現できるとは限らない。中長期的にそのブランドが発展
    するためには価格の大きな考え方価格戦略をしっかり定めて実現するプランを徹底的に詰める。

3.商品の試用体験を制する

トライアルまで配荷率と山積みで持っていく。

リピート率を上げるには実際に使ってみた使用体験である。
商品やサービスのR&Dに対して消費者が喜ぶものをあらかじめ作っておく。

購入決定のビジネスドライバー
認知率⇒店頭配荷率⇒店頭山積⇒購入率⇒再購入率⇒平均価格⇒購入頻度
これをバーチェスフローという。

流れの悪い川の治水工事である。
市場の大きさ(湖)⇒認知率、配荷率、購入率(川の狭まる場所)⇒売上(企業)へ流す。
どこで治水工事するのかというイメージ。

・戦略とは

戦略とは目的を達成するための資源配分の選択のこと
目的とは達成すべき使命のことであり、戦略思考の中では最上位の概念。
目標とはその目的を達成するために経営資源を投入する具体的な的である。

戦略が必要な理由は達成すべき目的があり、常に資源が足りないから

代表的な経営資源は6つ人・モノ・金・情報・時間・知的財産である。

最も大切な経営資源は人である。唯一6つの経営資源を使いこなせるから。

戦術とは戦略を実行する具体的なプランのこと

戦略的に考えるとは、目的⇒戦略⇒戦術の順に沿って大きいところから考えること

戦略と戦術の階層レイヤーがわからなくなったら、もう一度しっかり目的を確認すること。

戦略の方が戦術よりも重要な理由は大きな戦略的なミスは戦術でリカバーできないから。
しかし戦術が弱くても目的は達成できないので、戦術の詰はは極めて重要。

戦略の善し悪しの物差しは4Sチェック。選択的か、十分か、継続可能か、整合性があるか。

素晴らしい戦略は、相手と自分の特徴の違いを自分に有利に活用できている。

・マーケティングのフレームワークに学ぼう

マーケティングのフレームワークとは必ず戦況分析⇒目的⇒WHO⇒WHAT⇒HOWの順番
で考えていく型のこと。

状況分析で市場構造を理解してそれを味方につける。代表的な5C分析とは、自社、消費者
中間顧客、競合、ビジネス環境の5つの理解

目的設定は不可能ではない実現性あるギリギリの高さを狙う。
シンプルであることが重要で魅力的であれば理想的である。

WHOとは、経営資源を投下する目標(ターゲット)である消費者。
おおきなくくりを戦略ターゲット、特に集中投資するくくりをコアターゲットという。

ターゲットの設定は目的に対して小さすぎないようにする。

消費者インサイトとは、消費者の深層心理に隠された真実のこと。
それを指摘することで消費者の認識や感情を大きく動かし、購買意欲を掻き立てる
ことができる。

WHATとは、ブランドエクイティーの中で消費者がブランドを買う根源的な理由
ベネフィット(商品便益)のことである。

ポジショニングとは、消費者の頭の中でのブランドの相対的な位置づけのこと。
自社ブランドのエクイティーを動かすことで相手を動かすことができるし、逆もありえる。

HOWとは、WHATをWHOに届ける仕掛けのこと。主に製品、価格、流通配荷、販売促進
があり、4Pと言われる。どうやって売るの?ということ。

WHO・WHAT・HOWがうまく揃えばビジネスは爆発する。

大人の独学法 和田秀樹

1.なぜ独学が最も効果的なのか

人生を分けるのは大人になってから勉強しているかどうかである。

年収の高い人は政治や経済に関心をもって勉強している。平日に1時間以上勉強している
人が多い。

これしか正解がないという発想は非常に息苦しい。どれが正しいのか決めるのが勉強ではない。
そういう正しさもあれば、こういう正しさもあるということで自分の考えを深めていくところに一番の
醍醐味がある。

独学は時間の制約から自由である。自分のペースで勉強できる。
私は意志が弱い人も、独学する力はあると思います。
独学は若々しさを保てる。

勉強をして、この分野なら人に負けないという自負を持つ。
勉強の成果を話して周囲の人から認められる。

まずは理解しやすいものから始める。

長続きするテーマを選ぶ。

かつて学んでいた勉強を再開する。

不満を感じていることをテーマにする。
不満を感じていることは、解決策を考える価値がありますし、
ビジネスヒントが見つかることがある。

師匠を選ぶときの一つ目のポイントはわかりやすく基礎を教えて
くれるかどうかである。

2.目標は独自の視点を身につけた人

知識を得るだけでなく、学んだ知識を自分なりに解釈してアウトプットする
レベルを目指す。勉強した内容を面白く語れるようにする。

人と違う視点で語る。

ただの物知りを目指すのではなく、他人とは違う視点から発言できる人になる。

常識の枠組みを疑う。

大胆な仮説を立てる。答えのあるものこそ疑う。

知識を詰め込むのは高校生まで。

大人のテーマは物事を疑ったり、自分で考えたりする力をつけることである。

頭の悪い人は正解が一つしかないと決めつけています。
物事の正解や視点は決して1つではない。

根本的な仕組みを理解しておく。

好きだからこそ知識も広がり深まる。

英語は毎日読みやすい文章を読む。
想像しながら読んだ箇所はそのままにしておかず後で辞書で確認すること。
面白いと感じた不レースはメモをして覚える努力をする。

英語の勉強は会話よりも、読み書きを重きを置いた方がよい。

3.独学の時間術

睡眠時間は絶対に削ってはいけない。無理を重ねればツケは必ずやってくる。

1日5~8時間は必要。

行動を可視化すると、自分の時間の使い方のムダが一目瞭然。

勉強は時間ではなく量を重視する。
どれだけ量をこなしたかが重要である。

自分の所要時間を把握する。

休憩時間の効果を知る。人間の集中力は90分が限度。
出来る人は休むべき時に休む。
アメリカでは50分働いて10分で休む。

毎朝2時間自分だけののゴールデンタイム。

集中力低下させる要因を除く。

本を読むだけで有利な時代。
まずは入門書から読み始める。
前書きと目次をチェック。

信頼できる著者を5人はつくる。

新しい発見のある本を選ぶ。

著者の意見に疑問を持つ視点。断定調のの本は要注意である。

本は必要なところだけ読むだけでもよい。

原典を読む。

4.考える力がつくアウトプット

アウトプットにはインプットした知識を整理する効果がある。

受け売り前提で情報をインプットしていると、最初から情報を整理して記憶しようとする。

受け売りのコツはとにかく場数を踏んでいくことである。

自分の視点で言う。

素直でない人も納得できるようになると自分の理解力は飛躍的に向上する。

結論を先に言う。先に言えば聞き手はそれに続く内容を全て結論に関連するものとして
聞いてくれます。仕事が出来る人は結論から先に言う習慣が身についています。

文章を使って冷静にアウトプットすることで人間の知的機能は高まります。

何より文章を書く行為は日々の勉強を下支えします。

文章はわかりやすさをゴールにする。

型にはまった文章をひたすら書く。
問題提起⇒意見提示⇒展開⇒結論

タイトルを意識して書くことで論旨が明確になる効果がある。

コンテを活用する。
コンテとはどんな内容をどんな順序で書くかの見取り図である。

主語と述語を明らかにする。

ひたすら書き写す。

行動する人に能力は与えられる。ただただ実践あるのみ。

思い立った時に動こう。

やるべきだと納得した。やり方がわかってきた。やる方向性が
見えてきたという時期が、一番やる気も高まっている。



コミンテルンの謀略と日本の敗戦 江崎道朗

1917年に起きたロシア革命によってソ連という共産主義国家が誕生した。
ソ連はコミンテルン(共産主義インターナショナル)という世界共産主義者ネットワーク
を構築し、世界革命を目指して各国に対する工作を仕掛けた。世界各国のマスコミ
労働組合、政府、軍の中に工作員、つまりスパイを送り込み、秘密裏にその国の世論
に影響を与え、対象国の政治を操ろうとした。日本に対するコミンテルンの工作が
垣間見えたのがゾルゲ事件である。その一人である尾崎秀実は近衛首相のプレーン
であった。日本もまたマスコミ、官界、軍部、大学などコミンテルンの影響を受けていた。

コミンテルンによる工作活動には、機密情報を盗むことなど、情報収集も含まれている。
それよりも、宣伝戦、情報発信の方が大事なのである。出版物は全て党の管理下に置か
なければならないというのは言論の自由を認めないということだ。共産党の影響を受けた
政党や左翼メディアが自分たちと意見が違う言論の自由を認めず弾圧するのはこのためだ。
(社会主義インターナショナル加入条件についてのテーゼ1920年8月6日第二回大会)

コミンテルンの運動方針の冷酷さは、革命のためには社会を分断し、混乱させ、人々の
不信と憎悪を高め、戦争を引き起こすような悪魔的な手法も厭わない。それによって
多くの争乱、戦争、虐殺が引き起こされ夥しい人々が非業の死を遂げることになった。

コミンテルンの工作が巧妙なのは、共産党の勢力拡大や共産主義者を増やすことで革命
を成功させようなどとは考えなかったことだ。革命を成功させるためには、共産主義を理解
していない人たち、つまり、共産主義に反対する自由主義者、資本家も利用することが重要
だと考えていた。またインテリ層に働きかける議論だけでなく、大衆工作、共産主義の影響下
にある大衆組織の拡大。労働者、農民、兵士である。

戦前の日本は日本共産党を厳しく取り締まりながら、一方で軍官民、マスコミへ内部
浸透工作を許してしまった。その原因は、第一は経済政策の失敗。経済理論への無理解
がコミンテルンの跳梁跋扈を許してしまった。適切な経済政策をすることなく、社会主義者
を弾圧しているだけではそれを防ぐことはできない。第二は戦前の政府が右翼全体主義者
である上杉慎吉の天皇主権説を正しいと考え、五箇条の御誓文や大日本帝国憲法など
議会主義や官民協調の趣旨を主張していた美濃部達吉や吉野作造のような自由主義者を
弾圧した。第三は貧民救済を願う人たちを社会主義者、共産主義者のレッテルを貼って
反体制へ追いやってしまったことである。謀略や工作は仕掛ける側の問題ではなく、仕掛け
られた側の問題も大きいという至極当たり前のことを今改めて心に銘記すべきである。

戦前の日本はエリートの日本と庶民の日本が分裂し、エリートの日本は皇室を戴く議会制
民主主義や自由経済を支持する保守自由主義を奉じる人々と、社会主義に共鳴し言論
統制を好む左翼全体主義、皇室を尊崇しながらも言論統制を好み、政府による言論統制
に親近感を抱く右翼全体主義の3つに分かれ混乱していた。明治大正の帝国憲法下の
日本の保守本流は保守自由主義であったが、昭和初期の大日本帝国憲法体制を左右
の全体主義者が葬り去ろうとしたため大東亜戦争の大敗北という悲劇に見舞われた。

日本のエリートはいちはやく西洋の学問、知識、技術を導入することで日本の近代化を
果たして西欧列強からの圧迫をはねのけるべく考えるあまり、庶民層から分断され、日本の
歴史・伝統を軽視するようになっていた。日本の塊と社会主義という相矛盾する価値観を
抱えていた。庶民と異なりエリートの多くは自国の伝統を軽んじることを教えられ、精神的
な空洞の中に追い込まれていた。富国強兵という名の近代化の背後で進行していた
エリートの祖国・伝統喪失状況を知らなければ戦前の日本のことは理解できない。

日本は明治維新を成し遂げたのち、近代化と称して西洋の文明を取り入れることに懸命に
なる。西洋文明を取り入れ、経済的にも軍事的に発展していくことが日本の独立を守ること
だと信じた。その結果、親が教える価値観や伝統や文化を受け継がないことがエリートの
条件になってしまった。

日本のエリートたちが懸命に学んだ欧米において、当時、流行していた政治思想が
進歩主義と社会主義であった。進歩主義はフランス革命に影響を与えたジャン・ジャック・
ルソーの思想に端を発する思想で、歴史・伝統・文化を敵視し、それらを解体しなければ
進歩がないという考え方である。社会主義は労働者を救うためには資本主義を打倒しな
ければならないというものだ。その背景は近代産業国家の発展に伴って生じた労働者の
劣悪な環境である。日本はドイツ・フランスを手本にして学ぼうとしたことの影響が大き
かった。

日本の保守派の多くは道徳や家族制度、国防や外交の方に注目し、経済問題の
重要さをわかっていなかった。この構図はいまもそれほど変わっていない。
日本の社会主義者の大部分は最初はただ真面目に貧民を救いたいという願いを抱いた
人々であった。真摯に貧困問題に取り組もうとして、結果的に社会主義に惹かれていった
若者たちに対する右翼の対処はあまりにも愚かであった。右翼とは社会主義者や左翼を
批判し、その言論の自由を奪うことが国を守ることだと考えている方々だ。
我が国の歴史や伝統を尊重し、言論の自由を尊重しながら、国民経済を再建しようとする
伝統派、保守派ではない方々である。これを右翼全体主義者といいます。
政府や右翼全体主義者は理論的に反論するのではなく、ただ取締と弾圧で臨んだ。

これはコミンテルンの工作にしてやられる土壌をつくった。
そうなるべく下準備をし、工作にしてやられる土壌を整えたのは明治以降の近代化という
欧米化のもとでのエリート教育の歪みであり、近代産業国家として発展していく中で生
まれた労働問題、貧富の格差問題であり、日本政府と右翼全体主義者の愚かで誤った
対処の仕方だった。

これに対して吉野作造は民本主義を主張。一般民衆の意向を重んじ、民衆の福利となる
ような政治を行うことである。また明治時代には維新の元勲たちがおり、帝室論のような
知恵を出す福沢諭吉のような識者がおり、皇室と政府とのある種2重政府で貧困問題に
対応しようとした。

政府が経済政策を誤り、貧困や労働問題が一気に解決されない中で、その解決に
真面目に取り組もうとするエリートたちの選択肢は社会主義のイデオロギーしかない
ように見えた。それは日本のみならず欧米でも見られた風潮である。

大正から昭和初期にかけて貧困問題や労働問題に取り組もうとする人々が民のための
政治を求めて政府を批判すると、非国民のレッテルを貼られて反体制に追いやられる
流れがあった。

共産主義とは突き詰めて単純化するなら、生産手段を国有化して、一党独裁のもとで徹底
した経済的平等を目指す考え方だ。資本主義社会では土地や資金、工場など生産手段の
私有化を認めているから、金持ちと貧乏人といった格差が生まれる。地主と小作人、経営者
と労働者といった具合に。そこで労働者の政党、共産党が政権をとり、共産党主導で武力を
もって強制的に土地をとりあげ、経営者からは工場をとりあげ、国有化、労働者全員で共有
すれば格差は解消され、労働者の天国を実現できる。共産主義者は基本武力革命を支持し
議会制民主主義に対しては否定的なスタンスをとる。

社会民主主義勢力は、基本的に生産手段の私有化を否定して平等社会を目指すが、その
実現のための武力革命は否定し、あくまで選挙で支持を集め、議会制民主主義の手続きを
踏まえていく手法を採用する。

平和という言葉は一般的には戦争がない状態を指す。国際間のバランスオブパワーを維持
しながら、戦争がない状態を維持できていれば平和が保たれている。しかし、レーニンや
共産主義者にとっては、そもそも戦争の根本原因は資本家によるマーケットの奪い合い
(帝国主義戦争)なのだから、資本家階級による国家を解体してプロレタリア独裁を打ちたて
ない限りは平和にはならない。平和とは世界中でプロレタリア革命を起こして、ブルジョワジー
を徹底的に排除し、共産党による独裁政権を樹立すること。

レーニンは政治は先を見通す力が極めて重要になる。帝国主義者、資本主義国の政治指導者
たちが、労働者を戦争に追いやって殺している。帝国主義者に殺されたくなければ、世界共産主義
の旗の下に馳せ参じることが大事である。自国で戦っている戦争への協力を徹底的に拒否し、
サボタージュ戦術をとり、自国をむしろ積極的に敗戦の危機へ追いやり、その危機的状況から
内乱・革命を惹起し、それに乗じて権力を握るべきである。それこそが正義だとした。
戦争を敗戦、内乱へと導き、混乱の中で武力革命を起こして権力を握ることを敗戦革命論という。
ヨーロッパの繁栄と文明を守るためには、戦争を引き起こす資本主義国家を滅ぼすしかなく
そのためには、共産党の手で国家権力をブルジョワジー(資本家)から奪取しなければならない。

共産党は常に武力を蓄えて備えを怠らず、いざという時が来てコミンテルン中央の司令が発せ
られたら、内戦に突入し、ブルジョワジーの政権を倒して武力で権力を奪取しなければならない。
これがコミンテルン加盟条件に課せられた義務なのである。

コミンテルンの組織論、運動論にとって一番重要な点は、誰が共産党の敵なのか決定できるが、
共産党の中央執行委員、すなわちトップだけだということだ。トップが敵だとすれば、誰でも殺す
ことができる。こういう組織論、運動論に立って実際に言論弾圧や粛清が行われてきたのである。
これはコミンテルン設立どころかボリシェビキ結党から続いてきた体質である。

日本共産党はコミンテルンの指示を受けた中国共産党の指揮下で結成された。
コミンテルン⇒中国共産党⇒日本共産党という指揮命令系統と資金の流れが出来上がった。
中国共産党日本特別支部に所属する中国共産党員たちは、日本共産党と連携しながら
大学、言論界、労働界、そして軍部や満鉄関係者に対しても工作を仕掛けていた。

ウィルソン大統領こそがコミンテルンの育ての親である。
ウィルソンは第一次世界大戦の講和条件について有名な14か条の原則を発表した。
オーストリア・ハプスブルグ帝国内の民族自決、バルカン諸国の独立、トルコの少数民族の
保護と自治。要するに民族自決という名のもとに、ヨーロッパおよびトルコの分割・解体を図り
弱体化することによって、相対的にアメリカの立場を強くしようという考えに立脚している。

アメリカのウィルソン主義はイギリスの覇権を抑えてアメリカの権益を拡大させる。
日本の大アジア主義もイギリス・オランダに対抗してアジア解放を夢見ている。
そしてレーニンはイギリス・アメリカ・日本の思惑を睨みつつ、英米日の相互対立を煽って
帝国主義戦争を引き起こし、その大混乱の中で敗戦革命論を実現させることを狙った。

5.15事件の檄文と共産党の宣伝パンフレットの文章を比べてみると天皇制打倒を除けば
用語も論理も非常に似ている。青年将校たちが憤った昭和恐慌は、政治家が国民のことを
思っていなかったからでも、財閥が私利私欲を求めたからでもなかった。資本主義の欠陥
でもなかった。世界的なデフレに対して金本位制復帰という形でデフレをさらに悪化させる
という日本政府当局の判断ミス、政治家の経済音痴が引き起こしたものだった。
石橋湛山はデフレ不況時は積極財政であるべき、金保有量しか通貨を刷れないのは愚の
骨頂であると発言したことからわかっている政治家もいた。

統制派対皇道派の対立が始まったのは、日本共産党による日本軍浸透工作が活発化した
1932年頃からであった。226事件でソ連に対して警戒心が強い皇道派が排除され、陸軍
の主導権は新統制派によって握られた。

尾崎秀実が日中戦争の長期化を目論んだのは敗戦革命論の影響である。
戦争を長引かせることで、日本社会の矛盾と混迷を増し、その虚をついて革命を実現しよう
との計画だ。そして軍部の戦時経済統制熱を利用して、戦争継続をテコにして、統制経済の
国家体制を確立し、共産主義社会へと転換させればよいと考えていた。

一般兵士には反戦平和を訴え、政府や軍部へ入り込んだスパイは帝国主義戦争を引き
起こし、混乱させるべく暗躍する。さらに国内の混乱を助長するために、議会への不信感を
煽る。共産主義社会を実現させるために、自由主義経済の問題点を強調し、積極的に統制
経済を推進する。

既成の政治家たちに対する不信が強まれば、革命を起こしやすくなる。彼らからすれば不信を
煽り、不満を高め、国内を混乱に陥れることこそが共産革命の早道なのである。
共産党を叩くだけでは、共産主義の脅威を克服することはできない。共産主義の脅威を克服
しようと思えば、共産党、コミンテルンの戦略、戦術、歴史を知らなければならないのだ。

議会を破壊し、全廃し、そのあとに共産党が指導するプロレタリアート独裁の政治を打ち立てる
ことが歴史的な任務であるとコミンテルンは主張している。議会制民主主義が行われている国
では議会は民意を反映される根幹だ。だが、共産党にとって位置づけは全く違う。
ブルジョワジーによる抑圧と従属の道具にすぎない。だから破壊すべき対象なのだと。
議会制民主主義を破壊した上で、プロレタリアート、つまり共産党一党独裁の政治体制を
構築する。その際には、自分たちと異なる政党の参加は一切認めない。異論は認めない。
選挙という形で示された人民の多様な意思はプロレタリアート独裁にとって邪魔なので認めない。
それは有害なのだ。

議会において資本家たちの矛盾、汚職や利権体質を徹底的に宣伝し
政治家の個人的なスキャンダルがあれば徹底的に暴露していくことで、政治家不信を徹底
的に煽り、国民の間に政治不信と議会不信を高めていく。
そうすることで選挙に行っても政治は変わらない。議会制民主主義ではダメだ。直接民主主義
つまりデモや抗議集会、武装闘争でしか世の中は変わらないと国民に刷り込む。
この手法は共産党や左派野党が多用している。

議会や政府内部にスパイや同調者のネットワークを張り巡らし、政治を混乱させようというのが
コミンテルンの方針である。

1940年全ての国家機関が一つの指導下に置かれ、その最高指導者は天皇に対する唯一の
輔弼者になるという構想になり、大政翼賛会結成となった。既成政党は全て解党し、議会制
民主主義は否定され、一党独裁を目指すことになった。その背景には旧体制、財閥の政治的
な代弁者になっている既成政党が日本の政治をおかしくしているというコミンテルンの宣伝が
影響している。社会主義に傾倒したエリートたち、マスコミ関係者による議会制民主主義批判
既成政党批判、資本主義批判、かくして改革を待ち望む大衆の支持を得て、大政翼賛会という
反資本主義、反英米、全体主義の政治体制を生み出してしまった。

左翼からの転向者たちが官庁や会社、半官的研究機関に入り、自己の主張を政策に織り込もう
とすることを内部穿孔工作という。コミンテルンの手法は、内部穿孔工作といって政府、議会、団体
軍、マスコミなどに入り込んで内部からその組織をコントロールしようとする。既成政党不信、政治家
不信から官僚と軍官僚主導の政治が生まれ、その政策立案の多くが社会主義者に委ねられてしまった。
戦争を長引かせて、その間に戦時統制体制を徹底的に日本に導入し、共産主義への地盤をつくりあげ
ようとした。軍部、官僚中の進歩的分子と国民の進歩的分子の結合とは大政翼賛会のことである。
大政翼賛会は人民戦線理論を適用してつくられたものである。

支那事変の長期化を画策し、近衛新体制と大政翼賛会の旗を振って、日本をまるでスターリンかヒトラー
支配下のような全体主義体制にする動きを担っていたのは、左翼知識人と革新官僚たちであった。

相手国の情報を盗むことだけがスパイ活動ではない。
相手国の政府やメディアなど様々なところに入り込み、世論を動かしたり、政府の政策に影響を与えたり
して、ありとあらゆる手段で相手国に不利に、自国に有利にする積極工作がソ連の工作の特徴だ。

戦前の日本を大きく見誤る大きな原因は、保守側をどう分類するか混乱しているためだ。
わかりやすく二分するなら、戦前には保守自由主義という思想の持ち主と右翼全体主義という
思想の持ち主がいた。大日本帝国憲法が規定した議会制民主主義を否定して、統制主義的な国家
体制(高度国防国家)を目指し、大政翼賛会のような運動を推し進めたのが、右翼全体主義であり、
その背後で暗躍したのが左翼全体主義である。

国内の言論界では支那事変解決のためと称して日本と中国が反資本主義の国家的連合を目指す
べきだとする東亜共同体論が台頭していた。三木清、河合徹、尾崎秀実らは日本の帝国主義的体質
を改め社会主義的経済体制に意向すべきで、東亜100年戦争を戦い抜くべきだと論じた。
軍や官の中に社会主義に染まった人々がいて、彼らが戦争の長期化を目論見、日本をおかしな方向
へ向けている。それに対して庶民がおかしいと思い始めた。
昭和研究会の三木清らが主張したアジアの植民地や中国の解放は、明治以来の日本のアジア主義
と通底するように見えるが、その意図はアジアの共産化であった。

近衛公の新体制運動。
新体制論という名のもとに政党政治は潰され、帝国憲法も骨抜きにされた。その背後には
昭和研究会の暗躍があった。戦争から統制経済へ。全体主義から革命へ。という流れが
本格化していく。
当時のマスコミを賑わせていた長期戦争論、東亜共同体論、東亜新秩序論、政治新体制論、
経済新体制論、大政翼賛会運動、隣組など一連の性格はそれぞれ背景を持ち、相互に深い
関連性があった。大東亜戦争開戦直前、日本は思想的に乗っ取られた。

企画院作成 国防国家の綱領より。
日本の国策機関たる企画院が、日本は全体主義の国であり、自由主義に代わって全体主義の
秩序をつくると標榜している。言論の自由を認め、自由な論議を戦わせる中でよりよい政治を
目指した大日本帝国憲法の理念を否定しているのだ。
経済活動の自由の否定、議会政治の否定、自由主義、個人主義の否定。
国防国家の綱領こそ近衛内閣、企画院に巣食った右翼全体主義者と左翼全体主義者のマニフェスト
である。彼らの目指したのは国民を隷属させるソ連管理型社会である。

明治以降、日本の歴史と伝統を蔑視するエリートの日本と日本の良き伝統を引き継いでいる庶民の
日本があった。

コミンテルンの工作は確かにあった。共産主義者や社会主義者の確信犯もいた。
しかし大きな構図としては日本の自滅だった。無思想が国を誤る。
大日本帝国憲法の君民共治の理想、議会制民主主義、五箇条の御誓文に示された言論の自由
日本の伝統思想を小田村寅之助は守ろうとした。

経世の学問とは、欧米の最新の学説を日本に紹介することではない。日本の伝統を小馬鹿にして
自分の立身出世だけを考えることでもない。学問に励むとは、万人の苦しみ、悲しみを、自分の心
の中に人一倍敏感に受け止め得るように自分の心を鍛えていくことである。世の人々の苦しみ
悲しみを受け止められるよう感受性を研ぎ澄ませ、そこで直面した課題を解決できるよう懸命に
努力する生き方を目指すことだ。小田村らは古典を読み、経済を学び、直面する時代の課題に正面
から取り組んでいった。

日本が目指してきたのはエリートが世の中の全てを取り仕切る全体主義ではありえない。
お互いが自らの足らざるを自覚しつつ、お互いを支え合い、創意工夫をしながら、より高きを
目指す自由な社会のあり方こそ、日本本来の姿なのである。右翼全体主義者はごくひと握りの
優秀なものが社会を指導すべきだと考える。レーニン、スターリン、ヒトラー式の全体主義に
幻惑されていた。

日本はソ連コミンテルンとアメリカのウィルソン主義者という2つの敵挟まれていた。

日本のエリートの多くが共産主義に憧れ、ソ連が共産主義の国であるというだけでソ連にバラ色
の夢を描き、日本をよくするためには共産主義体制にすべきだと信じ込んでいた。
そういう人たちが昭和研究会に入り込み、官邸に入り込み、企画院に入り込み、改造社のような
メディアに入り込んだ。

役員になれる人の読書力鍛え方の流儀 鉢嶺登

仕事とは挑戦です。新しいことに挑戦すればわからないことは
当然出てくる。あらゆる課題を解決するために著者は本を活用
してきた。課題解決の基本はPDCAを回すこと。
P(計画)の読書、D(行動)、C(振り返り)の読書、A(実行)
著者は未来予測系の本を読み、日常業務から離れてマクロ的
視点を持つことができたといいます。
安定が得たいのなら自己投資をして新しいことにどんどん
チャレンジをし続ける。それが結果的に安定につながる。
読書という自己投資の原点はチャレンジにあります。
チャレンジするものを見つけて課題を作ってみよう。

自分たちの価値に気がつき、価値を保ち続けるために勉強を
する。常に新しい最新情報を知っている。新しい価値を提供して
くれる人であれば存在価値を保てる。
失敗の数と決断の数が実力に反映される。ギリギリまで失敗
した方がいい。(日本電産・永守重信)
難しそうな選択、やったことのない選択こそ宝がある。
PDCA読書をして自分に実践できることはないか考える。

本の教えをカスタマイズすることが大切である。そのためには
教えの本質を見抜く必要がある。そのためにはその著者の本
を3冊以上読む。もう一つは実践である。
最初実行に移すときは、その通りにやってみる。それでは成果
が挙がらないことに気がついたら、一歩踏み込んで行動できる
かが鍵になる。

思いついたことは余白にどんどん書き込んでいく。
得た知識を自分で実行できるようにカスタマイズすることが
知識を知恵に変換することである。DOをするからこそ改善の
機会がある。

目標設定、ベクトルを一致させると大きなパワーを発揮できる。
また目標がある人は必ず乗り越えます。1を聞いて10を学ぶ
人は目標がある人。10を聞いて1しか学びとれない人は目標
がない人。目標達成に向けてアンテナを掲げれば、目に入る
もの、耳に聞こえてくるもの、あらゆるものがその目標に関連
づけられます。成長を考えれば、まず目標を設定することが
大切になる。違うと思えばそれをどんどん修正する。
目標設定することで現状と理想の差が明確になり、その差を
埋めるために読書をする。挑戦によって目標や課題が生まれる。

良書は複数課題の解決方法を持っている。
本を再読しながらこういう観点もあったなど自分のプランに修正
を加えていく。自分で考えたあとのチェック機能がある。

いったん休止しておいても、新たな課題や疑問が芽生えると読書
は復活する。

課題が増えれば読む本も変わる。幹部には大所高所からの視点
が求められる。ビジネス書は実践された方の話とコンサルタントが
書いてある理論と2つある。それぞれの使い分けが必要である。
分析された理論の話は、物事の捉え方、考え方として勉強になる。
体験に基づいたものと学ぶ内容が違う。

PDCA読書の基本は座学で知識を学んだら実践する。
実践してうまくいかないからまた座学をやる。
これを繰り返すこと。実践しないと身にならない。


自分の考え方を最速でまとめて伝える技術 小宮一慶

5分10分使うとき、その時間を生かすも殺すも自分次第。
やろうと思うか否か、ちょっとした意識の違いがいつしか
大きな差を生む。たとえ5分だろうとやる人はやる。
やらない人は30分経っても手付かずのままである。
時間が経つほど、気持ちが焦ってますます取り懸れない。
まさに悪循環である。

仕事は良質なアウトプットが全てである。
相手は仕上がった中身だけを見て判断します。
いかに良質なアウトプット出せるか。
自分の考えを最速でまとめ、伝える力を磨くことが重要
である。

1.時間と気持ちのコントロール

仕事の速い人はまずスタートが速い。まず手をつける。
肝心なのはやりかけることである。いったんはじめたものは
半分終わったも同じである。そのためには書く前にテーマや
流れを決めておく準備が必要である。

やる気のある時間帯、集中力を保てて、自分の能力をフル
に出せる時間帯を確認。朝早くアウトプットをすれば質の高い
ものになる。夜更かししない。早起きする習慣が重要。

毎朝TODOリストをつくる。出来たものは消す。
TODOリストは優先順位をつける。緊急か?重要か?

集中できる時間を把握し、集中が途切れたら別の仕事に
とりかかる。

仕事のしやすさを段取りしてTODOを行う。

簡単な仕事でも工夫する人が伸びる。
工夫する。勉強する。早めにやろうと心がける。
目の前の仕事重要である。

机とデスクトップを整理する。いらないものは捨てる。
資料は取り出しやすく整理する。

2.読む技術を最速化する

速さは経験値に比例する。
単に経験をするだけでなく、まずは良質なアウトプットを
出し続ける。クオリティーにこだわれば最適化につながる。

土台を固めれば仕事は一気に早くなる。
読む力や考える力というインプットに磨きをかけることが、
良質なアウトプットにつながる。アウトプット力を高めるために
インプット力を磨く。良質なインプットは読む力、考える力であり
良質なアウトプットは書く力をつける。仕事が速くなる。

読む力とは理解する力である。
本質をつかむ力である。
短い文章を読んで自分の言葉で説明する。

読む力を高めるには基本的な知識を得ることである。
まずは仕事に直結する知識を身につける。
基本的な知識を押さえてから深く考える。

複雑なことは複雑なままとらえる。

新聞は見出しだけでもいいので、一面から飛ばさず読む。
1つの記事から他の題材を関連付ける。

気がついたところはすかさずメモをとる。
メモを見返すと考える力が深まる。

速読とは情報を選んで、素早く得ること。

通読で論理のレベルを上げる。
全体像をざっとつかむ。ある一定の知識を得るのを目的
にした読み方。論理的思考力を高めたり、自分の考えを
より深めたりなど、学習することを目的にした読み方です。
第一人者が書いた良書を繰り返し読む。

50時間の勉強が一つの目安。

良書を選んで自分の中に基準をつくる。

3.考えるを最速化する技術

論理的思考力には段階がある。
自分にはまだ分かっていないことがたくさんある。
このことを自覚することが論理のレベルを引き上げるのに
すごく重要である。考える力を磨くには、関心、仮設、検証
である。

関心を持てばモノが見えてくる。
ポイントを絞れば気づきが生まれる。
関心を持てば自然と情報が集まってくる。

関心を持ったら関連付ける。
これまで自分が経験してきたこと関連付けができないか
考える。関心が質の高い引き出しをつくる。
定義が曖昧な言葉はすぐ調べる。数字が出てきたら必ず
裏付けを取る。

仮説を立てて検証する。
仮説とは基準である。関心を持ったことに対して、何かしら
の基準を持ってモノを見る。問題意識を持って観察する。
これが仮説を立てる第一歩である。仮設、検証で考える力
を鍛える。

仮説を立てて検証を重ねる。
この行為が、物事を深く掘り下げ、論理のレベルを引き上げる。

なぜ?どうして?と疑問を持つ。
そして関連することを調べる。

物事は具体化して客観的な事実をつかむことが大切である。
数字で具体化する。仮説を立てたら実際に数字を使って検証
をする。検証を重ねれば仮説の信ぴょう性はあがる。
関心(関連付け)⇒仮説⇒検証を習慣に。

4.書くを最速化する技術

ブログや日記で訓練をする。
まとめる力、伝える力、反省力を高める。

何を強調して書くかを強く意識するべき。
バリューとインパクトを意識する。
バリューは相手にとっての価値。インパクトは話の山場を
いくつか用意することである。読み手にとって価値がある
ことは何かを考えて書く。

論理的に書く。
序論・本論・結論の論理展開。
主張と根拠。対立。並立。
誰が読んでも分かるように書く。

書ける人は話せるし、話せる人は書ける。

バリュー 相手が何を喜ぶのか

インパクト 何を話せば印象的か

日頃から考えていれば準備しなくても話せる。

5.仕事の質と効率を押し上げる極意

一流を目指す。一流になる。
一流になるなら一流の人と付き合うこと。

最初は時間をかける。まずは目の前の仕事に徹底して
取り組むべきである。自分自身の中で常に100%を目指す。

正しい目的を持つ。人から評価される仕事をする。
お客様が喜ぶ、良い仕事を目的にする。

時間をコントロールする感覚を持つ。

月間目標を立てる。
何をいつまでにやるのか。具体的な目標を立てて実行していく。

土日1~2時間勉強する時間を確保する。

目的とは、最終的に行き着くところ。あるいは存在意義。

目標とは、その通過点や具体的に実行すること。

終わりを意識しながら生きる。
いかに真剣に生きるべきか、じっくり考える。

戦略の本質 堀紘一

戦略は一つのところにとどまることはない。どんどん変わって
いくのが戦略の本質である。戦略というのはパターンごとに
決まった正解があるものではなく、相手により、状況により
毎回、毎回、違った答えを探し求めるものである。
その瞬間には正解だったかもしれない戦略は、次の瞬間には
もう時代遅れになっている。それくらいダイナミックに変化する
ものである。逆にリーダーシップの本質は、2000年以上前も
現在も大きく変わってはいない。

戦略というのは勝負事ならどんなものでも必要になる。
勝ち負けを競うものには全て戦略がついてまわる。
勝ち負けというのはエラー、自滅で決まる。
相手との勝負に勝つために何が必要かというと、勝ちに
いくなということだ。勝ちにいくと必ずスキができる。そのスキ
を突かれて自滅するパターンが多い。
勝負事というのは、いかに自分の有利な状況をつくるかに
かかっている。勝ちを急がずジワジワと時間をかけて相手が
自滅するパターンをつくることができればまず負けない。
負けないということは最後は勝つということだ。
それが戦略の王道である。

戦略は相手あっての相対的なものである。
勝負事では、相手の弱みを徹底的に研究して、いかに弱い
ところ、苦手なところを突いていくかが重要になる。
戦略というのは相手あってこその話で、相手がいなければ
戦略は成り立たない。相手の出方を読まずに立てた戦略
は戦略とは名ばかりの机上の空論に過ぎない。
どんな場面でも唯一絶対の答えがあるわけではない。
相手の出方を読まなければ勝てないし、相手もこちらの
出方を読んでいるから有効な戦略が次も有効という保証
はどこにもない。

ここがリーダーシップとは根本的に違う。リーダーシップは
普遍的、絶対的なルールがある。人をどう束ねるかという
ことは時代によらず、個別ケースに左右されないという
共通点がある。組織を率いるリーダーは必ずしも戦略の
プロである必要はない。リーダーは人を動かすリーダー
シップを熟知しておく必要があるが、戦略は軍師・参謀に
任せても構わない。この2つは求められる役割は根本的
に違う。

戦略は相手あってのものだから状況に応じて打つべき手
は変わる。戦略は局面においてどんどん変わっていく。
その意味では大東亜戦争は格好の研究材料になる。

戦略は相手あってのものだから、どんなときでも通用する
戦略はない。誰が相手で、次はどんな手を打ってくるか
先読みすることで、自分たちの戦略が決まる。戦う相手
状況によって戦略のパターンを変えなければまず勝てない。
一度うまくいったからといって、いつも同じ勝ちパターンで
勝てると思うのが間違いで、相手にこちらの動きを読まれて
いたら、それに応じた手を打ってくるから勝ち率はどんどん
下がっていく。

実際に戦略を実行するときは、より具体的な戦術に落とし込み
更に現場で戦闘行為を遂行することが求められる。
戦略が上位概念、戦術が注意概念、戦闘が下位の概念である。

大東亜戦争を例に挙げると、戦略は米国が日本向けの鉄くずの
輸出を止める。そして原油の輸出も止める。そうすれば日本は
軍を動かせない。日本の戦略は資源が尽きる前に米国に戦争を
仕掛けるというものだ。戦術は真珠湾攻撃、フィリピンの米国陸軍
と空軍を攻撃する。戦闘行為はアクションそのもの。具体的に
真珠湾停泊中の艦船をどう攻撃するのか。

大きな戦略を決定し、それを具体化して戦術レベルに落とし込み
それに基づいて戦闘行為を遂行する。まず方針(戦略)を決定し
その方針を実現するための計画(戦術)を立て、実際に行動(戦闘)
をする。天下統一した秀吉と家康二人の違いは秀吉は戦術家だった。
家康は戦略家だった。家康は負けない戦いしかしなかった。

戦略の立て方が根本的に変わったのは技術革新のみならず、
情報革命によるところが大きい。

業界トップと2位以下の戦い方は異なる。
トップは360度全方位で守りを固める。2位以下は一点突破で
一箇所穴を開ける。

企業が成長する原材料はお金である。

BtoBは安定した品質を期日内に納入するのが基本戦略。
BtoCは品質が良くて期日内に納入しても売れなければ何も
値打ちがない。消費者は気まぐれである。

シェアをリベートなどお金で買いにいく方法は一時的に効果
は見込めるが基本的には長続きしない。半年ぐらいで元へ
戻ってしまう。気がついたら両社とも利益率が落ちてボロボロ
になっている。本気でシェアを増やしたければイノベーション
を起こしてユーザーにメリットをもたらすことを考えなければ
ならない。

顧客の意見を聞いてもイノベーションは起こせない。
破壊的イノベーションは異業種からやってくる。

飛び地戦略は典型的な負け戦。
兵力を分散しているだけで、一箇所に集中しなければ何十万
いても分散しているから散発的な戦いしかできない。
攻めの戦略の王道はロールアウトである。
点ではなく面を広げるロールアウト。自分の持っている技術や
販売チャンネルなど、強みのあるところから新しい分野に展開
していく。飛び地作戦は点を攻略するだけだから攻めは速いが
守りは弱い。補給線を絶たれてしまうと、たちまち飛び地は孤立
する。ロールアウト作戦は面で広がっているから、時間がかかる
が守りは強い。失敗したら押し出したカーペットをもう一度くるくる
と巻いて、自分の一番強いところに戻ってくればいい。
スピードの時代でもジワジワと攻める方が確実。

戦略を立てるうえで極めて重要な部分を占めるのが情報である。
相手のことがわからなければ、こちらも戦略を立てようなないし、
相手の戦略を先読みできれば戦いを有利に運ぶことができる。

会社の分け方は3つある。商品で分けるか、地域で分けるか
機能で分けるかである。商品はテレビならテレビ、家電なら家電
などに分ける。機能は研究開発、製造、販売などである。
人物金で配分が一番難しいのが人である。
人は一旦配置すると時間が経つほどその分野に詳しくなるため
新しい分野に再配置しようとすると、それまでの知識や経験が
役に立たなくなる恐れがある。

戦略とは相手との対話である。
あくまで想像上の対話なので相手の本音はわからない。
わからないながらも、おそらくこう出るはずだと想像を巡らせる
のが戦略を立てるということだ。

戦略を立てるときは、さまざまな想定の下に、相手の出方を
シミュレーションして、最善と思える策を選ぶことになるが、
相手がこちらの想定通りに行動するという保証はどこにもない。
相手が毎回ベストな解を選ぶはずだと想定して作戦を練って
いく。

戦略を練るには社内外の情報を集めなければならない。
本当に価値のある情報はネットには出てこない。
本当に価値のある情報が欲しければ、自分で現場に足を
運んで集める必要がある。ユーザーの声、ネットや一般の
アンケートでは表面的なことしかわからない。
だから、質問して答えが返ってきたら、そこに上乗せして
突っ込んで質問していくような形でなければ本当の答えに
たどり着けない。いくつも質問を重ねてようやく本当の答え
が見えてくる。多くはそこまで突っ込まない中途半端な情報
で判断するから、的外れの結論になる。
本当に価値のある情報はそうたやすくは手に入らない。

価値ある情報は目に付くところに転がっていない。
いろいろな人に質問しながら、探り当てていく作業が必要だ。
そうやって探り当てた情報をもとにこれから先の戦略を考える。

戦略を立てるためのの5つの力。

➀観察力

戦略を立てるベースとなるのは観察力である。
すぐれたビジネスパーソンは観察力がある。
日頃から他人のことを注意深く見ていれば、その人の心の中
や次の行動が予測できるようになる。

➁鎖のようにつなげて考える連鎖思考力

AならばB、BならばC、CならばDというように数珠繋ぎに
考えを深めていく力である。自分がこうすれば相手はこう
出るだろう。相手がこう出たときは、自分はこうする。
こういうふうに思考の鎖を延長しながら深堀していく。

③答えに迫るための質問力

相手の本音を引き出す質問力。
価値ある情報を手に入れるには、よい質問をして、表面
的には見えにくい本当の答えを聞き出さなければならない。
質問をする⇒相手が答える⇒それを受けて突っ込んだ質問
をする⇒相手が答えるというプロセスを通じて正解に近づく。

④相手の行動を読む想像力

戦略というのは相手との読み合いであり、騙し合いである。
自分の戦い方を考えているだけではダメで、相手の出方を
読む力が欠かせない。それが想像力である。
相手の立場に立って、こちらがこう出たらきっとこうなるはず
だと想像する。相手の考えや行動をありありと思い描ける
ようになれば、それを裏切る手を考えることができる。

⑤相手の意表を突く創造力

クリエイティビティの創造力である。

戦略を立てるための5つの力はそれぞれトレーニングで
鍛えることができる。戦略立案能力はこれらを鍛えて高める。
観察力は全ての能力のベースである。スポーツをする筋力
のようなもの。観察力と想像力をセットで鍛える。
そしてイメージを数珠繋ぎに膨らませれば連鎖思考力を
高めることができる。創造力は鍛えにくい。
質問力は鍛えられる。質問力と連鎖思考力で正解に迫る。

対話を楽しめる人は強い。
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